4月号画像
A5判・192頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之 画伯)
2013年4月号の主な内容 (No.173)

[今月号の特集]

高野山真言宗はじまって以来の宗会解散で分かった難問題
高野山真言宗の最高議決機関である宗会は宗務総長の不信任を決議した。しかし宗務総長は退職せず解散を選択、すなわち宗会決議を一蹴するという同宗はじまって以来の事態に。宗会議員の懲戒、履歴非公開にして巨額報酬の俗人介入、さらに宗会制度の不備も指摘されている。問題の底流には何があるのか。


他法人の経営破綻でも宗派に賠償責任を認めた異例判決の大波紋
仏教界史上、前代未聞の判決が下された。曹洞宗が旧宗門校の経営破綻に関し金融機関5行に訴えられた裁判で総額28億円もの賠償金支払いを司直に命じられたのだ。宗派の使用者責任を認めた初の判決だけに今後の影響はどうなるか。銀行に仮差押を受けた宗務庁ビルも危うい?



本山と宗派を分け宗会権限を縮小したことで何が変わったのか…田原由紀雄(ジャーナリスト)
各地の選挙で選ばれた宗会議員による「宗会」が宗派の最高議決機関だと思ったら、浄土真宗本願寺派はこれを大幅に変えた。宗会は最高議決機関ではなくなったのだ。しかも本山本願寺を宗派から分離。その宗法改正から1年が経った今、いったい何が変わったのか。



東日本大震災復興支援大特集・住職だからできる支援18カ寺の道心
東日本大震災から丸2年。だが復興は遠く、原発事故で未だ故郷に還れぬ人が数万。ここにお寺は、仏教者はいったい何ができるのか。模索しながらも長い支援のために踏み出した18カ寺の奮闘をお伝えしよう。



DNA鑑定をしてまで寺院は埋骨の管理義務を負うのか
お墓に埋葬されている遺骨を檀家が改葬することになった。しかし、複数ある骨壷はどれが誰だか分からない。こんなとき、寺院は遺骨のDNA鑑定までする管理責任が問われるのか。はたして遺骨の鑑定は可能なのか。法律家、鑑定医、墓地研究者、火葬研究者、火葬場などに聞いた。



葬送儀礼の秩序が急激に崩壊しはじめているその本当の理由…森謙二(茨城キリスト教大学教授)
直葬そして遺体放置、散骨……人は死んだら丁重に埋葬、供養されるものと疑わなかったのに、それとは全く異なる葬法が急激に現れている。遺体放置事件も起きた。葬法の秩序が崩れはじめたのはなぜか。



体罰と警策竹箆(1)学校に体罰教育が蔓延したのは禅修行のせいなのか…葛葉睦山(臨済宗妙心寺派先住職)
学校のみならずスポーツ界へも体罰問題が波及するなか、なぜ、日本社会は体罰を容認するようになったのかが問われている。その答えに仏教の苦行や禅堂の警策をあげる声がある。禅に警策はつきものとされるが、それは体罰なのか。

体罰と警策竹箆(2)警策が体罰と誤解されるとしたら責任は誰に…峯岸正典(曹洞宗長楽寺住職)
如浄禅師は僧堂で修行僧を履物や拳で打ったという。これは体罰なのか。いや、それが体罰でないとするならば、打つ方も打たれる方も、その心には何があるのか。今日の体罰問題が禅修行と関係するという声にいかに答えるべきか。



新連載 今こそ宗教と法律の問題新講座(1)…櫻井圀郎(東京基督教大学特任教授)
法は人の権利や自由を守るためにある。宗教法人だって法により守られているはずだ。にもかかわらず、そうなっていないのはなぜか。本講座はこの問題を解くための連載である。第1回は日本国憲法第20条に規定されている「信教の自由」について。法成立の歴史や解釈から矛盾点をあぶり出す。



降誕会で大好評の秘訣 釈尊誕生を祝う6カ寺に学ぶ
釈尊の生誕を祝う「花まつり」は子供から大人まで仏教行事に親しんでもらえる絶好の機会。数珠繰りや地獄絵図の絵解き、名物料理、スタンプラリーなど創意工夫で参詣者を集める、長野・浄土宗紫雲寺、和歌山・曹洞宗霊巌寺、愛媛・真言宗醍醐派蓮生寺、福岡・西山浄土宗泉福寺、愛知・曹洞宗平田寺、富山・浄土真宗本願寺派慶集寺の住職に大盛況の秘訣を聞いた。



自死遺族の支援と開かれたお寺づくりに奮闘する脱サラ住職
会社勤めに挫折した青年が仏道に転じた。本音は「楽で儲かりそう」だったとか。広島市の真宗大谷派超覚寺の和田隆恩住職だ。しかし……仏教に出会って15年。自殺防止や自死遺族支援に心血を注ぎ、誰にでも開かれた「聞法の場」を目指し、全力投球中だ。



人生の終焉を準備する活動「終活」が流行のわけ
死後の不安を軽減する目的とかで、自分の死つまり終焉に向けて自ら活動をする人が増えている。終活カウンセラーなる民間認定資格も登場している。僧侶は終活にどう関わるべきか。千葉県の日蓮宗上行寺の遠山玄秀副住職に聞いた。



お寺にゴルフカートのナイス!
ゴルフカートはお寺にも役立つ乗り物だった!? 高齢者や身体の不自由な人のお参りをサポートしようと、境内でゴルフカートを走らせているお寺がある。埼玉・曹洞宗法光寺と京都・臨済宗妙心寺派大本山妙心寺だ。その実際から、お寺にふさわしいゴルフカートの種類、選び方、価格を業者に取材した。



[寺院・住職に直言提言]
三遊亭円丈 (落語家) … 「仏壇が欲しい!」
二木てるみ (女優/声優) … 「支えてくれたもの」




[ショートルポ]
●名古屋の高野山真言宗別格本山興正寺が僧籍なき見習いに通夜をやらせたという真偽●東京都の日蓮宗寺院に隣接する巨大マンションの新築工事でお墓が汚され損害賠償請求●山梨県の曹洞宗永昌寺の住職悲願の電信柱撤去と電線埋設で富士山絶景●窃盗で有罪の広島県福山市・臨済宗妙心寺派寺院住職に対する解任是非判決





 [好評連載]

 今に生きる人々に伝えたい仏教の実践的解釈論〔25〕
 「暴力や戦争の絶えない社会で戒の実践は可能か」
  奈良康明
(仏教学術振興会理事長・駒澤大学名誉教授)


 初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔24〕
 「仏教徒はなぜ供犠を捨てて供養をするようにしたのか」
  鈴木隆泰
(山口県立大学大学院教授・国際文化学研究科長)


 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔104〕
 「貧富が広がる中で壮麗な仏事ができたわけ」
  井原今朝男
(国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授)


 本当の創価学会問題〔24〕
 「マスコミ対策の広報副部長を務めたのになぜ小川頼宣氏は創価学会を脱会したのか」

  段勲
(ジャーナリスト)


 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔7〕
 「体罰はカルトと同じく人を使い捨てにする社会の象徴か」
  櫻井義秀
(北海道大学教授/宗教社会学者)


 今からはじめる未来の住職塾〔6〕
 「ニッポンをお寺から元気にできるために」
  松本紹圭
(『未来の住職塾』塾長/浄土真宗本願寺派僧侶)


 つっぱり和尚骨山日記〔172〕
 
 「姿を見せただけでも、お経を読まなくても、有り難いと合掌される住職になりたい!」
  橋芳照
(高野山真言宗住職)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔126〕
 「夫と息子が本堂に7日間も籠って伝法していました」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 いまさら師匠に聞けないこと〔16〕
 「さくらと女人禁制の深いえにし」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 古今東西名著万巻のススメ〔18〕
 「清沢満之の絶筆『我信念』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 色即是空の科学事始め〔83〕
 「今も続く人体実験を問う―最大多数の最大幸福という功利主義―」
  池内了
(総合研究大学院大学教授・宇宙物理学者)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔28〕
 「一切我今皆懺悔」
  勝崎裕彦
(大正大学仏教学部長・浄土宗住職)


 我他彼此二仏中間
 「春の桜も手放しでは歓べない!?」
  大村英昭
(大阪大学名誉教授・浄土真宗本願寺派僧侶)


 住職のための今月のことば
 「箸墓古墳」
  稲垣真澄
(ジャーナリスト)


 70億人の宗教トレンド〔36〕
 「アルジェリアの人質事件で政府や軍が強硬姿勢をとったトラウマ」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 法律相談… 平松和也(弁護士)・ 橋口玲(弁護士)
  質問1 寺有地の権利書が見つからないがどうすれば発行してもらえますか
  質問2 寺の現況墓地の登記が先代個人名になっているので寺名義にしたい


 税金相談… 実藤秀志(公認会計士・税理士)
  質問1 復興特別所得税の導入で住職個人や寺院の税務はどう変わりますか
  質問2 障害者の息子に住職の死後も安心して暮らせるように財産を遺したい





[法話特集] ●毎号12ページの「法話特集」別冊が付きます。



 お説教のタネ本「名だたる精神科医や心理学者の心が分かる!?」


 在俗の説法者〔129〕 「母の遺骨」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)


 生きるとは何か〔33〕 「死して生きる教え―上方落語『誉田屋』より―」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」司会者)


 スピリチュアルケア講座〔44〕 「あいまいな喪失」
  井上ウィマラ
(高野山大学准教授)


 仏教儀礼入門〔132〕 「廃仏は僧尼にあり!? ―三武一宗の法難(3)―」
  多田孝正
(天台学会会長・大正大学名誉教授)


 そもそもお葬式セミナー〔120〕 「院殿号のはじまり」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔173〕 「鶴は千年、亀は万年、我は天然」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔9〕 「三昧」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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