慙愧に堪えない! 僧侶の女性関連凶悪事件続発の事実と宗派の対応力 6月4日、徳島市の浄土真宗本願寺派の青年僧侶(29歳)が女性殺害の容疑で逮捕される衝撃の事件が起きた。僧侶はその女性に強い恨みを抱いていたという。事態をいかに受け止めるべきか。さらに近年、続発する僧侶のストーカーや暴力といった女性事犯に宗派はどう対応しているのか。 全国に多数ある月収10万円以下の寺院の住職たちはいかに生きているか 寺院の3割が年収100万円以下で暮らし、多くは兼務兼職しながら懸命にお寺を支えているが、その事実はほとんど知られていない。だが人口減、葬儀事情の変化など今後、寺院を取り巻く環境が厳しくなる時代だけに決して他人事ではないのだ。極貧寺院の住職たちの生活実態と本音を取材した。 戦後70年経っても国内なのに親元に帰れない戦災犠牲者の遺骨が多数ある 取材して分かったのは米軍の空襲などによる戦災犠牲者に対して国はなんと冷たいかである。物故者数もまともに把握していない。軍人の遺骨返還に比べると雲泥の差だ。今こそ多くの寺院の地道な戦災犠牲者への対応を石に刻んでおきたい。 注目の新連載第1回 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派福聚寺住職/作家) 「あっという間に今日も終わる。『薩婆訶』とビールを呷る」 今に生きる和尚の茶飯事や思いのままを日記実録風に何百年先にも残せないものかというのが編集子の身勝手な空想。これに快く応えていただいてこの欄の始まりとなりました。 文化庁が初めて『宗教関連統計に関する資料集』をまとめた思惑 宗教法人の平均収入額や支出額、従業員数、土地所有状況、個人の寄付額……中身を見ると宗教法人がおかれた状況が分かるだけでなく、全てを経済化しようとするアベノミクスの影響もあるように思えてくる。 盆踊りはなぜみんなが踊るのか。輪に入ってそのわけが分かりました…柳田尚也(湘南盆踊り研究会代表) 夏になると全国各地で盆踊りが行われる。けれどもその勢いに陰りが見えるとしたらどうか。せっかくのお寺の伝統行事をさらに盛り上げるにはどうしたらよいか。津々浦々の盆踊りを調査している研究会の主宰者にヒントをいただこう。 地元新聞記者の寺院現況リポート〔4〕 檀家がいなくなっても廃寺にせず地域の聞法の場として守りたい…桜井邦彦(中国新聞文化部記者) 檀家がいなくなれば廃寺となるのも仕方ないかもしれない。しかしお寺は檀家だけのものではない。地域の聞法の場だと、そう思い至った中国地方の人々による寺院護持の現場を取材した。 寺域を襲うデング熱にお寺はどう対処すればいいのか テレビやネットなどで「お寺や墓地は危ない!」と騒がれるデング熱に、対策を行う寺院も多い。だが、蚊の発生よりも風評被害に困っているという住職の声があるのだ。今年も発生する可能性が高いデング熱に国や行政はどのような対策を講じているのか。実際にどのような対策をすれば効果があるのか。昨年、感染源として注目された代々木公園の周辺寺院に取材した。 古民具収集に老若布教に社会活動にと尽力する住職父子相続の実り 普通なら捨てられる古い民具類に光を当て自坊で公開しているお寺があるというので訪ねたら、お寺も住職も地域で欠かせぬ存在なのがよく分かった。愛知県稲沢市の真宗大谷派徳圓寺。しかも武田秀之住職から子息の秀徳師へ見事な世代交代を果たしているのだ。 第10回本誌「住職関心事アンケート」結果(1) 毎年恒例、本誌「住職アンケート」の結果を今号から発表する。初回は「人が亡くなる前に誰かが迎えにくる『お迎え現象』はありますか」と「なぜ漢文の難しいお経を読むのですかと檀信徒に聞かれたらどう答えますか」の2問。全国の住職の回答は!? 好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう 【臨済宗妙心寺派】「住職は最低3年以上修行せよ」と宗制を改正した危機感 【日蓮宗】法論をふっかけてくる者への対処方法シートの実用度 【真言宗豊山派】 全日本仏教会の政府への要請や談話発表は本当に必要なのか [寺院・住職に直言提言] 藤沢周 (作家) … 「幻の喝」 いとうせいこう (作家) … 「こんな時こそ仏教ではないのか」 [ショートルポ] ●前代未聞の全国寺社への油かけ事件の犯人とされたキリスト団体教主が寺社を狙う「霊の戦い」とは何か。天皇御陵も危ない!?●誰もが安価に購入できる「ドローン」はお寺にとって善か悪か●東京・高円寺に開店した「尼僧バー」を訪ねて |
[好評連載] 初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔51〕 「提婆達多が象を使って釈尊のさらなる殺害計画を行った結果」 鈴木隆泰 (山口県立大学教授) 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔31〕 「日本で“爆買い”する中国人に潜む不安と尼僧へのまなざし」 櫻井義秀 (北海道大学教授/宗教社会学者) 秘められた祈りの形講座〔116〕 「なぜ仏教は全国各地に『温泉寺』を開いたのか、その伝説と功徳」 豊嶋泰國 (宗教民俗研究者) 激変する葬送にいかに対処すればよいか!?〔22〕 「怪談がいま激変しているのは仏教と関係あるのか」 内藤理恵子 (宗教学者) 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔131〕
寺院と僧侶と檀家の近世史実〔13〕 「日蓮宗不受不施派の幕府への抵抗の実際と諸寺院の対応」 圭室文雄 (明治大学名誉教授) 本当の創価学会問題〔48〕
なんたって寺族の言い分ほんねの記〔153〕 「立派な洋式トイレが増えたけれどもそれでいいのか」 鏡島眞理子 (曹洞宗住職夫人) 誌上講座・未来の住職塾から寺院僧侶活性化対論〔13〕 「檀家寺でも観光寺志向を」 松本紹圭 (『未来の住職塾』塾長)・ 井出悦郎 (『未来の住職塾』講師) 今からの宗教酔眼千里眼〔21〕 「日本人と現代仏教の位相(21)――伝統仏教の見られ方」 島薗進 (上智大学教授・宗教学者) 70億人の宗教トレンド〔62〕 「イスラム教徒ロヒンギャ族が国籍を奪われ海に投げ出されたわけ」 荒木重雄 (アジア社会研究者・社会環境学会理事長) いまさら師匠に聞けないこと〔43〕 「将来は水道より井戸が頼みになりそう!?」 仙田陽高 (真言宗豊山派住職) 色即是空の科学事始め〔110〕 「『エネルギーミックス』の欠陥――国民をバカにした発想といわれるわけ」 池内了 (総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者) 古今東西名著万巻のススメ〔41〕 「ソナム・ギェルツェン著『チベット仏教王伝』を読む」 芹川博通 (比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員) 仏教ことわざよもやま漫歩〔55〕 「罪の薪」 勝崎裕彦 (大正大学学長・浄土宗住職) 住職のための今月のことば 「FIFA汚職」 稲垣真澄 (ジャーナリスト) 法律相談… 本間久雄(弁護士)・ 平松和也(弁護士)
税金相談… 実藤秀志(公認会計士・税理士)
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[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。 新連載第2回 露の団姫のお笑い仏教寄席 「異宗教同士の結婚に直面してお寺へ、教会へと……」 露の団姫 (つゆのまるこ、落語家) お説教のタネ本「花に託して亡き人や妻や夫へ日本一短い手紙」 在俗の説法者〔156〕 「はじめての友達」 篠原鋭一 (曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表) 生きるとは何か〔60〕 「名前は変わるもの」 亀井鑛 (NHKEテレ「こころの時代」元司会者) スピリチュアルケア講座〔71〕 「煩悩即菩提」 井上ウィマラ (高野山大学教授) そもそもお葬式セミナー〔147〕 「仏式葬儀を維持する」 村越英裕 (臨済宗妙心寺派住職・イラストライター) 法語伝道聖句三昧〔199〕 「一生懸命に勝るものはない」 田中治郎 (文筆家) いまどきマンガ説法〔36〕 「ドローン」 佐々木正祥 (真宗佛光寺派住職) |
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