[『月刊住職』 2014年7月号より転載]

華厳思想と浄土教 中村薫編著 文理閣 3200円
同朋大学の中村薫博士退任記念論文集。中国仏教研究の視点から見た『華厳経』、モンゴルにおける浄土思想、曇鸞における思想と信仰の交渉など、多様な視点から浄土教を論じている。



江戸初期の四国遍路 柴谷宗叔著 法藏館 8500円
江戸初期の四国遍路とはどのようなものだったか。四百年前の僧侶、澄禅による遍路日記『四国辺路日記』に書かれた遍路道を再現し、現在との違いを比べた研究論考。「札所の様相」他。



日本密教人物事典 醍醐僧伝探訪 柴田賢龍著 国書刊行会 20000円
全三巻構成の事典の中巻。鎌倉時代の中期から本格化する醍醐派諸流の僧侶列伝。「村上源氏と醍醐寺」「藤原通憲の一族と醍醐寺」の系図も付される。



人神信仰の歴史民俗学的研究 松崎憲三編 岩田書院 6900円
家康や秀吉といった歴史上の人物から義士、義民など寺社にもゆかりの人神信仰。成立背景と信仰、変遷を古代から近現代までを辿り分析を加えた論文集。「新選組の慰霊・顕彰」など。



大徳寺伝来五百羅漢図 思文閣出版 50000円
中国・南宋時代に百幅制作され、うち八十二幅が京都の大徳寺に伝来した五百羅漢図。海外の美術館所蔵も含めすべてをカラー図版と共に解説する。奈良国立博物館・東京文化財研究所編。



慈悲の人 瑩山禅師を歩く 学研パブリッシング 1000円
瑩山禅師(1268―1325)は總持寺の開山であり、女人救済など曹洞宗の教線拡張に大きな役割を担った。その足跡を辿る評伝。百瀬明治他著。



神や仏に出会う時 大喜直彦著 吉川弘文館 1700円
「中世びとの信仰と絆」が副題。自然や動植物にも神仏を見出していた中世の信仰とはどのようなものだったか。古文書や文学などを通じて実態に迫る。「神仏と災害」「仏体の社会史」など。



真宗の仏事 お内仏のある生活 東本願寺 500円
お内仏の荘厳からお給仕、日々の勤行と作法、葬儀・中陰・年忌・月忌・納骨などの一連の流れ、年中行事まで真宗大谷派の仏事基本がまとめられた。



宗教とグローバル市民社会 岩波書店 2800円
日本の近代化と宗教の関係やアメリカ個人主義に関する著書を持つ宗教社会学者、ロバート・N・ベラー(1927―2013)。最晩年の講演記録や関連論考を収録。島薗進、奥村隆編。



しない生活 小池龍之介著 幻冬舎 780円
メールの返信がすぐに来ないと不安になり、他人がほめられると嫉妬する。そんなやみがたい煩悩への向き合い方を本誌連載の青年住職が説く。新書判。



いのち≠見直す今ひとつの視点 藤枝宏壽著 自照社出版 1000円
著者は半世紀近くにわたりお寺で日曜学校を開く福井の真宗出雲路派住職。日常生活を仏法の眼で照らすと、我が身を見直す機縁となると説く法話集。



苦しかったら泣きなさい 梶妙壽著 文藝春秋 1250円
社長夫人で日本舞踊の師範でもあった女性が、すべてを捨てて仏門に飛び込んだ。京都・慈受院門跡の波乱の歩みと説法集。「結婚はゴミ箱よ」など。



体を使って心をおさめる修験道入門 田中利典著 集英社 740円
なぜ大自然の中で修行をするのか。修験三本山の一つ、奈良・吉野の金峯山修験本宗宗務総長が、教えから現代との関わりまでを説く入門書。新書判。



原子力と宗教 玄侑宗久・鎌田東二著 角川学芸出版 743円
「日本人への問い」が副題。平穏な生活を奪った原発事故に我々はどう向き合っていくのか。福島県の臨済宗妙心寺派住職と宗教学者の対談。新書判。



週末 禅僧ごはん 吉村昇洋著 主婦と生活社 1100円
副題は「心とからだをラクにする60レシピ」。臨床心理士としても活躍する曹洞宗の若手僧侶が手がけた野菜たっぷりの現代版精進料理レシピ集。



仏教のコスモロジーを探して 田口ランディ著 サンガ 2400円
大震災以降の生き方を作家が、僧侶や研究者七人(吉福伸逸、村上光照、本多弘之、簑輪顕量、佐藤剛裕、久保田尭隆、立川武蔵)に問う対談集。



幻想神空海 夢枕獏著 マガジンハウス 1500円
『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』など空海や中世を題材にした作品を持つ作家が、空海との出会いについて語る。高野山真言宗住職との対談も収める。



宗教で読み解くファンタジーの秘密 全二巻 トランスビュー 各2000円
なぜファンタジーに魅了されるのか。『ナルニア国物語』や『ハリー・ポッター』など名作をテキストに宗教学者が宗教の視点で読み解く。中村圭志著。





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