6月号画像
A5判・212頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2017年6月号の主な内容 (Vol.515)

[今月号の特集]

住職はなぜそのとき老母に火を放たなくてはならなかったのか!?
前代未聞の事件だ。神奈川県厚木市の臨済宗建長寺派寺院で、58歳の住職が83歳の母親になんと灯油をかけ、火をつけたというのだ。幸い母親は自力で火を消し止め命に別状はないが、それにしてもなぜ住職は凶状に及んだのか。同じ寺院として、知るべきことが必ずあるはずだ。緊急取材した。


僧侶養成学校の職員住職が長年にわたり学校の預金を横領できた理由と動機
兵庫県神戸市の法華宗本門流寺院の住職が業務上横領で逮捕された。横領したのはお寺のお金ではなく、長年勤めた宗門の僧侶養成学校の預金で、その額は1億円にもなるといわれる。この間に自坊では本堂を新築しており、疑惑は深まる。事件の背景には何があったのか。


事由からすれば厳罰が当然だったのに執行猶予とされた先住職と現住職の師弟紛争
臨済宗妙心寺派の宗報に書かれていたのは横領、器物破損、危険行為、仏への冒涜など目を疑う理由による愛知県内寺院の先住職への懲誡処分は執行猶予だった。だが、そこに書かれていることは本当のことなのか。真相を取材した。



手元供養の刑法的問題提起――葬送の激変で問われる個人の自由と公衆感情の当否
「遺骨ペンダントなど手元供養は法的に許されるのか」…原田保(愛知学院大学教授)

手元供養といえばロケットペンダントに肉親の遺骨を入れたり、遺骨を置物に加工したりする方法が想像できる。現にそうした商品化も宣伝されている。だが、こうした手元供養について法律上の問題は未解決だと指摘する刑法学者の問題提起だ。



短期連載 東日本大震災の怪異譚から見えるもの〔1〕
「せめて幽霊でも再会をと願う東北の魂の叫びを聞こう」…土方正志(出版社「荒蝦夷」代表)

警察庁の本年3月10日発表によると死者1万5893人、さらに行方不明者2553人。6年を経た今も肉親の生死が判明しないまま、多くの被災者がその行方を追っている。そうした東日本大震災の被災地で未曾有の現象が起きている。「幽霊であっても会いたい」と……。



全国の虫塚をたずねて――その建立に学ぶこと…柏田雄三(昆虫芸術研究家)
虫塚といえば虫害防止を祈る碑塔はじめ蚕や蜂の業者による慰霊碑、さらには昆虫記念碑など、建立の目的は実に様々だ。寺院境内に建つ虫塚も数多い。地道に情報を積み重ねて全国の虫塚をたずねた研究者による、たぐいまれなる詳細調査レポート。



10宗派の広報誌『宗報』の実態特集B 宗報はなぜ定期刊行物でなくてはならないのか
これまで紹介した6宗派の『宗報』はいずれも月刊など定期刊行だった。理由は宗規上、公告の方法に「宗報に掲載する」と定められているからだ。宗派がどこに向かおうとしているのか、何を伝えようとしているのか、定期的に発信することが必要だという意識もある。では、そうでない宗派もあるのか。第3回は高野山真言宗、真言宗智山派、真言宗豊山派の『宗報』を見よう。



写経をお寺との新たな縁としてもらう上手な活かし方
高齢者には認知症予防として、若者には自分磨きやリフレッシュの方法として人気なのが写経だ。お寺がこれを活かさずしてどうしよう。しかし、多くの寺院が写経会を開催しているものの、順風満帆なお寺ばかりではないようだ。様々な工夫でリピーターをつかむ5カ寺に成功のヒントを取材した。



お寺の子が悩める青春時代を経て初のテクノ法要を実現した志
どのお寺も法要こそが存在の根幹だ。方法も宗義と共に定められているが、一般の人たちにはともすると難解なもの。だがこの5月3日、福井市の浄土真宗本願寺派寺院で催された「テクノ法要」は老若男女に大好評を博し、ネットでも生放送されて約2万人もが視聴した。斬新な法要に挑んだ住職の志を取材した。



浄土真宗本願寺派の宗門答申書に見る激変社会に向けた「僧侶像と寺院像」は有効か
『10年、20年後の日本社会で求められる僧侶像・住職像』が浄土真宗本願寺派の内局に答申された。宗派を問わず仏教界の誰もが将来、寺院・僧侶はどうなるのかと危惧を抱いているのが今の激変社会だ。それだけに大教団が将来を見据えて打ち出した対応策は見逃せない。



第12回本誌「住職関心事アンケート」結果(2)
第12回「住職関心事アンケート」の結果をご報告しよう。今回は「『坊主丸もうけ』という言葉がありますが、どのように思われますか?」「住職の給与について、かなりの格差がありますが、どのように思われますか?」の2問。各寺、各住職の立場から忌憚ない、きわめて重要な回答が寄せられた。



新連載 誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔3〕
「これからの僧侶はセカンドスキルを磨いて布教に活用しよう」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

筆者が提唱する〈お寺を盛り上げる7つのアクション〉の第2は「セカンドスキルを作ること」。その理由と実際に何が見えるか。現代の寺院や僧侶に期待されることは何か!?



新連載 新米住職のワーキングプア記〔2〕
「お寺は檀信徒にサービスするのが当然という時代になった!?」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)(22)
「やむなく生まれて初めて裁判の被告になり、和解となりましたが……」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派福聚寺住職/作家)




障害者を快く迎えるお寺にしよう〔16〕
「自傷行為や他害行為を繰り返す障害者にどう向き合えばよいか」…野沢和弘(毎日新聞社論説委員)

自傷や他害のような行動障害には、縛りつけたり暴力で抑圧するのも仕方がないといわれてきた。しかしそうした対処にこそ、さらなる行動障害の原因があることが分かってきた。



連載 寺院と僧侶と檀家の近世史実〔35〕
「江戸期の遊行上人がなぜ全国各地を巡ることができたのか」…圭室文雄(明治大学名誉教授)

寺請制度で寺院が規制された中でも、時宗遊行派が熱い支持を受けていた史実を前号で見たが、さらに遊行上人が多くの僧侶を伴って各地を化益・賦算に巡ることができたのはなぜなのか。



[寺院・住職に直言提言]
井上章一 (建築史家) … 「クリスマス・イブのお坊さん」
内山 節 (哲学者) … 「民衆の自然信仰と寺の仏教」




[ショートルポ]
●真宗大谷派宗務所の職員が訴えた40年以上前の労使協定に基づく残業代未払いの波紋●総本山金剛峯寺や千葉県日蓮宗寺院が導入した新たな決済方法でお布施もクレジットカードの時代になるか●人望があった高野山大学元教授の子息が犯した事件への懲役16年の判決に被告も検察も控訴した訳




好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう
【日蓮宗】無料防災アプリに1000カ寺が情報登録して災害支援に名乗りを上げた訳
【浄土宗】北米開教拠点の移転示唆は海外布教の転換期かそれとも後退なのか





初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔74〕
「僧侶はどんな現世利益を得られるかという問いに対する釈尊の答え」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)


 既刊告知 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第2巻(本体価格2,400円)が第1巻ともどもに大好評。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。心の危機に釈尊は何を救いとしたのか、原典に学ぶ最良の教えを人生に活かしましょう。



住職のための今月のことば「住職のための今月のことば「AIソフト」 …稲垣真澄(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊告知 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を宗教、葬送、社会など14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むためのヒントや説き方の実例集としても最適。







 [好評連載]

 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔49〕
 
「中国発の新宗教『一貫道』がタイでも信仰される事情」
  櫻井義秀
(北海道大学教授・宗教社会学者)


 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔154〕
「通説を覆す鎌倉新仏教は実は中国仏教の移入だったという新史実」
  井原今朝男 (国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)


 色即是空の科学事始め〔133〕
 
 「忖度という哀しい日本人の体質――昔も今も反民主主義的雰囲気に支配される訳」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔40〕
 「寺院も関係する住居侵入罪とは何か」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔174〕
 「戦争遺族会の役員会に初めて出て思い知らされたこと」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 誌上講座・未来の住職塾から寺院僧侶活性化〔36〕
 特別編「寺院・僧侶に関する生活者の意識」
  調査報告 一般社団法人「お寺の未来」



 今からの宗教酔眼千里眼〔44〕
 
「日本人と現代仏教の位相(44)――近代仏教社会事業の推進者」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 いまさら師匠に聞けないこと〔64〕
 「乞食を認めようとしない社会は健全か?」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 70億人の宗教トレンド〔85〕
 「イスラム化か独裁化か、トルコの大統領権限強化がもたらすもの」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔61〕
 「智撰述・松居桃楼訳『死に勝つまでの三十日』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔78〕
 「女の髪の毛には大象も繋がる」
  勝崎裕彦
(大正大学前学長・浄土宗住職)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔22〕
 「稽古から始まる盆踊りの効果」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)


 法律相談… 橋口玲(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
質問1 代表役員住職の遷化で責任役員が総代一人になってしまった際の対応とは
質問2 当局者や税務官に録音はだめと断られたのにスマホで勝手に録音したが証拠となるか


 税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 今年度の税制改正で寺院や住職や寺族の税務はどのように変わりますか
質問2 ふるさと納税を実施してみたいが寺院住職として何に注意すべきですか





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 お説教のタネ本「いまなお人の心を捉える田中角栄の言葉」


 在俗の説法者〔179〕 「ケンちゃんの宝物事件」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 新刊予告! 
 7月上旬にこの連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)を発刊いたします。感動あふれる説法の話材を探せる30の実話を収録した最良最善のお説教読本です。



 生きるとは何か〔83〕 「人間の根本的盲点」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」元司会者)


 スピリチュアルケア講座〔94〕 「子どもからの学び」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 露の団姫のお笑い仏教寄席〔25〕
 「これからの仏教徒は『お供え物あれば憂いなし』で……」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)


 新連載 すぐ使える法話セミナー〔2〕 「昔話を活用する方法(2)」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔222〕 「ただの木にすぎない縄文杉を見て感動できるのは、人の心が価値を創り出しているからだ」
  渡邉照敬
(真言宗智山派住職)


 いまどきマンガ説法〔59〕 「紫陽花」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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