[『月刊住職』 2026年8月号より転載]
パーリ語における修辞学の研究 塩田宝樹著 起心書房 7150円
12~13世紀のスリランカ学僧サンガラキッタ著のパーリ修辞学書『簡理修辞論』を抄訳・解説し、先行書と比較して論述する。博士論文の書籍化。
改訂 パーリ語文法 ショバ・ラニ・ダシュ著 法藏館 4400円
初期仏教で用いられたパーリ語の入門書。仏典を文例として最古の文法書『カッチャーヤナ』にもとづき解説する。名詞の格変化や連声法など文法の基礎を全30課で段階的に身に付ける。
日本古代中世の穢観念と葬送 島津毅著 塙書房 11000円
8世紀初頭から16世紀末までの社会における「穢」という観念の成立と変容を解明し、第2部では天皇・上皇、女性、幼児の「葬送」の実態を考察。
高山寺経蔵典籍文書目録 全5巻 臨川書店 各巻49500円
京都府栂尾高山寺所蔵の文献12000点の総目録。復刻版の第1~第4と増補修訂版の完結篇から成る。高山寺典籍文書綜合調査団編。版元サイトで同書の「書名検索システム」も公開。
墓と石塔の中世 狭川真一著 吉川弘文館 2200円
古代から中世に国内で建立された石塔の形式と特徴を概観。発掘調査の最新成果も踏まえ、石塔が僧侶墓を経て死者供養の墓標となり石造物が量産されていく変遷を、時代を追って解説。
文字からはじめる禅 禅文化研究所 2530円
禅語や名僧などを切り口に臨済宗と黄檗宗の思想・歴史・文化を紹介。禅文化研究所編。花園大学仏教学科と禅学研究会が協力し研究者16人が執筆。
仏教思想へのいざない 横山紘一著 大法輪閣 2860円
唯識研究者がこころの分析を軸に仏教哲学を解説。釈尊の思想からアビダルマ、般若思想、唯識とたどり、その教えを現代にどう生かすかも提示する。
ジャイナ教 渡辺研二著 講談社 1430円
不殺生と無所有で知られるジャイナ教の教義、聖典、祖師、戒律、教団、信者などを同時代に誕生した仏教と比較し解説。2006年刊行書の文庫化。
鈴木大拙 世界の禅を生んだ男 碧海寿広著 筑摩書房 1320円
禅を世界に伝えた鈴木大拙の生涯と思想を最新研究に基づき解説する。その影響力に加え、昨今の大拙批判の背景にも言及しながら、人間の精神性を追究した仏教者の実像を描く。新書判。
文字の窓ことばの景色 尾山慎著 花鳥社 2970円
真言宗御室派住職でもある言語学者が日本語の特徴や面白さを綴るコラム。文字や比喩や方言など様々なテーマを、漫画やゲームといった身近な切り口に加え、釈尊の悟りや禅問答からも考察。
女が読み解く『歎異抄』 源淳子著 同時代社 1650円
親鸞の言行を弟子がまとめた『歎異抄』を、親鸞の思想と一致する点と異なる点に分けて整理し、浄土真宗寺院出身の著者の専門であるジェンダーの視点で親鸞から何を学ぶかを検討する。
静寂を塗る。お寺と禅語の塗り絵ブック 枡野俊明著 MdNコーポレーション 1650円
有名な禅宗寺院の29の景観に色を塗り心を落ち着かせる。塗り絵と見本に曹洞宗住職が禅語の解説を添える。
しつこい怒りが脳から消えていく本 斉藤大法著 三笠書房 1760円
なぜ怒りが収まらないのか。日蓮宗住職で精神科医の著者が仏教の教えをもとに怒りのメカニズムを解明し、許すヒントと怒らない心の瞑想を伝授
下谷万年町物 語唐十郎篇 福島泰樹著 晶文社 3300円
法華宗本門流住職にして"絶叫"歌人の第36歌集。同郷で3歳年上の劇作家唐十郎を追悼して詠んだ200首に唐氏の思い出話と貴重な写真を収録。
母との糸電話 鈴木公全著 22世紀アート 1760円
副題は『俄か坊主の歌詠み奮闘記』。企業退職後に華厳宗僧侶となった著者がその人生の歩みの中で詠んだ短歌と文章を収録。プリントオンデマンド版。
全国の猫神様をめぐる 青柳健二著 青弓社 2640円
猫を祭る寺社を訪ね歩きその来歴を伝える。近代には鼠除けとして養蚕の守り神とされた事実も紹介。写真家の著者が撮影したカラー写真200枚掲載。
人生が変わる! お地蔵さんぽ 下関マグロ著 自由国民社 1650円
食べ歩きで知られるルポライターが町を歩いて出会ったお地蔵さんの思い出を綴る25編。お地蔵さんは「僕にとってのカウンセラー」だという。
たぬきの手習い こやまもえ著 東本願寺出版 1540円
子ダヌキが化けて寺子屋に通ったという滋賀県長浜市の寺院に伝わる昔話を描いた絵本。テレビアニメでも放送され、信楽焼の狸の由来ともいわれる。
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