10月号画像
A5判・182頁・全頁2色刷
(表紙/牧進 画伯)
2009年10月号の主な内容 (No.131)

[今月号の特集]

「和尚さん仏教徒になりたい」と檀家に求められたらどうする?

仏像も好きだし、お寺参りも好き。休みの日には菩提寺へお墓参りにも行く。でも、私って本当に仏教徒なの?仏教ブームの裏で、次第にそんな声が高まっていると聞く。檀家=仏教徒とは必ずしもいえない日本のお寺の実態を鋭く突いた問いといえよう。では、こんな檀家からの問いに住職はどう応えるべきか。受戒道場としてお寺を機能させる実践3カ寺に取材した。


住職夫人が総代にお寺を追い出されたのに住職が傍観の訳

お布施の決め方ほど難しいものはないだろう。同じ額でも高いか安いかは出す人によってまったく見方が異なるからだ。今から約20年前、岡山県の天台宗寺院は悩んだ挙句、思い切った対策を打ち出した。なんと戒名別に16段階にランク分けして、欲しい戒名に応じたお布施の基準表を作ったのだ。実に明朗会計、なはずだったが数年前に撤廃され、なぜか住職夫人はお寺を追い出されてしまった。


カンボジアに単身井戸700基近くを掘り孤児院まで建てた僧侶

カンボジア・シェムリアップで「井戸掘りおじさん」と知られる日本人僧侶がいる。奈良の華厳宗東大寺一如庵庵主(72歳)だ。清涼な飲料水もままならない同国で、この20年間で700基近い井戸をたった1人で掘り続け、子供たちに清水を提供。さらに戦災や病気で親を喪った孤児を預かり、孤児院まで建てた。その道心を支えたものは何だったか。


生活困窮者の葬儀納骨もちゃんとしてあげたいと実践する僧侶

生活保護世帯が急増中だ。現在、約百二十万世帯、二百二万八千人にのぼる。それ以外にも生活に困窮する者は増えており、とりわけ高齢者世帯は深刻だ。ここに注目すべきは、こうした人々への仏教支援ではないか。生活困窮者だってちゃんと葬儀や納骨をしたいはずだ。亡くなったとき、葬儀や納骨はどうしているのだろうか。その実情を知るために、生活困窮者などに支援の手を差し伸べている4つのお寺、団体を取材した。


老住職夫妻が無理心中未遂の謎

北海道東部の真言宗系単立寺院の住職が妻の首に手をかけ、殺人未遂で逮捕された。「一緒に死のうと思った」というから、無理心中である。なぜお寺でそんな悲劇が起きたのか。その裏には霊園経営の赤字があったというが……?


仏像窃盗で逮捕された元住職の信じられない惑業


死者64万人も予想される新型インフルエンザの行政対策……横田睦(葬祭施設研究者)

ついに新型インフルエンザの猛威が恐れられる時期だ。感染、治療、死亡者はどうなるのか誰もが心配だろう。とりわけ寺院に死亡者への対応は欠かせない。では行政にどんな対策があるのか。


卍が仏教のシンボルになった謎を探る……植村卍(神戸学院大学教授)

「卍」といえば仏教のシンボルだと日本の僧侶は疑いなく思うだろう。しかしそうなった理由はどうもはっきりしない。そうしたことに関心を抱いた倫理学者がたどるその謎の解明。


[徹底調査]

新連載・宗門選挙で違反したら当選は無効となるか?浄土宗と臨済宗妙心寺派の場合

浄土宗の宗議会議員が懲戒処分を受けた。選挙に関して宗派の規程で禁じられている金品の供与を行ったからだという。宗派選挙でも不正があれば世間は許さないだろう。そこで、各宗派の選挙制度にはどんな禁止規定があるのか、そして違反が露見したとき、当選者はどうなるかを見よう。1回目は浄土宗と今年4月から新しい選挙規程が施行されている臨済宗妙心寺派を取り上げる。


どんなやり方だと墓地運営開始に失敗するか、成功するか

「墓地は迷惑施設」と驚くべき判例が出たのは記憶に新しいが、現在墓地計画への風当たりは実に厳しい。そんな中、無事に開始できたお寺もあれば頓挫を余儀なくされたお寺もある。4カ寺の事例を見てケーススタディとしよう。


[寺院・住職に直言提言]

岡野弘彦 (歌人・日本芸術院会員) … 「阿修羅と桜」

御厨貴 (政治学者) … 「宗教者や宗教指導者へのオーラル・ヒストリーができたなら」


[ショートルポ]

宗会揺らす道元禅師埋葬地の国有地問題/ 総檜造コンサート会場を建てた住職の夢/ 京都の名刹が市の留学生住宅に反発の訳


 [好評連載]

 仏凡不二を問う 「土地に秘められた記憶をたどると何が分かるか」
  釈徹宗
(兵庫大学教授・浄土真宗本願寺派住職)


 日本仏教実践思想論 「慈悲こそ仏教とされたのはいつからか」
  島薗進
(東大教授・日本宗教学会会長)


 現代葬儀分析 「六道銭は何のために入れるのか」
  山田慎也
(国立歴史民俗博物館准教授)


 中世寺院の実像 「伊勢神地に寺院が次々建立の訳」
  井原今朝男
(国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授)


 創価学会とは何か 「公明党惨敗で創価学会は政治にどんな野望を抱けるか」
  島田裕巳
(宗教学者)


 つっぱり和尚骨山日記 「『今年はお寺さん遠慮します』の張り紙に始まったお盆」
  橋芳照
(高野山真言宗住職)


 なんたって寺族の言い分 「教区の小学生一泊座禅会を寺で行いました」
  曹洞宗寺院住職夫人
(鏡島眞理子)


 自然の説法お寺の庭づくり 「リンゴとミカン入門」
  白井昇
(日本造園組合連合会理事長)


 秘められた祈りの形講座 「様々な由緒により作られた宗紋寺紋の役割は何か」
  豊嶋泰國
(宗教民俗研究者)


 我他彼此二仏中間 「本願寺派も政権交替!」
  大村英昭
(関西学院大学教授・浄土真宗本願寺派僧侶)


 色即是空の科学事始め 「あなどりがたし電磁波障害」
  池内了
(総合研究大学院大学教授・宇宙物理学者)


 医心仏心 「どんな考え方が人をうつにするのか」
  高田明和
(浜松医科大学名誉教授)


 仏心エコロジー説法 「当たり前の有り難き水」
  岡田真美子
(兵庫県立大学環境人間学部教授・日蓮宗寺院住職夫人)


 漢字仏教つれづれ行脚 「方便」
  興膳宏
(京都大学名誉教授)


 住職のための今月のことば 「万引きの理由」
  稲垣真澄
(ジャーナリスト)


 法 律 相 談 …平松和也 (弁護士) ・ 山田勝利 (弁護士)

 税 金 相 談 …実藤秀志 (公認会計士・税理士)



[法話特集] 別冊付録



 お説教のタネ本 「堅い菜根を咬むがごとく人の道を学ぶために」


 在俗の説法者 第87回 「父さん家に帰ろう」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職)


 伝承説話の智慧 第91回 「亡き子のおかげ」
  亀井鑛
(真宗大谷派「同朋新聞」前編集委員・NHK「こころの時代」司会者)


 スピリチュアルケア講座 第2回 「ケアとは仏教の実践」
  井上ウィマラ
(高野山大学准教授)


 仏教儀礼入門 第90回 「中国儒教の葬礼」
  多田孝正
(天台宗住職・大正大学名誉教授)


 そもそもお葬式セミナー 第78回 「四十九日の旅物語」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧 第131回
  峯岸正典
(曹洞宗住職)


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