9月号画像
A5判・212頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2017年9月号の主な内容 (Vol.518)

[今月号の特集]

お寺ではないのに宿坊と宣伝する一般社団法人はお寺の味方なのか
今年4月、大阪天王寺区の寺町に「宿坊 和空下寺町」という名の宿泊施設がオープンした。地域のお寺が協力する新しいタイプの宿泊施設としてマスコミも注目、報道した。ところが「宿坊」と謳うのに、お寺はかかわらず、一般社団法人寺社観光協会なる団体が監修しているのだ。寺院を利用した新たなビジネスなのか。実態を追った。


宗門新聞社内の猥褻事件で宗派に罷免された住職が法廷で争う虚実
京都市内の日蓮宗住職が罷免された。それだけでも驚きだがその理由が宗門新聞社内で起きた猥褻事件が元だと知って耳を疑った。検察は不起訴としたが無実というわけではない。住職は宗門に異議申し立てをしたが3件の民事訴訟も起きている。宗門はどう審決するのか。


機械式納骨堂の名義が寺院から業者に変更された謎
とんでもない事態だ。東京都内の高野山真言宗寺院が機械式納骨堂を始めたが実態はなんと、極度額68億円にも及ぶ巨額融資による経営だった。これを許可した行政は使用者が不利になることは予想できたはずだ。しかも現在、同寺の副住職と僧侶が行方不明になっている。寺院に何が起きているのか。



現地取材の衝撃! 世界唯一のタイのエイズ寺で実践されていること
バンコク郊外に通称「エイズ寺」と呼ばれるお寺がある。実はこのお寺は、タイ国内のエイズ患者を分け隔てなく受け入れ、療養から看取り、荼毘に伏すまでを行う世界唯一のお寺だ。 創設者のタイ僧・アロンゴット師はエイズ患者の療養施設のみならず、母子感染した子供のための教育機関まで建設したという。どのようにお寺を維持運営しているのか。その壮絶な看取りの場はどうなっているのか。



須弥壇に秘され続けたB級戦犯死刑囚を見取った教誨師の真実
終戦直後、シンガポールの収監施設で戦犯死刑囚から慕われた若き教誨師がいた。天台宗僧侶の関口亮共師だ。だが復員後、戦争について自らは何も語らぬまま遷化された。それがようやく一昨年、秘蔵されていた手記や手紙など数々の資料が発見された。そこに綴られた教誨師の煩悶、死刑囚たちの胸の裡、そして遺族の思いとは。



重篤ながんを宣告されたら住職はいかに受け止め、生きるべきか
今や日本人の2人に1人がかかるといわれる「がん」。医療技術の進歩は目覚ましいが、宣告と同時に余命を問う病でもある。がんの宣告を受けた住職はその瞬間、何を思い、どう受け止めたのか。6人の住職(前住職)に真情を聞かせていただいた。



特別寄稿 組織的な犯罪の処罰等に関する法律を徹底検証する
「既に施行された共謀罪法で住職も監視されている」…岡田弘隆(元弁護士/寺院住職)

安倍晋三首相は2020年の東京オリンピックを前に、テロ対策として国際組織犯罪防止条約を締結するには「テロ等準備罪法」が必要だと先の国会で強引に可決成立させた。しかし多くの問題があると懸念する向きは少なくない。なぜなのか。



短期連載 人口減少社会の新宗教はどうなるか〔1〕
「戦後に伝統宗教を凌駕し急伸した新宗教のこれからの危機」…山田直樹(ジャーナリスト)

右肩上がりで信者を増やし続けて戦後の日本社会に大きな影響を与えた多くの新宗教団体が今、いずれも大きな岐路にさしかかっている。その第一が信者の激減だ。まさしく日本社会の縮図だという。伝統仏教にとっても決して無縁ではない。



短期連載 日本人の死者への営みが激変したのはなぜか〔2〕
「供養されない死者が大量に生まれつつある今こそ新たな死生観」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授/日本思想史)

家や共同体で死者を長期にわたって供養する体制が解体し、記憶されない死者、供養されない死者がいま大量に生まれつつあるという。関係者が思い起こしたときだけ記憶のなかに蘇る存在となった死者。その行方を追う。



住職が社会貢献活動をするために必要な全「資格」総覧
昔も今も僧侶の社会貢献意識は高い。一方で高齢化や共働き世帯の増加などを反映してか、公益に資する価値ある社会活動の担い手が不足しているという事実もある。だったら、今こそ僧侶が手を挙げるときではないか。では、社会はいかなる人材を求め、それにはどんな資格が必要なのか。住職にこそふさわしい43の資格を総覧する。



精神科医から真の救いを求めて住職になって行う心のケア
人はなぜ仏教に出会い住職になるのかという問いに見事に答えてくれる住職がいる。埼玉県行田市の日蓮宗系単立住職だ。精神科医になったのも自身の難病からで、出家したのも心の悩みからだった。苦しみを経て今、住職の推進する唱題カウンセリングが注目されている。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔6〕
「お寺やお坊さんに向けられたバリアを取り払うにはどうすればよいか」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

お寺は厳しい、お坊さんは怖いというイメージが一般にはある。これをどうにかできないか。筆者が提唱する〈お寺を盛り上げる7つのアクション〉の第5は「お寺をバリアフリーにする」。その理由から何を学ぶか。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)(25)
「近々すべてがガラガラと音をたてて変わりそうなそんなお盆前」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




好評連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔5〕
「お坊さんに値段をつける時代になって一体だれが喜ぶのかしら」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




好評連載 激変する葬送にいかに対処すればよいか!? 〔45〕
「火葬されても骨上げされない遺骨が増えている」…内藤理恵子(宗教学者)

葬儀をせず火葬場に直行する人々。直ちに肉親を荼毘に付す。そしてお骨上げをするかと思いきや、何もせずに帰ってしまう遺族がいる。縁者がいても遺骨を拾わず、火葬場に放置されるのだ。なぜなのか。
 既刊告知 
 この連載を元にした単行本、内藤理恵子著『あなたの葬送は誰がしてくれるのか――激変する供養のカタチ』(本体価格2,900円)が大反響です。遺族・葬送・お墓参りと納骨・供養・終活など30項目にわたって葬儀や供養の激変を克明にリポートした本書は、読めば読むほど葬送を通じて寺院住職への期待が高まっていることが分かります。



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔19〕
「行動障害をエスカレートさせる本当の原因を理解するために」…野沢和弘(毎日新聞社論説委員)

行動障害は以前から福祉の現場で容易に解決策が見つからない困難な課題として扱われてきた。厳重な管理の下に隔離されるか閉鎖病棟に送り込まれるしかなかった。しかし、本当の解決とは何だったのか……。



連載 寺院と僧侶と檀家の近世史実〔38〕
「水戸藩に吹き荒れた廃仏毀釈の嵐で破却された寺院の史実」…圭室文雄(明治大学名誉教授)

今回からは近世寺院にとっては忘れられない、いや今も忘れてはならない廃仏毀釈について見ていこう。為政者による仏教寺院弾圧はすでに明治以前から始まっていたのだ。



[寺院・住職に直言提言]
藤原新也 (作家/写真家) … 「教師」
保阪正康 (ノンフィクション作家/評論家) … 「私の中の信仰心」




[ショートルポ]
●慰霊の場と祈りの場を分断させるのはなぜなのか――岩手県釜石市に釜石仏教会が反対する震災犠牲者追悼施設プラン
●激甚災害に指定された7月九州北部豪雨は寺院も被害甚大だ
●キュウリに大法力あり! 夏の仏教行事「キュウリ加持」を行う3カ寺大盛況




好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう
【高野山真言宗】管長の「宗命」に背いた名古屋の別格本山興正寺の元住職に破門の厳罰
【曹洞宗】和解したはずの僧堂暴行事件で訴訟が再燃したのはなぜか





初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔77〕
「四姓制度の差別を解放する教えがインドで興隆しないのはなぜか――アジタの唯物論――」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊告知 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1巻、第2巻(ともに本体価格2,400円)が大好評。第1巻は、王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。第2巻は、釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。



住職のための今月のことば 「人間中心主義」 …稲垣真澄(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊告知 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最適。







 [好評連載]

 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔52〕
 
「寺院の存亡を左右する高齢多死社会への対応」
  櫻井義秀
(北海道大学教授・宗教社会学者)


 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔157〕
「北京に向かった禅僧が日記に書かなかったこと」
  井原今朝男 (国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)

 既刊告知 
 本誌連載をもとにした井原今朝男著『史実 中世仏教』が大好評です。第1巻「今にいたる寺院と葬送の実像」(本体価格 2,800円)、第2巻「葬送物忌と寺院金融・神仏抗争の実像」(本体価格 3,500円)。目下、第3巻を編集中、近々発売予定。



 色即是空の科学事始め〔136〕
 
 「なぜ共謀罪法を急いだのか――内心で何を考えたかまで裁かれる可能性がある」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊告知 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。



 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔177〕
 「振り込め詐欺に本当にひっかかるところでした!」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 いまさら師匠に聞けないこと〔66〕
 「般若心経の写経指導を頼まれて考えた」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 誌上講座・未来の住職塾から寺院僧侶活性化対論〔39〕
 「お寺の自己診断をしよう」
  松本紹圭
(『未来の住職塾』塾長)・ 井出悦郎 (『未来の住職塾』講師)


 今からの宗教酔眼千里眼〔47〕
 
「日本人と現代仏教の位相(47)――近代仏教社会事業の目的と実際」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔88〕
 「中国雲南の少数民族の宗教儀礼はなぜ日本人の郷愁を誘うのか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔63〕
 「鎌田茂雄著『華厳の思想』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔81〕
 「月を指せば指を認む」
  勝崎裕彦
(大正大学前学長・浄土宗住職)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔25〕
 「現代に生きる説教節パワー」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)


 法律相談… 平松和也(弁護士)・ 秋山経生(弁護士)
質問1 晋山を条件に養子になったのに住職が翻意し養子解消を言い出したが拒絶できるか
質問2 見積もり無料というので設計を頼んだが建築を断ったら請求された


 税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 檀信徒会館建設に際し住職名で寄付したが税務署に給与課税されそう
質問2 住職の障害を持つ兄に寺院の土地を無償で貸したいがどうすべきですか





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 お説教のタネ本「未来の日本は危機ばかりだけれども頑張ろう」


 在俗の説法者〔182〕 「日野原重明先生の教え」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 新刊発売! 
 7月上旬にこの連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)を発刊いたしました。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。



 生きるとは何か〔86〕 「ヒトはなぜ争うのか」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」元司会者)


 スピリチュアルケア講座〔97〕 「水に手を合わせる」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 露の団姫のお笑い仏教寄席〔28〕
 「女らしくなく男らしくなく自分らしくやっています!」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)


 新連載 すぐ使える法話セミナー〔5〕 「三宝の『僧』を説く」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔225〕 「お客さんの心を打つのは素直な気持ちと、最後は、人間性です」
  渡邉照敬
(真言宗智山派住職)


 いまどきマンガ説法〔62〕 「神対応」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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