[『月刊住職』 2017年4月号より転載]

アジア仏教美術論集 全12巻 中央公論美術出版 各巻5800円
全12巻からなるアジア仏教美術論集の第1巻「中央アジア(1) ガンダーラ〜東西トルキスタン」の刊行。同巻は中央アジア千年余の仏教美術史を捉えた19編の論考を収録。宮治昭他監修。



近世新義真言宗史の研究 宇高良哲著 青史出版 10000円
覚鑁・頼瑜・聖憲・専巻・玄宥と伝わる真言宗の流れは、江戸時代に新義真言宗と呼ばれ、高野山などの古義真言宗と区別された。江戸幕府の政策上で生まれたその実態を追究した論考。



絵伝と縁起の近世僧坊文芸 堤邦彦著 森話社 7800円
仏事や寺参りの慣習が全階層に浸透した18世紀、各地の寺社は縁起譚や宗祖を顕彰する高僧伝を庶民受けするものに変えていった。聖俗混淆から生まれた近世僧坊文芸の変遷を辿る。



Buddha 英語文化 田中泰賢選集 あるむ 5巻セット 計15000円
著者は曹洞宗寺院出身の英文学研究者。イギリスやアメリカの仏教論文の邦訳集。第1巻は「英語・文学・文化の仏教」、第2巻「スティーブンス、ウィリアムズ、レクスロスの仏教」など。



日本仏教を変えた法然の先鋭性 根津茂著 法藏館 1300円
副題は「親鸞にとっての『真宗』」。親鸞が比叡山を捨ててまで求めた法然の教えとは何か。国家や貴族のための仏教から民衆のための仏教へと変革させた法然の求道と布教のあり方を探る。



民俗信仰の位相 松崎憲三著 岩田書院 6200円
縁切り地蔵など人間関係にまつわる祈願から、季節行事の七夕まつりまで現代に伝わる様々な民俗信仰の歴史的変化と維持の方法が明らかにされる。



正法眼蔵第一現成公按 私釈 松岡由香子著 東京図書出版 2000円
日本キリスト教団の牧師でもある著者が、道元の『正法眼蔵』の現成公按に注目し、伝統的解釈と現代の諸解釈を吟味しながらその真意を読み解く。



正法眼蔵 行仏威儀を味わう 内山興正著 大法輪閣 1900円
天地一杯の命の力を自らの力として生きる。『正法眼蔵』行仏威儀の巻を自己の問題として説いた提唱録。「正法眼蔵のご文章もよくよく案ずればひとえに興正一人がためなりけり」他。



「そのままの私」からはじめる坐禅 大童法慧著 メタモル出版 1380円
著者は各地で坐禅や法話イベントなどを精力的に行う福島県の曹洞宗徳成寺の副住職。禅宗の教えから、現代の様々な悩みに向き合う方法を説く。



ビジネスZEN入門 松山大耕著 講談社 840円
ダボス会議に出席し、ローマ法王やダライ・ラマとも謁見するなど国内外に活躍の幅を広げる大本山妙心寺塔頭の退蔵院副住職が、禅の魅力を説く。



浄土真宗とは何か 小山聡子著 中央公論新社 860円
浄土真宗はいかに展開し、日本最大の宗派となったのか。法然、親鸞、蓮如、さらに東西分裂後までの浄土真宗の思想史を分かりやすく解説。新書判。



看取りとつながり 大井玄著 サンガ 2200円
副題は「認知症高齢者に寄り添う医師が観察する、科学と仏教の出会い」。長年、終末期医療にかかわってきた医師が見出した医療と仏教を結ぶ幸福論。



僧医外来へようこそ 田中善紹著 京都新聞出版センター 1200円
著者は医師でもある京都市内の浄土宗西山禅林寺派の寺院住職。仏教医学から見た生老病死の問題と日常を生きる術を説く法話集。「病気の予防」他。



興福寺の寺宝と畠中光享 多川俊映監修 青幻舎 2300円
300年ぶりに再建される興福寺中金堂と、古文書に伝わる14人の祖師像を描いた柱絵の完成記念出版。柱絵を描いた画家・畠中光享の作品も紹介。



さとりと日本人 食・武・和・徳・行 頼住光子著 ぷねうま舎 2500円
日本文化の底流には仏教のさとりの精神がある。精進料理と茶の湯、武士の倫理と和の精神まで、「縁起・無自性・空」を掘り起こす日本文化論集。



「お寺」で読み解く日本史の謎 河合敦著 PHP研究所 780円
お寺を通じて日本史を紐解くと、知られざる歴史の舞台裏が分かるという。太子信仰と四天王寺の関係、石山本願寺の強勢の理由などに焦点をあてる。



ミステリーな仏像 本田不二雄著 駒草出版 1500円
がりがりにやせ衰えた阿弥陀如来、人髪を植え込んだ鬼子母神像、白馬に乗った地蔵など日本各地のユニークな仏とその信仰を写真と共に紹介する。



鳩摩羅什 立松和平・横松心平著 佼成出版社 2500円
副題は「法華経の来た道」。多数の経典を訳し中国仏教に大きな影響を与えた鳩摩羅什。その軌跡と生涯を辿る未完だった長編仏教小説がようやく完成。





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