2月号画像
A5判・202頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2019年2月号の主な内容 (Vol.535)

[今月号の特集]

速報! 僧衣で車を運転し反則切符を切られた大問題が急転して警察が処分を取り消しに
とんでもないことが起きた。福井県の浄土真宗本願寺派僧侶が僧衣を着て車を運転したのを理由に青切符が切られたのだ。これを適法とされたら檀家回りもままならず、仏教界を苦境に陥れる処分ではないか。摘発された僧侶は反則金の納付を拒否して、宗派もこれを支持し、国内外のマスコミも大々的に報じた。ところが事態は急転した!


寺院の都道府県存在密度と寺院消滅予測はどう相関し幸福度との関連はあるか
地方自治体の半数以上に消滅可能性があると予測されている。東京への一極集中も加速している。だが、伝統仏教各宗派の寺院はどのように点在し、どの地域で密度が高いのか。教師密度が高い地域はどこなのか。消滅可能性との相関や都道府県幸福度ランキングとの関連性はあるのかを集計した。


檀徒総代会が宗派管長に不信任を突きつけ刑事告発したのはなぜなのか
臨済宗佛通寺派大本山佛通寺の管長に総代会役員が不信任を突きつけ、管長は退任に追い込まれた。しかし総代会は追及を緩めず、ついには刑事告発にまで踏み切った。前代未聞ともいえる事態だ。根深い対立の原因と告発の是非を現地に取材した。



来たれ寺院子弟! 学生数減少時代に宗門大学11校の現状とサバイバル
少子化が進むなか大学の二極化が凄まじい。都市部の大規模校は志願者が殺到する一方で、地方の中小規模私大は36%が定員割れと厳しい状況だ。寺院子弟を育てる仏教系の宗門大学の経営は大丈夫なのか。主たる11宗門大学(大正大学、高野山大学、種智院大学、佛教大学、龍谷大学、大谷大学、花園大学、駒澤大学、愛知学院大学、立正大学、身延山大学)の現況とサバイバルの実際を取材した。



お寺のライトアップを成功させる方法
光明は仏教の救いの印なので、闇夜でもお寺を輝かせたいと願ってライトアップを考える住職がいる。では、どのようにすれば効果的なライトアップができるのか。実践している4カ寺、照明の専門家などに取材した。



寺院など宗教施設や宗教者は地域住民に何をしているのか…髙瀨顕功(大正大学地域構想研究所助教)
寺院はいま地域社会の中でどのような活動をしているのか。これを知る手掛かりとなる本格的調査が、人口約150万人都市の神奈川県川崎市で全宗教施設を対象に行われた。果たして寺院の活動が社会貢献や住民の期待する営みになっているのか。調査結果から何を学ぶか。



いま改めて読む佐伯真光「明治仏教百年の錯誤」の新たな問題提起
明治元年から151年目の本年。とめどない激動の連続。仏教寺院も寺請け制から廃仏毀釈、寺領没収、宗教法人法と嵐の如き日々。そうした中で今、改めて読み返すべき論稿がある。宗教学者の故・佐伯真光師の「明治仏教百年の錯誤」だ。日本仏教の将来にその提言はなお新鮮である。かかる全文を紹介しよう。



お寺が人工知能と上手につき合うために〔2〕
「人工知能は人々の日常生活を具体的にどのように変えていくのか」…松原仁(公立はこだて未来大学教授/人工知能学会前会長)

言うまでもなく、あらゆる道具は社会や人々の生活をよりよくするためにこそ使われるべきである。人知を超えるとされる人工知能もそのために開発されていると思いたい。前月号に引き続き、その実際例を紹介してもらおう。



人間の寿命は何によって決まるのか〔2〕
「平均寿命世界一になったが本当の健康寿命社会を作るには何が必要か」…鈴木隆雄(桜美林大学老年学総合研究所所長/国立長寿医療研究センター理事長特任補佐)




臨終医しか知らない大事な話〔2〕
「畳の上から旅立つことができる条件とは何か」…志賀貢(内科医/医学博士)




新連載 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔2〕
「お寺で朝の掃除会を始めて分かったこと」
松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)対論…横山瑞法(山梨県・日蓮宗法源寺住職/身延山福祉会の社会福祉士)




連載 日本人はいかに弔われてきたのか〔6〕 「山寺に奥の院が建立されたり伝統寺院が霊場とされたのはなぜか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)
平安期に人々が寺院に参詣するようになったのは浄土往生信仰によるという。そこには寺院が示す救済プランがあった。そのキーワードは「山寺」であり「奥の院」だという。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔40〕
「この国のかたちのはじまりを明日香の天皇御陵をめぐりて思う」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔23〕
「偏見を捨ててお寺にも勧めたい昆虫食が世界で注目される理由」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

前号に続き「昆虫食」についてだ。偏見を超えれば様々な可能性があり、世界の食糧危機を救うだけでなく美味しいから、まず最初にお寺が発信するメリットは大きいという。



好評連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔22〕
「檀家を囲い込むのか囲いを解くのか それがお寺の生き残りか」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔94〕
「この世とあの世の幸せのために在家の仏弟子に釈尊が説いた戒め」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 新刊好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第3巻―なぜお釈迦さまのインドに差別がなくならないのか(本体価格2,400円)がたちまち大絶賛! 第3巻は提婆達多の破僧説話の結末、コーサラ国の波斯匿王への釈尊の教誡を通して、布施の果報、四摂事の真実、ヴェーダの宗教と仏教の違い、六師外道の沙門の教えなど重要教説ばかり。

なお既刊の第1巻、第2巻(ともに本体価格2,400円)も大好評。第1巻は王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔36〕
「自らを守れない障害者を擁護するには警察の協力が必要な訳」…野沢和弘(毎日新聞社論説委員)

「障害のある人が事件の被害者になったり容疑をかけられたりしたとき、最も早く現場にやってくる公的機関にこそ障害特性を理解してもらわねばならない」(米国イリノイ州立大教授の言葉)



今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔174〕
「茶がなければ仏事ができないとされた史実」…井原今朝男(国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)

14世紀になると、中国・宋風文化の影響によって寺院の生活もそれに倣った。たとえば、茶がなければ清規に基づく持戒持律の禅宗寺院の行事は十全には行えない気運が生じた。それとは別に、茶器の一部を骨蔵器とする例も見られる。
 新刊好評! 
 本誌連載をもとにした井原今朝男著『史実中世仏教』がますます大好評。第1巻「今にいたる寺院と葬送の実像」(本体価格2,800円)、第2巻「葬送物忌と寺院金融・神仏抗争の実像」(本体価格3,500円)。そして最新刊の第3巻「大災害と戦乱の中の僧侶 驚くべき戒律の実相」(本体価格3,500円)もたちまち大絶賛。寺院こそ強い軍事力を持ちえた中世にあって僧侶は何をしたか。これまで未解明の中世約600年の仏教の戒律と「行」から「信」への史実に迫ります。



連載[寺院・住職に直言・提言する]
樋口恵子 (評論家) … 「お寺に期待したい」
高野公彦 (歌人) … 「僧侶の歌が面白い」


 新刊大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、本体価格2,300円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい!



[ショートルポ]
●北海道・真宗大谷派旭川別院をゆるがす会計職員の横領事件と輪番減給処分の訳
●「佐渡に来てほしい!」とウサギ観音を建立した新潟県・真言宗豊山派寺院住職の大悲願
●真宗大谷派が訴訟の絶えない京都一等地の廃墟同然寺院の巨額資産継承に乗り出した事情








 [好評連載]

 住職のための今月のことば
 
「山手線新駅名」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。



 本当の創価学会問題〔88〕
 
「国民の3人に1人が入信した時が広宣流布だとした未来戦略は変節されたのか」
  段勲
(ジャーナリスト)


 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔69〕
 
「終活世代にせまる親の葬儀と自分の葬儀」
  櫻井義秀
(北海道大学教授・宗教社会学者)


 色即是空の科学事始め〔153〕
 
 「悪法もまた法なりでいいか――日本は過去から何も学ぼうとせずに……」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。



 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔190〕
 「檀家にも増える孤独死にお寺はどうしたらいい!?」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 霊験尊し尊像ミステリー〔14〕
 「阿蘇の神が乙護法として甦った姿」
  本田不二雄
(フリーライター)


 いまさら師匠に聞けないこと〔82〕
 「お寺っぽい対応ってどうしたらいいのか」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 今からの宗教酔眼千里眼〔64〕
 
「日本人と現代仏教の位相(64)――近代日本仏教者の社会福祉活動(2)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔104〕
 「バチカンと中国政府の関係改善策で見捨てられる信者がいる!?」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔98〕
 「如是我聞」
  勝崎裕彦
(大正大学前学長・浄土宗住職)


 古今東西名著万巻のススメ〔77〕
 「多田等観著『チベット』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔41〕
 「人々の移動と共に世界を巡る」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)


 法律相談… 伯母治之(弁護士)・ 橋口玲(弁護士)
質問1 墓参りの後で子供が発熱したのはお寺の除草剤のせいだと檀家が訴えてきた
質問2 お寺を解散したが土地の帰属が不明なので元住職の名義にできないか


 税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 10年以上放置した銀行預金があるが今年1月からの「休眠預金制度」開始でどうなりますか
質問2 借地人から「お寺に土地を無償返還して家屋もあげたい」と言われたが税金はかかりますか





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 お説教のタネ本「ただ一つの道をひたすら力尽きるまでの禅語」


 在俗の説法者〔199〕 「給食戻さない運動」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、たちまち大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集~第3集(本体価格各1,429円)、第4集(本体価格2,000円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔103〕 「仏教に問う不敬罪」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(本体価格1,900円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(本体価格1,700円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 スピリチュアルケア講座〔114〕 「流れ星を見に行く」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 露の団姫のお笑い仏教寄席〔45〕
 「前厄、本厄、そしていよいよ後厄の当たり年!」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)


 すぐ使える法話セミナー〔22〕 「五戒のうちの不偸盗戒の説き方」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(本体価格4,300円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。



 法語伝道聖句三昧〔242〕 「素直になれば何でもわかる」
  天野こうゆう
(高野山真言宗住職)


 いまどきマンガ説法〔79〕 「暗証」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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