[『月刊住職』 2026年11月号より転載]
宮沢賢治の教育思想 深田愛乃著 慶應義塾大学出版会 7700円
作家宮沢賢治の教育者としての思想と実践を論述。埋もれた一次史料を見いだし、浄土真宗から日蓮主義・法華経信仰への変容も深く考察する。日本教育思想史の博士論文に加筆して刊行。
増補版 巡礼ツーリズムの民族誌 門田岳久著 七月社 5940円
現代日本でパッケージツアー化された聖地巡礼は観光なのか信仰なのか。四国や佐渡、沖縄などで旅行者を調査し宗教と市場経済の関係を考察。民俗学研究者の博士論文に補論を加え再刊。
インド不二一元論哲学・世界原因論へのいざない 宮元啓一著 花伝社 2750円
インド哲学ヴェーダーンタ学派の根本経典『ブラフマ・スートラ』第2篇第1章への初代シャンカラによる注を全訳。不二一元論の内容を詳説する。
声なきものの声 ダライ・ラマ自伝 産経新聞出版 2530円
インドに亡命したチベット仏教のダライ・ラマ14世が中国の歴代最高指導者とのこれまでの交渉を記した初の回顧録。櫻井よしこ監修、三浦順子訳。
宗教は戦争にどう関わってきたのか 島薗進他著 法藏館 1980円
諸宗教の戦争協力とその責任に戦後どう向き合ってきたかを宗教学者ら6人が討論。同題のNHK番組の内容を文章化し発言者のコラムを加えて編集。
死者のゆくえ 佐藤弘夫著 筑摩書房 1650円
日本人は死者をどう弔ってきたのか。各種資料を読み解くと共に霊場を実際に歩き考察。その死生観は古代から近現代まで一貫せず幾度も劇的に変容してきたことを明らかにする。文庫判。
お墓はどうなる 辻井敦大著 岩波書店 1012円
戦後日本の葬送とお墓の歴史を社会学者が解説する。家族の変化や人々の願いに応じた民間事業者の実践を軸に、弔いの方法の変遷をたどる。新書判。
素朴な疑問だけど なかなか教えてもらえない仏教の話 多田修著 探究社 1100円
「死ぬとどこへ行くか」「仏教と地動説」「仏と神の違い」など即答しづらい5つの疑問に対し浄土真宗本願寺派住職が文献を挙げ問題の所在を整理する。
落語できく仏教 釈徹宗著 NHK出版 1210円
落語と仏教との関係を宗教学者が考察し、演目の中の仏教的要素を深掘りする。語り芸の源流に説法があり、経典がネタの噺も紹介。ラジオ「宗教の時間」の本年度後半放送のテキスト。
自分らしく生きるための 心を整える習慣 原田祐紀著 KADOKAWA 1980円
「ひどいことを言われたら受け取らなくていい」など現代に生かせる81の仏教の知恵を本願寺派住職が解説。
笑って大往生できる人できない人 小笠原文雄著 アスコム 1650円
我慢と遠慮を捨てて幸せに年を重ね、明るく最期を迎えるためのコツを伝授。医師で真宗大谷派住職の著者が生活習慣や人間関係など様々な角度から助言。
お経に記された宝のありか 仏教レコード 三木大雲著 学研出版 1650円
お経は人生の攻略本で、記された地図で入手した宝物が人生を好転させると怪談説法で人気の日蓮宗住職が説く。
人生は日々、修行 柳澤眞悟著 致知出版社 1760円
史上初めて大峯山千日回峰を満行した金峯山修験本宗住職が修行中の体験やその折の思いを振り返る。荒行から心の修行へ移行した今の心境も語る。
お地蔵さん 救いの説話・歴史・民俗 渡浩一著 講談社 1100円
地蔵信仰の歴史と展開を説話や絵画など民間の伝承資料から解説。とくに日本で子どもの守護者とされてきた経緯を、実例を挙げて詳述する。文庫判。
孝行息子、地獄と極楽へ行く 村上紀夫著 創元社 2420円
江戸時代に福島の少年が意識を失い地獄極楽巡りをしてきた。浄土宗僧侶が伝えるその臨死体験の証言を当時の庶民の信仰を交えて歴史学者が解説。
こよみの基礎知識 神宮館編集部編 神宮館 1980円
高島暦を発行する出版社の編集部がこよみをどう使うかを解説。六輝、二十八宿、行事・運勢、九星気学などを説明し、その活用方法を具体的に示す。
あらゆる悩みは東洋思想で解決するかも 齋藤孝、Pha著 徳間書店 1760円
仏教・儒教・道教に生き方を学ぶ教育学の教授と人気作家との対談。原始仏典や十牛図、数息観などを引用する。
マンガ 東洋哲学大全 富増章成監修 西東社 1430円
仏教・儒教・老荘・諸子百家など東洋の哲学思想を漫画と図解で解説。宗教者や思想家の言葉を引き、欲望を手放して、しなやかに生きる知恵を学ぶ。
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