10月号画像
A5判・210頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2017年10月号の主な内容 (Vol.519)

[今月号の特集]

法礼など寺院の出金で領収書のない分はすべて住職が追徴される!?
法礼、問候、たっしん、賀標、祝賀、法謝、菓儀、足衣料、灯明料……。いずれも僧侶が僧侶に礼金を渡す際に使い分ける言葉で寺院の慣習だ。その授受に多くの寺院は領収書を交わしていない。が、今後、領収書なしだと追徴すると指摘を受けた寺院があるのだ。本当にそうなのか。


総代会が代表役員の解任を決議したひどい寺院規則と寺檀紛争の波紋
なんと寺院規則に「総代会及び責任役員会で定数の3分の2以上の議決により代表役員を解任できる」と規定するお寺がある。和歌山県の臨済宗東福寺派寺院だ。しかも今夏、同規定を根拠に住職である代表役員の解任決議を総代会が行った。のみならず、総代たちは住職が代表役員でないことを確認する裁判まで提訴したのだ。当然、住職は決議無効を訴えた。


地価数十億円もの寺院の解散をめぐり寺院と門徒側が激しく争う前代未聞
まさに前代未聞である。京都市の一等地に近い地所1460坪あまりを境内地とする真宗大谷派寺院がまるで廃墟と化し、宗教法人解散、つまりは廃寺を表明したのだ。当然、門徒は反発し、提訴した。だが、その裏では寺院売却の詐欺事件まで起きていたのだ。寺院はどうなるのか!?



10宗派と寺院の過疎対策@ 苦境にある過疎地寺院のために宗派は本気で何をしてくれるのか
少子高齢化と都市部への人口流出が変えようのない現実なら、過疎を受け止めて手を打つしかない。だが、一括りに過疎地といっても地域ごとに直面する問題は異なるはずだ。過疎地の住職はどんな苦境に立たされ何を思うのか。そして主な宗派はどんな手を打っているのか。第1回は曹洞宗、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派の対策だ。



墓地リニューアルを成功させた寺院に学ぶべき要領
自坊の墓地の雑然とした区画や参道を見て、改修できたらと考える住職はかなりおられるだろう。とはいえ、いざそれを実行しようと思うと檀家対応や無縁墓対策など様々なハードルがある。そこで墓地リニューアルに成功した3カ寺の住職に、これらの障害をいかに乗り越え、リニューアルに失敗しない方法はあるのか、取材した。



短期連載 いま地域に生きる寺院は何をしているのか〔1〕
「寺院生存戦略としても不可欠な青少年教化の現況」…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)

人口がいかに減っても、いや減るからこそ、将来を担う子どもたちへの宗教教育は、寺院にとって死活にさえかかわるほど大事なことである。三重県やその周辺地域の寺院活動を調査してきた宗教社会学者にそうした現況をご報告いただいた。



短期連載 人口減少社会の新宗教はどうなるか〔2〕
「人は何を教団に求め人はなぜ教団を離れるか新宗教の危機で分かる」…山田直樹(ジャーナリスト)

戦後に急進した多くの新宗教団体の信者が激減している。これは人口減少社会だけのせいではない。立正佼成会・PL教団・霊友会・生長の家・天理教・世界救世教・真如苑の関係者に取材してその現実を見ると、極めて示唆に富む要因があることが分かった。



末期がんの医僧住職を医者で後継者の妻が看取った870余日の壮絶
自坊に病院を建て緩和ケアの場を開き、医療現場における宗教の必要性を訴えてきた医僧住職に末期がんが発覚した。2年余の闘病の末に今年3月、70歳で遷化された。その日々を介護し続け看取ったのは、医師であり、お寺の後継でもある妻だった。医師としての冷静な判断を迫られながらも、最愛の人の命の終わりに向き合った介護臨終記。



住職も無関心ではいられない! 激変する学校で教える仏教史
「日本に仏教を広めたのは聖徳太子」というのは今は昔!? いま生徒が使っている教科書にある歴史の内容は以前とはずいぶん異なるのだ。もちろん仏教に関する記述も例外ではないのだが、何がどう変わったのか。数十年前の教科書と比べてみよう。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔7〕
「お寺をホームテンプルと感じてもらう定例イベントの作り方」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

お寺に新たな参詣者を誘うにはやはりイベントは必要だ。が、思いつきだけでは成功しないはず。〈お寺を盛り上げる7つのアクション〉の第6は「定例イベントを用意する」だ。繰り返し開催可能なイベントの特徴とは何か。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)(26)
「今年は『草原墓地元年』になるだろうという期待を膨らませるお盆になった」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




好評連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔6〕
「なぜ住職や坊守に不遜な態度をとる檀家が多くなったのか」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




好評連載 激変する葬送にいかに対処すればよいか!? 〔46〕
「人の死が産業化する社会に僧侶は何ができるか」…内藤理恵子(宗教学者)

今年も「エンディング産業展」が開かれ、一段と活況を呈していた。人の死がまさに産業化している姿が、ここでは全く奇異に感じられない風情である。取材して、感慨深かったことに絞ってリポートしよう。
 既刊告知 
 この連載を元にした単行本、内藤理恵子著『あなたの葬送は誰がしてくれるのか――激変する供養のカタチ』(本体価格2,900円)が大反響です。遺族・葬送・お墓参りと納骨・供養・終活など30項目にわたって葬儀や供養の激変を克明にリポートした本書は、読めば読むほど葬送を通じて寺院住職への期待が高まっていることが分かります。



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔20〕
「わけの分からない行動だと感じても本人だけが原因ではない」…野沢和弘(毎日新聞社論説委員)

これまで教育現場では、行動障害を起こす生徒は「手の掛かるやっかいな障害者」と見られてきた。だが、学校や先生はすぐに改善できることが目の前にありながら、そこには目を向けず、容易には改善できない先天的な障害特性にばかり目を向け、手を突っ込んではいないだろうか。



連載 寺院と僧侶と檀家の近世史実〔39〕
「江戸期の仏教保護政策から廃仏毀釈に転じた明治政府の布達」…圭室文雄(明治大学名誉教授)

水戸藩による廃仏政策を前号でみたとおり、既に江戸時代から寺院の受難は始まっていたのだ。それをさらに強化したのが明治政府だったという史実が、同政府が次々に発した布達からよく分かる。





[寺院・住職に直言提言]
養老孟司 (解剖学者) … 「お坊さんという壁」
道浦母都子 (歌人) … 「浄土のひかり」




[ショートルポ]
●贈賄容疑で逮捕された山梨県浄土宗住職は市職員採用を巡ってお金を要求したのか
●原告116人に寺院側が応えられなかった訳――東大寺福祉療育病院で起きた残業代請求等裁判の波紋
●スーパー堤防事業で仮本堂が地盤沈下した埼玉県真言宗智山派寺院が国から訴えられた理不尽




好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう
【真宗大谷派】門徒も参画して寺院活性化を試みる新たな支援員制度スタート
【真言宗大覚寺派】大本山とよしもとの芸人によるネット企画「大覚寺カフェ」終了





初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔78〕
「インド人に菜食主義者が多のは輪廻転生を信じているから――沙門カクダの七要素説――」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊告知 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1巻、第2巻(ともに本体価格2,400円)が大好評。第1巻は、王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。第2巻は、釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。





住職のための今月のことば 「脱ガソリン車」 …稲垣真澄(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊告知 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最適。







 [好評連載]

 本当の創価学会問題 〔73〕
 
「創価学会の実質的な創始者がかつて語っていた日本を乗っ取る? 教団の驚くべき国教化構想」
  段勲
(ジャーナリスト)


 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔53〕
 
「逝く人と看取る人と送る僧にできること」
  櫻井義秀
(北海道大学教授・宗教社会学者)


 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔158〕
「難を乗り越え皇帝への謁見を果たした遣明正使は何を得たのか」
  井原今朝男 (国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)

 既刊告知 
 本誌連載をもとにした井原今朝男著『史実 中世仏教』が大好評です。第1巻「今にいたる寺院と葬送の実像」(本体価格 2,800円)、第2巻「葬送物忌と寺院金融・神仏抗争の実像」(本体価格 3,500円)。目下、第3巻を編集中、近々発売予定。



 秘められた祈りの形講座〔135〕
 「いかにすればどのような神通力が得られるのか」
  豊嶋泰國
(宗教民俗研究者)

 既刊告知 
 本誌連載をもとにした豊嶋泰國著『仏教現世利益事典―天変地異も不幸も乗り越えられる祈りの形』(本体価格3,100円)が檀信徒への説法の幅が広がると好評です。「お餅を供えたり食べるのは万民豊楽の訳」「寺院で行われる厄除け厄落としにどんな方法があるか」など、現世を生きるための仏教の50の利益とその実践を実証的に説く。



 色即是空の科学事始め〔137〕
 
 「人工知能とどう付き合うか――AIに人間の仕事が奪われるのかと心配ですが…」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊告知 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。



 いまさら師匠に聞けないこと〔67〕
 「ヨガと坐禅はどう違うのかと聞かれて」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔42〕
 「大変革された社会福祉法人制度」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 誌上講座・未来の住職塾から寺院僧侶活性化対論〔40〕
 「エンディング産業展に出展して」
  松本紹圭
(『未来の住職塾』塾長)・ 井出悦郎 (『未来の住職塾』講師)


 今からの宗教酔眼千里眼〔48〕
 
「日本人と現代仏教の位相(48)――近代仏教社会事業とキリスト教」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔89〕
 「わが国の仏教儀礼や正月行事を彷彿とさせる雲南の人々の信仰」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔64〕
 「「玉城康四郎稿『仏教の生命観』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔82〕
 「隠せばいよいよ現わる」
  勝崎裕彦
(大正大学前学長・浄土宗住職)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔26〕
 「風雨の中の盆踊りのおかげで」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)


 法律相談… 本間久雄(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
質問1 総代3人のうち2人を解任して新総代を決めたら規則違反だと抗議された
質問2 借地権の相続にあたって非檀家には貸さないとか複数の借地人は認めないという特約に効力はあるか


 税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 業者から墓地と納骨堂の永代使用権買い取りを頼まれたが税金はかかりますか
質問2 住職が妻子のために生命保険をかけたが「名義保険」だとして課税されますか





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 お説教のタネ本「未来の日本は危機ばかりだけれども頑張ろう」


 在俗の説法者〔183〕 「親を捨てる子供たち」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 新刊発売! 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、たちまち大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。



 生きるとは何か〔87〕 「思いもよらないこと」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」元司会者)


 スピリチュアルケア講座〔98〕 「どの道を選ぶのか」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 露の団姫のお笑い仏教寄席〔29〕
 「落語家もお坊さんも喉をいためたらどうしよう!?」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)


 新連載 すぐ使える法話セミナー〔6〕 「六波羅蜜の『布施』」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔226〕 「自然は祖先から譲り受けたものではなく、子孫から借りているのだ」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔63〕 「ハロウィン」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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