[月刊『寺門興隆』 2009年11月号より転載]

中国仏教思想研究 木村宣彰著 法藏館 9975円
中国はいかに異国の仏教を受容し発展させたか。南北朝時代から日本にも影響を与えた隋唐代までの歴史をひもとき、その思想的展開を解明。「中国仏教における法身説の思想的展開」他。



平安時代の国家と寺院 岡野浩二著 塙書房 11550円
従来の平安時代・国家衰退史観を退け、朝廷での政務や儀式を指揮する公卿こと「上卿制」こそが、国家の中枢であり寺院行政を担っていたと論じる。「寺院の太政官直属システム」など。



とらわれない 釈徹宗著 PHP研究所 1470円
思い込みや執着が自身を苦しめることは多い。本誌連載中の宗教思想家で大阪の浄土真宗本願寺派住職が、文殊菩薩と維摩の対話で執着からの解脱を説く『維摩経』の世界を軽やかに分析。



般若心経のすべて 小林隆彰著 新人物往来社 1470円
著者は天台宗総本山比叡山延暦寺の長臈。二百六十二文字に込められた空の教えを、現代人向けに分かりやすく説く。比叡山行院での読経CD付き。



校注 江戸黄檗禅刹記 木村得玄著 春秋社 5775円
新寺建立が禁じられていた江戸時代、黄檗宗の教線拡張は他宗派寺院を黄檗派として再興することで行われた。当時の寺院の様子が、残された貴重な史料から読みやすくまとめられている。



秩父札所と巡礼の歴史 佐藤久光著 岩田書院 2100円
十二年ごとに行われる御開帳、三十四カ所霊場など秩父独特の巡礼はどのように形成されたか。納札や石碑から八ミリ映像・新聞記事まで幅広い史料をもとに信仰の歴史を浮き彫りにする。



.「いのち」の流れ 北樹出版 3990円
早稲田大学・峰島旭雄名誉教授の傘寿記念論文集。古今東西の宗教者、哲学者の生命観を考察した論文集。「空海の『十住心論』とヘーゲルの『精神現象学』」「雅楽の精神的源泉」他。



会社のなかの宗教 中牧弘允・日置弘一郎編 東方出版 3990円
「経営人類学の視点から」が副題。企業経営や働き方に、宗教はいかに反映されるのか。東京の携帯電話会社に見られる店の設計やフランスの社食など各国の企業調査をもとに考察される。



愚の力 大谷光真著 文藝春秋 819円
法然上人が提唱し、親鸞聖人が実践した「愚者」という生き方を西本願寺二十四代門主が説く。「心を滅ぼさないと物は栄えない」など。ダライ・ラマ十四世との対話も収録する。新書判。



日本宗教美術史 島田裕巳著 芸術新聞社 3465円
仏教伝来から無宗教.を標榜する現代まで、日本人はどのような宗教美術を創り出して来たのか。宗教学者が独自の視点で読み解く。「漫画の可能性」など。



即今只今 足立大進著 海竜社 1300円
毎月の日曜説教には老若男女がつめかけるという鎌倉の臨済宗円覚寺派管長。七十七年の人生から得た生き方指南集。「心が生きる瞬間を探せ」他。



こころに効く一日一禅 井上暉堂著 ぶんか社 600円
ストレス社会で健康な心を保つには禅が一番! と著者は説く。通勤途中など数分でできるイメージトレーニング禅や気分改善の問答を紹介。文庫判。



熊野 神と仏 植島啓司・九鬼家隆・田中利典著 原書房 2100円
昔から伊勢参りの参詣者と修験道の行者が交差してきた熊野。その歴史と宗教性を吉野金峯山寺執行長と宗教学者、熊野本宮大社宮司が語り合う。



『菜根譚』の読み方 ひろさちや著 日本経済新聞出版社 750円
人間関係に行き詰まり心を病む人が増えている。根強い人気の中国の人生訓を宗教評論家が、「『離』世間の人間学」の入門書として読み解く。文庫判。



易経読本 入門と実践 河村真光著 光村推古書院 2940円
宗教意識調査で悩みの相談相手に占い師を選んだという回答は少なくない。三千年の歴史をもつ易経の歴史と構造を、実践例も交えて明かした入門書。



奈良古社寺辞典 吉川弘文館編集部編 吉川弘文館 2940円
奈良の寺社百十五カ所を厳選し、由緒や歴史・建物・仏像・宝物・年中行事などを多彩な図版、地図、付録と共に解説したハンディサイズの事典。お寺の団体参拝旅行などにも活用できる。



中央アジア古代仏堂壁画 臨川書店 84000円
イギリスの探検家、オーレル・スタインによって発掘されたベゼクリク、ミーランなどの壁画を中心に編成された豪華図録が原寸大で複製された。中央アジアの仏教史が身近に感じられる。





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