[『月刊住職』 2026年6月号より転載]
宗教学15講 宮嶋俊一著 北海道大学出版会 3080円
宗教を教養として学ぶ入門書。宗教の定義と起源、諸宗教の死生観、宗教心理学、巡礼、スピリチュアルケア、カルト問題など15章構成。宗教学者の単著として一貫性のある記述が特徴。
神の全知 ラッファエーレ・ペッタッツォーニ著 国書刊行会 6820円
イタリアの宗教史学者による1930年以降の論考7編の翻訳を収録。一神教と多神教や原始宗教の最高存在などを考察。江川純一編訳。「宗教学名著選」第3巻で、シリーズ全6巻完結。
仏塔伝来 向井佑介著 吉川弘文館 2200円
仏舎利を安置したインドのストゥーパが中国と朝鮮半島で高層化し仏塔として日本に伝わり信仰された経緯を論述。現存する木造の塔に加えアジア各地の発掘調査の成果も踏まえて解説。
廃仏毀釈はなぜ起きたのか 栗林文夫著 山川出版社 2200円
国内で最も徹底して廃仏毀釈が実施された薩摩藩の当時の様子を史料から検証する。寺院全廃から復興への展開と神社側の実情も含めて、日本史研究者が従来の説を見直しながら論じる。
京都祈りと差別の千二百年 磯前順一著 亜紀書房 3520円
京都の寺社の歴史をひもとき宗教の持つ穢れと救いの二面性を宗教学者が考察。現地で行われてきた聖なるものと差別のタブー視された関係を論じる。
本日ノ亡者娑婆ノ縁尽キテ 津田美幸著 朝日新聞出版 1870円
東寺真言宗住職による小説集デビュー作。限界集落寺院のご開帳をめぐる騒動を描く表題作と、林芙美子文学賞を受賞した「アナグマ」の2編を収録。
親鸞の思想構造 比較宗教の立場から 釈徹宗著 法藏館 1430円
浄土教祖師の法然・一遍・親鸞を哲学者キェルケゴールと対比比較し類似性と相違性を整理することで親鸞の信の問題を考察する。本願寺派住職で宗教学者による博士論文に加筆し文庫化。
その悩み、ただの執着 増田将之著 三笠書房 847円
仕事や人間関係、健康など現代人の悩みに対して浄土真宗僧侶が仏教の智慧で助言。根本の原因は執着にあり、現状を認識した上でちょうどいいところを見つけるようにと伝える。文庫判。
坐禅せずに坐禅してみよ! と問われたら 甲野陽紀・横田南嶺著 和器出版 1980円
臨済宗円覚寺派管長と身体技法研究者の対談。坐禅と武術を稽古場で身体を使って実践し互いの特徴を学び合う。
死ぬのが怖くてたまらない。だから、その正体が知りたかった。 浦出美緒著 SBクリエイティブ 1045円
死とは何かを医師・宗教社会学者・神経科学者・哲学者・小説家の5人に死恐怖症の専門家が訊ねる。新書判。
神さまたちの由来 木村紀子著 集英社 1012円
日本人のカミに対する意識がどこから現れるのか。言語文化の研究者が記紀神話など古代の物語に遡り探求。ホトケ・観音・地蔵や成仏にも言及する
盗む鳥、死の犬 動物神話の世界 沖田瑞穂著 晶文社 1870円
豚・猿・鹿・牛など身近な動物が古今の神話や物語、映画でどのような役割を担っているかを考察。著者は「マハーバーラタ」などインド神話研究者。
日本絵画史解剖図鑑 矢島新著 エクスナレッジ 1980円
日本絵画約60点を歴史順に美術史研究者が図解で紹介。構図やモチーフのほか中国画の影響も解説。曼荼羅や仏画、縁起絵巻と仏教作品も多数収録。
絵巻の楽しみ 山本陽子著 KADOKAWA 2200円
代表的な絵巻18点の見どころを図版と共に解説。仏教関連作品は絵因果経、信貴山縁起絵巻、地獄草紙、華厳縁起、一遍聖絵、不動利益縁起絵巻ほか。
一生に一度は拝みたい 日本の仏像とお寺 イースト・プレス 1958円
仏教の基本知識、有名な仏像の鑑賞ポイント、主要寺院の歴史解説などをカラー写真と共に掲載。かみゆ歴史編集部著。2022年刊行書の再編集版。
韓国の山寺巡礼 兪弘濬著 インパクト出版会 3850円
韓国にある16の伝統寺院を韓国国立中央博物館館長が解説したロングセラーの日本語訳。歴史や伽藍や寺宝を美術史学の面から語る。波多野淑子訳。
神と仏の道をたどる 神仏霊場会著 産経新聞出版 2200円
2008年に近畿地方で創設された神仏霊場会の152寺社を紹介する公式ガイドブックの改訂版。歴史、本尊や主祭神、御朱印の写真などを掲載。
鎌倉の古社寺 淡交社 1650円
鎌倉周辺にある40寺社を写真と共に解説する大型判ムック。歴史を学ぶ予習編と拝観の見所を知る実習編の2部構成で参詣者に役立つ情報を伝える。
|