5月号画像
A5判・212頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2017年5月号の主な内容 (Vol.514)

[今月号の特集]

国定公園内のお寺が所有山林を違法開発して問われるのは住職剥職だけでいいのか
2月6日、大村秀章・愛知県知事が会見を開き、老住職を言葉激しく糾弾、さらに宗派にもひどい讒言が如きを弄した。発端は、寺領すべてが愛知高原国定公園内に含まれる寺院住職が違法に山林を開発したことによる。臨済宗妙心寺派はすぐさま同住職の剥職処分を決めたが、問題はお寺だけか。本誌の取材で行政自身にも責任があることが分かった!


行政の宗教介入を認めるような所轄庁の憲法違反である認証行為を許すな
「宗教法人の認証に所轄庁が『3年ルール』を設定しているのは違憲かつ違法だ」…洗建(駒澤大学名誉教授)

現在、宗教法人の認証には文化庁が裁量で決めた「審査制度」が存在し、そこでは@過去3年間の活動実績、A信者名簿の提出、B実態調査などが求められるという。だが国が宗教の価値判断を行うことは信教の自由の侵害である。


亡き住職の後継者選定で紛糾した責任役員と檀家総代の任期切れ大問題
住職遷化で第一の問題となるのは後継者の選定だ。多くのお寺で、宗派への後任住職任命申請は法類総代、責任役員、檀家総代などの同意や承認によることが寺院規則に定められている。だが、もしも役員らの任期が切れていたらどうなるのか。まさに役員の任期切れを端緒に、法類総代と責任役員らが住職選定を巡って揉めに揉めた埼玉県の真言宗智山派寺院のリポート。



札所寺院は霊場会に入会する義務があるのか判決の波紋
四国遍路にただならぬ事態だ。四国八十八ヶ所霊場第六十二番札所が納経時間を変え、霊場会を脱退したからだ。やむなく霊場会は同寺を提訴し、その判決が下された。今後、第六十二番札所は2つになるのか。判決は他の多くの霊場にも影響するかもしれない。



檀信徒の義務や非違行為を定める規約を有効にするには何が必要か
お寺が「常識」だと思っていたことが、檀信徒に伝わりにくい時代になったという声をよく聞く。トラブルを避けるため、檀家や墓地使用者に守ってほしいことを規約などに明文化するお寺も増えてきた。どんな規約ならいいのか。



24時間対応の冷蔵「霊安室」を新設した住職のいのちの伝道力
生命倫理学者として、また首都圏布教の第一人者として知られる東京都文京区の浄土宗寺院住職がいる。なぜお寺にあえて霊安室を設けたのか。その現状と理由に現代の深刻かつ様々な問題が見える。



10宗派の「宗報」の実態特集A 毎月どんな狙いで寺院や宗侶に情報を発しているのか
「宗報の情報は宗派の戦略そのもの」と宗派の広報担当者は話した。事実、各宗派を取材するうちに見えてきたのは時の内局によって伝える内容も編集体制もかなり左右されることだ。その実際をくわしく取材した。第2回は天台宗、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派の「宗報」作製現場ルポ。



第12回本誌「住職関心事アンケート」結果(1)
2017年「住職関心事アンケート」の結果をご報告しよう。今回は「お寺も週1日は休むべきだという意見に賛成ですか? 反対ですか?」「住職の定年制に賛成ですか? 反対ですか?」の2問。各寺の状況を踏まえた貴重な意見が寄せられた。



現代も生かすべきことあり! 良忠『看病用心抄』に学ぶ
「死を人の終焉としない仏教ホスピスの方法と説き方がある」…加藤榮司(中村元東方研究所専任研究員)

ビハーラ僧など医療分野に僧侶の役割が期待されている時代だが、現場では仏教が十分に活かせない制約がある。しかし、かつて僧侶は人の臨終に大きな力を発揮してきた。ここに紹介するのは仏教学者で寺院僧侶の著者が檀信徒のために著した「中世の終末医療」と題する寺報の全文と解説である。



新連載 新米住職のワーキングプア記〔1〕
「『俺たちの布施で寺は食えているんだ』と檀家に言われたら」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)

福岡県の浄土真宗本願寺派寺院に生まれ、大学で人間環境学を学ぶなど学究生活にあった筆者が50歳を前に住職に就いた。そこで見えてきたものは何か。



新連載 誌上セミナー新連載 やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔2〕
「敷居が高いといわれるお寺を見直すために教会に行ってみる」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

現代にマッチしたお寺の在り方を考えるために「お寺を盛り上げる7つのアクション」を提唱する。一つ一つを具体的に紹介してもらおう。その第1ステップ。



短期連載 近づく超多死社会にお寺が求められていること〔2〕
「檀家でも弔う人がいなくなる時代をどうすべきか」…小谷みどり(第一生命経済研究所主任研究員)

人が亡くなれば菩提寺で葬儀をするという日本人のライフスタイルに大きな変化が起きているのを、住職なら肌身で感じていることだろう。超高齢化、人口減少、少子化の波のせいだが、こうした変化に寺院はどう対応したらよいのか。



好評連載 激変する葬送にいかに対処すればよいか!?〔43〕
「業者主導の葬祭から本当の葬送とする寺院葬へ」…内藤理恵子(宗教学者)

今日すべからく分業化していることだから、人の葬送も業者の手を借りなければならない。とはいえ、その本質は宗教儀礼なのだから主導すべきは寺院、僧侶。これを実施する方法として寺院葬に注目したい。

 新刊告知 
 この連載を元にした単行本、内藤理恵子著『あなたの葬送は誰がしてくれるのか――激変する供養のカタチ』(本体価格2,900円)がたちまち大反響です。遺族・葬送・お墓参りと納骨・供養・終活など30項目にわたって葬儀や供養の激変を克明にリポートした本書は、読めば読むほど葬送を通じて寺院住職への期待が高まっていることがはっきりと分かります。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)(21)
「閑栖和尚遷化後1年、また大震災後6年になる落ち着かない現実」……玄侑宗久(臨済宗妙心寺派福聚寺住職/作家)




障害者を快く迎えるお寺にしよう〔15〕
「知的障害者や精神障害者と一緒に働ける企業が繁栄できる訳」…野沢和弘(毎日新聞社論説委員)

身体障害者はもとより知的障害や精神障害のある者がオフィスで働く姿をよく見るようになった。そこには法律の要請があるのも事実だが、それ以上に効果があるからだという。



連載 寺院と僧侶と檀家の近世史実〔34〕
「江戸期になぜ遊行上人の寺院が庶民を引き付け、増えたのか」…圭室文雄(明治大学名誉教授)

江戸時代の仏教を語る上で遊行上人こと時宗遊行派の活動を抜きにすることはできない。寺請制度により宗教が規制された世の中にあって庶民の熱狂は特異だった。その姿を見よう。



連載 本当の創価学会問題 〔70〕
「退会者の告白から分かる創価学会脱会を防ぐための冷厳なる組織力」…段勲(ジャーナリスト)




[寺院・住職に直言提言]
ラサール石井 (タレント/脚本家) … 「大好きな神仏習合」
籔内佐斗司 (東京藝術大学大学院教授/彫刻家) … 「仏法メディアとしての仏像」




[ショートルポ]
●またも汚染被害! 卑劣にもなぜ参詣自由な寺社を油で汚すのか●ひき逃げ事故を起こした長野県浄土宗住職の詫び状と檀家の反応●浄土真宗本願寺派の元職員が犯したカラ出張事件で賠償請求は認められたが刑事裁判は無罪の訳




好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう
【曹洞宗】宗門校が内局に無断で宗門と全く関係のない別法人に無償譲渡を決め宗議会大紛糾
【高野山真言宗】管長猊下自らが春季宗会であえて所依経典の和訳を垂示した訳





初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔73〕
「阿闍世王の父王殺害を明らかにした釈尊の言葉から分かる教え」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)


 既刊告知 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第2巻(本体価格2,400円)が第1巻ともどもに大好評。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。心の危機に釈尊は何を救いとしたのか、原典に学ぶ最良の教えを人生に活かしましょう。



住職のための今月のことば「道徳教科書」 …稲垣真澄(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊告知 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を宗教、葬送、社会など14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むためのヒントや説き方の実例集としても最適。







 [好評連載]

 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔153〕
「栄西・道元が中国禅からもたらした僧堂生活の規範」
  井原今朝男 (国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)


 秘められた祈りの形講座〔132〕
 「僧の持物とされなかった数珠が必須仏具になった訳」
  豊嶋泰國
(宗教民俗研究者)


 色即是空の科学事始め〔132〕
 
 「フランケンシュタインの誘惑――科学者の社会的責任としてTV番組に出ています」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔39〕
 「宗教法人の最新固定資産税問題」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 誌上講座・未来の住職塾から寺院僧侶活性化〔35〕
 特別編「ハーバードケネディスクール研修体験」
  松本紹圭
(『未来の住職塾』塾長)


 今からの宗教酔眼千里眼〔43〕
 
「日本人と現代仏教の位相(43)――近代仏教社会事業の動揺」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 いまさら師匠に聞けないこと〔63〕
 「なぜ法事をするのかと輪廻転生を考えた」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 70億人の宗教トレンド〔84〕
 「欧州になぜ反イスラム・反EU・自国第一の排外主義が強まるのか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔60〕
 「安居香山著『正坐の文化』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔77〕
 「自業自得」
  勝崎裕彦
(大正大学前学長・浄土宗住職)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔21〕
 「盆踊りこそ究極のライブだ」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)


 法律相談… 本間久雄(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
質問1 血縁者死亡でも葬送を拒絶する者に罰則はあるか? 遺体や遺骨はどうなるのか?
質問2 住職が就職の身元保証人になった檀家が行方不明になってしまった場合の法的責任


 税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 寺院や住職などの税金をクレジットカードで納税するメリットと負担
質問2 住職の葬儀を住職の貯金で賄った際の寺院経理の方法と香典の取り扱い





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 新連載 すぐ使える法話セミナー〔1〕 「昔話を活用する方法」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 お説教のタネ本「統計から読み解く都道府県ランキング」


 在俗の説法者〔178〕 「太陽のおふとんを」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)


 生きるとは何か〔82〕 「神様だけが知っている」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」元司会者)


 スピリチュアルケア講座〔93〕 「怒りのステージ」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 露の団姫のお笑い仏教寄席〔24〕
 「お坊さんのブラックジョークなんて笑えません!」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)


 法語伝道聖句三昧〔221〕 「仏様は威張らない」
  峯岸正典
(曹洞宗長楽寺住職・宗教間対話研究所所長)


 いまどきマンガ説法〔58〕 「獅子吼」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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