10月号画像
A5判・192頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之 画伯)
2012年10月号の主な内容 (No.167)

[今月号の特集]

スクープ 浄土真宗の墓地なのに創価学会員の埋葬を拒否できないとする驚愕の判決!
司法もついに創価学会に乗っ取られたのか、まさかとはいえ、そう思わざるを得ない判決があった。なにしろ従来の判例を覆し、創価学会に転宗した者の寺院墓地への埋葬要求を寺院は拒否できないというひどいものだからだ。なぜ司法は寺院のみならず浄土真宗の門徒たちの信教を侵すのか。


宗門の商標登録対策は万全に行われているか
宗門とは何らゆかりのない人物が天台宗の名と宗章を勝手に商標出願していたことが発覚した! 伝統仏教教団の商標は適切に守られているのか。調べたら驚いた。仏教や宗門に因む名前がいくつも商標として登録済み、あるいは出願中と分かったからだ。とんでもない事態に対策はあるのか。



住職は騙されたか!? 業者と裁判になった2カ寺に学ぶこと
よもや業者と争うことになるなんて、2カ寺の住職は夢にも思っていなかっただろう。都内の単立寺院は伽藍の改修工事でリフォーム業者と争い、一方の曹洞宗寺院は墓地事業で複数の裁判を抱えることになった。なぜ計画はうまくいかなかったのか。



寺院への課税が叫ばれる根拠は何か―宗教法人課税強化論の狙いを解剖する!
景気が悪くなると宗教法人への課税論が熱を帯びる。東日本大震災の復興や消費増税がそれに拍車をかけている。が、本当に宗教法人に課税して世の中が良くなるのか。いやむしろ社会・教育・文化・経済に多大な悪影響は必至、課税論は目先の亡国論だ。



戦後初の北朝鮮に眠る日本人遺骨調査と墓参実現に住職の力が?
北朝鮮には日本敗戦後、ソ連軍管理下で死んだ2万1600人の遺骨が残されているが、国交がなく、墓参も遺骨収容もかなわなかった。それがこの8月、同国はなぜか急に、引き揚げ者団体「全国清津会」の墓参を受け入れた。その背景には住職の尽力もあった。



悪いことだと知りつつもなぜ「いじめ」はなくならないのか…芹沢俊介(評論家/NPOシューレ大学アドバイザー)
自殺に至って、はじめて、教育関係者らは子供たちの「いじめ」に気づく。こんなことがあっていいのか。「いじめ」の本質とはなにか。この問題に早くから注目している筆者の新たな「いじめ問題」の核心。



大災害で死者が多数出たら行政はどうするのか…横田睦(日本環境斎苑協会常任理事/全日本墓園協会主任研究員)
南海トラフ巨大地震が起これば最悪、死者32万人と国の有識者会議が先ごろ発表し物議をかもしている。今もしそんな事態になったら気になる一つは多数の死亡者への対応だ。国や各自治体はどんな対応を講じているのか。



10大宗派に聞く 寺院の災害対策に宗門は指針を示しているか
寺院や地域仏教会が行政との間で防災協定を結ぶ動きが起きている。伝統仏教教団は各寺院が避難所になることについてどんな見解なのか。宗派としての指針は出しているのか。各宗が描く、いざという時の“あるべき寺院像”を探った。



雷からお寺を守る避雷針選びの新常識
いつ、どこに落ちるか分からない雷ほど恐ろしいものはない。大切な伽藍を焼失させるばかりか最悪、人の命を奪う。昨今は落雷事故でお寺の電気製品が壊れる事故がとくに多い。最新の雷対策は何があるか。避雷針選びからお寺のイベント時の危機管理までを取材した。



葬祭ビジネスフェア見聞記…エンゼルという業界最前線で起きている新珍奇
今後の葬儀シーンや供養の形はどうなっていく? 先ごろ横浜で開かれた葬祭ビジネスフェアは、それを考える上で格好の催しといえる。参加企業129社の展示から、注目の商品・サービスにスポットを当てた。



過疎でも御詠歌講員を増やし寺檀を結束する住職の手腕
布教に大きな力を発揮してきた御詠歌だが、どの宗派も講員減少が課題だ。ところが、静岡県島田市の曹洞宗三光寺は過疎化の進む地域にありながらも年々講員を増やし、そんな悩みとは無縁。寺檀の結束も堅い。矢部磬山住職に秘訣を聞いた。



[寺院・住職に直言提言]
早坂暁 (小説家/脚本家) … 「僧籍に入っていた」
宮内勝典 (作家) … 「仏教の再生を願って」




[ショートルポ]
●埼玉県の時宗寺院副住職が傷害容疑で逮捕報道の真相 ●千葉県の東大卒曹洞宗住職が樹木葬とウエブ上のお墓で過疎対策 ●浄土宗職員の7億円横領裁判で先物取引会社の和解金額は? ●善光寺貫主問題で天台宗からの離脱宣言をした住職が翻意





 [好評連載]

 新連載 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔1〕
 「社会で日々起きている新たな宗教の胎動を知るために」
  櫻井義秀
(北海道大学教授/宗教社会学者)


 今に生きる人々に伝えたい仏教の実践的解釈論〔19〕
 「人々の願望を叶える言葉となった仏教のはじまり」
  奈良康明
(仏教学術振興会理事長・駒澤大学名誉教授)


 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔98〕
 「ようやく明らかになりつつある修験道の史実」
  井原今朝男
(国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授)


 本当の創価学会問題〔18〕
 「多くの若者を折伏して大幹部になったのになぜ創価学会を脱退したのか」

  段勲
(ジャーナリスト)


 今こそすべき現代葬儀詳細分析論〔43〕
 「告別式の肥大化が直葬現象を招いた」

  山田慎也
(国立歴史民俗博物館准教授)


 今なお続く寺領収奪の暗雲〔7〕
 「寺院墓地を襲う国の収奪と新興宗教」…池谷四郎



 秘められた祈りの形講座〔93〕
 「写経には書写した文字を切り取り服用するほどの功徳あり」

  豊嶋泰國
(宗教民俗研究者)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔22〕
 「心は工なる画師の如し」
  勝崎裕彦
(大正大学仏教学部長・浄土宗住職)


 つっぱり和尚骨山日記〔166〕
 
 「住職が棚経をやめたから檀家も盆礼やめた。なんてことまさか、信じられな~い!」
  髙橋芳照
(高野山真言宗住職)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔120〕
 「大事な風習がどんどん消えて困るのはお寺です!?」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 いまさら師匠に聞けないこと〔10〕
 「お盆の質問へは懇切丁寧に答えたい」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 古今東西名著万巻のススメ〔13〕
 「和辻哲郎著『風土―人間学的考察』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 色即是空の科学事始め〔77〕
 「なぜ原発が再稼働できたのか」
  池内了
(総合研究大学院大学教授・宇宙物理学者)


 我他彼此二仏中間
 「いまもっとも深刻なのは、『男という名の病気』って!?」
  大村英昭
(大阪大学名誉教授・浄土真宗本願寺派僧侶)


 住職のための今月のことば
 「死を表す言葉」
  稲垣真澄
(ジャーナリスト)


 70億人の宗教トレンド〔30〕
 「東南アジアに広く息づく上座部仏教の古き源流はインドに非ず」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 法律相談… 橋口玲(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
  質問1 寺の周囲を街宣車が走って住職を侮辱しているがどうしたらよいか
  質問2 罪を犯した檀家の親族が寺に逃げてきたので住職が匿ったが違法か


 税金相談… 実藤秀志(公認会計士・税理士)
  質問1 住職や住職の妻が亡くなったら遺族年金はどれほど支給されますか
  質問2 寺より副住職や檀家の高校生に奨学金を出したいが税務はどうなる?





[法話特集] ●毎号12ページの「法話特集」別冊が付きます。



 お説教のタネ本「甲子園に子供らを導いた野球監督に名言あり」


 在俗の説法者〔123〕 「一貫10円の鮨」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク風代表)


 生きるとは何か〔27〕 「生は死を併せもつ(上)」
  亀井鑛
(NHK「こころの時代」司会者)


 スピリチュアルケア講座〔38〕 「お化けの浄化法」
  井上ウィマラ
(高野山大学准教授)


 仏教儀礼入門〔126〕 「日本へ伝わった念仏―曇鸞・道綽・善導からの浄土教―」
  多田孝正
(天台学会会長・大正大学名誉教授)


 そもそもお葬式セミナー〔114〕 「北条政子の葬儀」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔167〕
 
「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ (ニール・アームストロング)」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔3〕 「一蓮托生」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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