[『月刊住職』 2014年4月号より転載]

中国仏教史籍概論 陳垣著 知泉書館 6500円
膨大な中国の仏教史籍から、中国史研究資料に欠かすことのできない35冊を精選し、その構成や源流などを歴史学との関わりから概説した同国の名著の邦訳。西脇常記・村田みお訳。



室町幕府の政治と宗教 大田壮一郎著 塙書房 8000円
外交や文化においても僧侶が活躍した室町時代、時の権力者は仏教をいかに政策に生かしたのか。足利家の信仰や祈?政策、宗教空間、追善仏事など多様な面に着目しながら考察される。



富士山信仰と修験道 大高康正著 岩田書院 9500円
山岳霊場である富士山はかつて登山口ごとに信仰登山集落を形成してきた。初期に開かれた静岡県側の表口登山口に注目し、修験道との関係が考察される。「富士村山修験と聖護院」など。



法華経の輝き 楠山泰道著 大法輪閣 2000円
カルト問題に取り組んできた日本脱カルト協会理事でもある日蓮宗大明寺住職が、自らの信念の源である『法華経』の教えを分かりやすく説いている。



正法眼藏提唱 立花知彦著 唯学書房 2000円
著者は東京都の曹洞宗松門寺住職。曹洞宗の開祖、道元の主著である『正法眼藏』の中から代表的な四つの巻の現成公案・有時・諸惡莫作・梅花を、現代語訳化してその心を説いている。



南光坊天海発給文書集 宇高良哲他編 吉川弘文館 18000円
比叡山延暦寺を復興し、上野の寛永寺開山でもある天海(1536−1643)は江戸幕府初期の宗教政策に深く関与したという。発給文書388通をすべて翻刻して収載した文書集。



宗教集団の社会学 三木英著 北海道大学出版会 4800円
伝統仏教教団においても、宗派ごとに組織運営には特徴がある。現代日本における宗教集団を四種類に類型化し、その展開や方向性を描き出そうと試みる。「提供される代償と組織化」他。



近代日本の大学と宗教 江島尚俊他編 法藏館 3500円
明治時代においては大学で宗教教育はいかに行われ、宗教者はどのように育成されたか。明治時代の大学教育や宗門大学の変遷などを中心に、新たな視点から教育史を読み解いた論考集。



国境と仏教実践 小島敬裕著 京都大学学術出版会 4600円
ミャンマーとの国境に面した中国の雲南省徳宏州では“上座仏教徒社会の常識”が通用しない独特の宗教実践が行われているという。二国の狭間で形成された宗教空間が描き出される。



本当の仏教 第一巻 鈴木隆泰著 興山舎 2400円
本誌連載中の「最新版仏教文化基礎講座」を単行本にしました。第一巻は、「お釈迦さまはなぜ出家し、いかに覚ったか」。きわめて平易に、その答えを明らかにする。



親鸞思想に魅せられて 小森龍邦著 明石書店 1800円
「仏教の中の差別と可能性を問い直す」が副題。差別戒名問題や差別発言に向き合ってきた部落解放同盟広島県連合会顧問が親鸞思想について綴る。



無心のすすめ 永井宗直著 集英社 1100円
人生を豊かにするのは野心より無心、と著者は説く。臨済宗建長寺派布教師会副会長でもある住職の法話集。「悲しみは、動くことで癒やされる」他。



歌集 傘寿の杖 窪田央澄著 角川学芸出版 2600円
歌人でもあった住職は戦後の日本、同時多発テロや東日本大震災をどう詠んだのか。浄土宗寺院住職が平成10年から亡くなる間際まで詠み続けた歌集。



困ったことは起こらない 高田明和著 きこ書房 1300円
「禅が教える無限の力?」が副題。心と体は深くつながっている。医師が禅の教えを通じて健康を保つ秘訣を説いている。「心の力で病は治る」他。



木喰仏入門 小島梯次著 まつお出版 1200円
千体仏造像を発願して日本全国にユーモラスな仏像を作った江戸時代の遊行僧、木喰(1718―1810)の生涯と共にその作品、信仰を辿る。



葬墓民俗用語集 奥村隆彦著 アットワークス 1600円
一膳飯、一本花、針抜念仏、逆さ屏風、四十九院塔婆、六角塔婆など葬儀や墓地習俗にまつわる代表的な用語193語を民俗学の視点から解説する。



坐禅ガール 田口ランディ著 祥伝社 1480円
東日本大震災で身心を病んだ女性が立ち直るきっかけとして誘われたのは坐禅だった。女性たちが坐禅を通じて自らを取り戻す過程を描く異色小説。





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