12月号画像
A5判・184頁・全頁2色刷
(表紙/手塚雄二 画伯)
2010年12月号の主な内容 (No.145)

[今月号の特集]

大反響! お寺に期待されている本堂葬儀ルポ
本誌で2回にわたって本堂葬儀特集を行ったところ、他のお寺から「うちも始めたい」という声が寄せられた。だが設備面の不安をあげる向きも多い。本当に斎場並みの設備が必要なのか。菩提寺の本尊前の葬儀を提唱、実践して檀信徒に喜ばれているお寺に学ぼう。


注目の重要判決 住職が署名捺印した「寺院を譲渡する」という契約書を司法は認めたか
宗教法人売買の効力が裁判所に持ち込まれた初めてのケースではないか。兵庫県の真言宗住職が行政書士と「寺を100万円で譲る」という契約書を交わした。行政書士は支払い、ネットで「住職に就任。生前戒名授与」と宣伝を始めた。だが寺側は「契約は成立していない。寺の名前を勝手に使うな」と提訴。判決は?



前代未聞の事件!
親鸞聖人ゆかりの茨城県の浄土真宗本願寺派寺院で、住職夫婦が業務上横領で起訴された。容疑は、お寺の梵鐘を他のお寺に売り払い、代金を横領したというもの。お寺に何があったのか。



住民に墓地反対権を認めた判決は寺院の墓地経営に影響があるか!?
東京都練馬区の寺院の霊園造成に、周辺住民が猛反対。墓地の経営許可を出した練馬区を相手に訴訟した。結果は、なんと司法は住民に法的な反対権を認めてしまった。司法の判断は正しいのか。



農業で人々を結び付けたいと住職がはじめた「ほとけの菜園」ルポ
無縁化や自然環境悪化の現代社会にめげず、農業を通じて地域の人々と絆を深め、共に生きられる環境作りを目指す住職がいる。千葉県印西市の天台宗東光院「ほとけの菜園」をたずねた。



映画にもなり大きな感動を呼んだ伽藍修復大事業の全て
ドキュメンタリー映画が大評判になっている。『三百七十五年目の春風』だ。広島市の浄土真宗本願寺派正順寺の大修復事業を追った映画だが、「お寺とは何か」という問いかけが込められていた。



青年僧ら6人が熱くなったトークライブ
若いお坊さんたちが企画した仏教の面白さを伝えるイベントが大成功。新宿・ロフトプラスワンで行われた「ニッポン仏教夜話」。老若男女の熱気と爆笑に包まれた模様をお伝えしよう。



葬儀実態・意識調査の詳報
大手互助会「くらしの友」が首都圏在住で過去1年以内に葬儀を出した喪主等を対象に、葬儀費やお布施への意識調査を行った結果が公表された。見ると葬儀費にとんでもない価格変動が起きていた。



連載第2回 新たな葬式仏教正当論を解く鍵は…鈴木隆泰(山口県立大学大学院教授)
葬式仏教はインドの仏教経典を正しく読めば、その教義においても間違っていなかったことが明らかにされている。古代インドで仏教は、いかに展開されたか。



連続講座第3回 火葬炉の中で何が起きているか…武田至 (一般社団法人火葬研副会長)
「火葬ってどんなふうに行われるのですか」と遺族に聞かれて返事に窮した向きはないか。葬儀のたびに訪れる火葬場だが、その実態はあまり知られていない。現代の火葬方法とは。



[徹底調査]
仁王像造立のすすめ
山門に立ち、お寺を守ってくれる仁王像。造仏に失敗例も多いという。最近、仁王像を迎えたお寺や仏師、仏具店などに正しい造仏法を聞いた。


アクセス抜群! 寺院のホームページ成功法
寺院には魅力がいっぱいあるのに、お寺のホームページではそれを伝えきれていないのではないか。どんなホームページを作ったら、たくさんの人々に見てもらえるだろうか。人を惹き付けるホームページを開設するお寺に、そのヒントを学ぼう。


青年会よ! 何でもやろう何でも言おう(第7回) 臨済宗妙心寺派静岡西教区青年僧の会




[寺院・住職に直言提言]
中井久夫 (精神科医・作家) … 「初七日から一周忌までの心理と生理」
今野勉 (演出家・脚本家) … 「童謡詩人 金子みすゞの死生観」




[ショートルポ]
白い石を黒く装う墓石業者に遭遇した住職/有名仏師を騙る仏像ネットオークションの教訓/善行をしたり受けたりするお寺のブッダ銀行・地域通貨活動


 [好評連載]

 創価学会解体新書
 「全国各地に張り巡らされた創価学会員はいま何をしているか」
  丸山照雄
(宗教評論家)


 住職・寺族のための医心仏心
 「人はなぜタバコを吸うのか」
  高田明和
(浜松医科大学名誉教授)


 日本仏教実践思想論
 「仏教は宗派主義によって何を得たか」
  島薗進
(東京大学教授・日本宗教学会会長)


 仏凡不二を問う
 「僧侶こそお寺へ行こう」
  釈徹宗
(相愛大学教授・浄土真宗本願寺派住職)


 お寺活性化講座
 「お寺が作った人形劇団の成果(佐賀県・浄土宗本應寺)」
  神仁
(全国青少年教化協議会主幹)


 現代葬儀詳細論
 「葬儀において婚家の菩提寺の僧までが諷経するのはなぜか」
  山田慎也
(国立歴史民俗博物館准教授)


 中世寺院の実像
 「中世の仏教界でなぜ戒律復興運動が起きたか」
  井原今朝男
(国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授)


 つっぱり和尚骨山日記
 
 「とうとう和尚が認知症にかかったかと本当に心配してくれる檀家はいるんだろうか」
  髙橋芳照
(高野山真言宗住職)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記
 「いまどきお坊さんが贅沢な忘年会なんてしていていいの!?」
  鏡島眞理子
(曹洞宗寺院住職夫人)


 我他彼此二仏中間
 「長命者にほしい『死ぬための教養』」
  大村英昭
(関西学院大学教授・浄土真宗本願寺派僧侶)


 色即是空の科学事始め
 「偶然が本質を示すことがある。セレンディピティとは何か」
  池内了
(総合研究大学院大学教授・宇宙物理学者)


 寺の庭づくり
 「常盤木で正月を祝う ナンテン・ヒイラギ・ユズリハの手入れ」
  白井昇
(日本造園組合連合会理事長)


 漢字仏教つれづれ行脚 【最終回】
 「空」
  興膳宏
(京都大学名誉教授)


 住職のための今月のことば
 「鉱物と生物」
  稲垣真澄
(ジャーナリスト)


 68億人の宗教トレンド
 「軍政下にあるミャンマー仏教徒の今」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 税金相談 … 実藤秀志(公認会計士・税理士)
 質問1 お寺に50年勤めた先代住職夫人に退職金はどれほど支給できますか
 質問2 亡き先代が親戚を養子にしていたことで相続税が節税されるって本当ですか


 法律相談 … 橋口玲(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
 質問1 寺院規則に招集権が定められていないが、責任役員会を責任役員が招集して行った議決は有効ですか
 質問2 自転車でケガを負わせたり、ケガをさせられたりした際の高額損害賠償について教えてください



[法話特集] ●毎号12ページの「法話特集」別冊が付きます。



 お説教のタネ本「いのちの一句 がんと向き合う言葉」


 在俗の説法者 第101回 「常連さんたちの盃」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク風代表)


 生きるとは何か 第5回 「勝ちたいだけの心」
  亀井鑛
(NHK「こころの時代」司会者)


 スピリチュアルケア講座 第16回 「生んでくれて有り難う」
  井上ウィマラ
(高野山大学准教授)


 仏教儀礼入門 第104回 「『提謂波利経』とは何か―中国化される仏教―」
  多田孝正
(天台宗住職・大正大学名誉教授)


 そもそもお葬式セミナー 第92回 「『日本霊異記』の葬儀」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧 第145回
  峯岸正典 (曹洞宗住職)



Copyright (C) 2006-2010 kohzansha. All Rights Reserved.