[月刊『寺門興隆』 2009年4月号より転載]

仏教と文化 多田孝正博士古稀記念論集 山喜房佛書林 31500円
天台学と日本の仏教儀礼研究第一人者で本誌別冊にも連載中の大正大学名誉教授の古稀記念論文集。 『般若心経研究の到達点』や『スリランカの大乗尊像について』など貴重論文六十編。



日本仏教の教理形成 蓑輪顕量著 大蔵出版 9975円
「法会における唱導と論義の研究」が副題。かつて日本の法会は経典講讃や異宗派間の教理問答が活発に行われ、新たな知が創出される場だった。法会研究から教理形成の過程が探られる。



鎌倉期念仏思想の研究 新保哲著 永田文昌堂 10500円
親鸞の根本思想である他力救済が目指すものは何か。宗祖の著作から道元の禅思想、キリスト教との比較などを通じて、その思想的特徴が再考される。



禅と地域社会 広瀬良弘編 吉川弘文館 12600円
鎌倉から近世にかけた禅宗・諸宗教と地域社会の関わりが、栄西・蘭渓らの高僧の性格から戦国期の授戒会活動や大本山永平寺所蔵の禅籍抄物、下屋文書まで多彩な視点から考察される。



円仁とその時代 鈴木靖民著 高志書院 6300円
天台宗山門派の祖であり『入唐求法巡礼行記』を著したことでも知られる円仁(慈覚大師)。その思想背景を九世紀当時の東アジア史を視野に入れて寺院住職や国内外の研究者が考察する。



日本人なら知っておきたい禅 村越英裕著 河出書房新社 756円
「心穏やかにあるがまま≠ノ生きる知恵」が副題。本誌別冊に連載中の静岡県臨済宗妙心寺派龍雲寺住職が、禅のルーツから坐禅・公案・作務に込められた意味などを解く。新書判。



日本人への遺言 松原泰道著 マガジンハウス 1575円
どんな時代であっても、生き抜く力を得るにはどうすればいいのか。昨年百一歳を迎えた臨済宗妙心寺派僧侶が、長い人生の中で見出した智慧を綴る。



ありがとさん 板橋興宗著 サンガ 1680円
副題は「禅僧法話・いまが誕生.いまが極楽」。今年八十二歳の福井県曹洞宗御誕生寺住職による十九編の法話集。「禅僧を志す」「坐に親しむ」他。



ただ念仏して 菱木政晴著 白澤社 2100円
副題は「親鸞・法然からの励まし」。念仏一定を説いた宗祖の教えをどう理解するか。浄土仏教の系譜を辿り、その精髄を示す章句を精選し現代語訳化。



いのちの音がきこえる 中川真昭著 本願寺出版社 1260円
「ガンは宝です」―。そう言い切り乳ガンにより四十七年の生涯を閉じた北海道の真宗大谷派坊守・鈴木章子さん(昭和六十三年逝去)の生き様を、童話作家である本願寺派住職が辿る。



「自分」を浄化する坐禅入門 小池龍之介著 PHP研究所 1470円
「坐禅や瞑想で自分を見つめる力を研ぎ澄まそう」と自宅を開放して坐禅の稽古を実践する。三十歳の浄土真宗本願寺派僧侶による坐禅の入門書。



仏教の共生思想と科学技術 大柳満之著 丸善 2625円
仏教の共生思想に根ざした生き方は科学の目指す世界にどのような影響を与え、実践・応用されるか。高分子学、環境学など科学分野から論じられる。



仏画 十三仏を描く 真鍋俊照画・著 法蔵館 3675円
葬儀や法事の席で用いることの多い十三仏画の描き方から歴史までを、仏教美術の碩学で高野山真言宗大日寺住職がカラー挿し絵で分かり易く解説。



四国遍路の寺(上下) 五来重著 角川書店 二巻揃い1720円
遍路ブームといわれて久しいが、四国八十八カ所の札所寺院の成り立ちや歴史を深く知る人は少ない。仏教民俗学者による札所寺院研究の文庫本化。



マンガ 仏教の思想 玄侑宗久監訳・葵志忠画 大和書房 1365円
売れっ子の台湾人漫画家と、芥川賞作家で、福島県臨済宗妙心寺派福聚寺住職のコラボレーションから生まれた仏教入門マンガ。翻訳は瀬川千秋。



これで読める 茶席の禅語くずし字辞典 淡交社編集局編 淡交社 2730円
茶席の掛け軸には禅語が欠かせないが、流麗すぎて「読めない」の声も多い。茶道関係の出版社による掛け軸に頻出する禅語百字のくずし字ガイド。



奈良の仏像 紺野敏文著 アスキーメディアワークス 800円
飛鳥大仏が岩の上に坐している訳や東大寺南大門仁王像を造った運慶と快慶の役割分担など奈良の仏像にまつわる歴史を、文化財国宝指定に携わる仏像彫刻史の碩学が明かす。新書判。



歌に潜む仏教のこころ 長田暁二著 国書刊行会 3570円
歌は世につれの言葉どおり、ヒット曲には時代の世相が反映されている。戦後、音楽ディレクターとして活躍した著者が、明治・大正・昭和・平成の歌謡曲に込められた仏教精神を探る。





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