9月号画像
A5判・206頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2020年9月号の主な内容 (Vol.554)

[今月号の特集]

米国開教師が帰国し大刹の住職となって7年で退山を迫られた当否
どのお寺も役員から住職不帰依の声が挙がれば追随する檀家が現れるかもしれない。ここに取材した寺檀紛争では、檀家650軒の寺院運営をめぐって対立が生じ、住職の給与まで公にされ糾弾されたのだ。道心ありと目された住職なのに何があったのか。


「お坊さんのいないお葬式」のテレビCMは放送基準違反じゃないか!?
全国約200社のテレビ局は放送基準を定め番組やCMに人権や倫理上の問題がないか厳格にチェックしている。だが「お坊さんのいないお葬式」のCMは明らかに放送違反ではないか。総務省、業界団体、放映したテレビ局と出稿した葬儀社に取材した。


豪雨水害で寺院こそ長く記憶すべき大事なこと
全国に停滞した梅雨前線や線状降水帯は令和2年7月豪雨をもたらした。お寺が直面した恐怖、そして懸命に復旧に励む住職の姿に我々が学ぶことは何か。防災の専門家や省庁にも取材した。



災害時に3密を避けるために寺院を分散避難所として開放しよう
コロナウイルスの飛沫感染防止のため、災害時の避難所でも密集しない工夫が求められる。だが、そのために従来の避難所だけでは被災者を収容しきれなくなる恐れが高まっているのだ。そうしたなか、避難所不足を解消する切り札はお寺だという声がある。現にお寺と自治体との連携が着々と進んでいる。



寺院も多数認定されている日本遺産の疑問と採算と気になる将来性
地域の文化財に物語性を付与してパッケージ化し、観光客の誘致に活用しようという文化庁の事業「日本遺産」が、今年、一区切りを迎えた。これまで認定された104件の日本遺産のうち、実に6割以上にお寺もかかわっている。地域振興として大きく期待される一方で、課題も少なくないという。いったい何が問題なのか。



宗勢調査が明らかにする寺院の窮状と求められる施策
「正住職寺院は6割台」「寺院の年収300万円以下は約4割」「人口減少地にある寺院は8割を超す」。真言宗豊山派がまとめた宗勢調査は寺院や住職の窮状をよく示す。のみならず、真言宗智山派、浄土宗、浄土真宗本願寺派、曹洞宗、日蓮宗などの調査も比較検討した。問題は一宗派に限ったことではない。



レジ袋有料化にお寺はどのように向き合えばよいのか考えた
このニュースをお寺の問題として捉えた向きはどのくらいあるだろうか。7月に始まったレジ袋有料化の義務化である。環境保護の観点から進む施策だが、今後の影響を消費者側でなく、今回はいわば供給者側の立場で取材した。



お寺に心理相談室を開き人々の悩みに寄り添う住職の傾聴教化
心配や悩みがあれば気軽に行けるお寺にしたいと願う住職は多い。広島県尾道市の浄土真宗本願寺派住職もその一人だが、方法をカウンセリングに学んだところが特筆できる。本格的な実践に学ぼう。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(本体価格2,000円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

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 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(本体価格2,000円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



集中連載 お寺の樹木の正しい管理法(2)…笹部雄作(植物医師/樹木医)
「年輪を重ねた緑豊かな霊木も放任すると被害をもたらす」

森林保全というエコロジーは樹木が容易に育たぬ国が提唱したもので、日本には合わず、樹木は放置すれば災害の元になり、御霊木にも危険が潜んでいるという。



集中連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(9)…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)
「少子高齢社会における宗教をよりよく継承していくには何が必要なのか」

これからの宗教を考える際のキーワードに「終活」と「おひとりさま」は欠かせないのではないか。そうした問題意識から墓の継承や地域の「宗教講」のあり方や高齢者介護の、何が問題なのかを一つ一つ検証する必要があるだろう。



今につづく近世の寺院経営史実(8)…田中洋平(淑徳大学人文学部准教授)
「寺請の対象となる檀家をもたぬ祈祷寺院はいかに経営されたのか」

江戸時代の寺院のすべてが葬祭寺院として寺請を担ったわけではないことは既に学んだが、寺請しないお寺は何かと言えば、その多くは祈祷寺院だとされている。では祈祷寺院はどのように支えられたのか。葬祭寺院との違いは何か。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔17〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「写真の登場で葬儀だけでなく変化した死の様相」

葬儀の様子を記録化したいという欲求は古くからあった。それは手描きの葬列絵巻として遺されている。しかし写真の登場によってその形は劇的に変化した。遺影写真の普及によるそれは死者へのまなざしにも影響したという。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔59〕
「自分のなかにナショナリズムならぬ県民主義の心が芽生えたわけ」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
畠中恵 (作家/漫画家) … 「ご縁」
ケント・ギルバート (タレント/カリフォルニア州弁護士) … 「アメリカ人が仏教に改宗しているわけ」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、本体価格2,300円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



新連載 四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔3〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「女子高生がわが子の供養にとためらいつつお寺にやって来ました」

多くの供養の中でも「水子供養」ほど難しいものはない。悩みをもつ人も、悩みを受け止める僧侶にも、決められた正解はないからだ。けれども現実は避けようもなく、お寺にそうした方、それも未成年の来訪者があるかもしれない。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔42〕
「コロナでキャンセル続出にひるまず果敢な挑戦を始める宿坊」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

政府の観光事業への肩入れにもかかわらず業界の逼迫はさらに深刻。全国の宿坊も同様だが、そうしたなかでも新しい宿坊のチャレンジは注目できよう。いわば宿坊ではない多くの寺院にとってもこれからの役割が見えてくるからだ。



連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔38〕
「お寺の未来への生き残り戦略で必要なのは住職の指導力です」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔113〕
「釈尊が出家者に強く説いた自ら衰滅しないための7つの教誡」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 大増刷! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』 第1巻―お釈迦さまはなぜ出家し、いかに覚ったか(本体価格2,400円)を大増刷しました。第1巻は、王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。大増刷ロングセラーです。また既刊の第2巻第3巻(ともに本体価格2,400円)も大好評。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。第3巻は提婆達多の破僧説話の結末、コーサラ国の波斯匿王への釈尊の教誡を通して、布施の果報、四摂事の真実、ヴェーダの宗教と仏教の違い、六師外道の沙門の教えなど重要教説ばかり。



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔87〕
「ウイズコロナよりも大事ないのちの問題」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 ─人生百年の生老病死』(本体価格2,300円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔53〕
「ALS患者にネットで頼まれ安楽死させた医師の何が狂気か」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員))




[ショートルポ]
●人権を擁護する真宗大谷派幹部のパワハラに対する宗派処分の何が問題か
●京都・金閣寺が境内の造作をめぐり京都市埋蔵文化財研究所の研究員から訴えられた理由と史実




[法律・税金相談]
法律相談… 本間久雄(弁護士)・伯母浩之(弁護士)
質問1 檀家がお墓を移したいというが離檀料の請求は法的に認められるか
質問2 当寺と同様の御朱印を出す寺やそれを転売する者に違法性はあるか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 10年以上使っていない住職と寺院の銀行口座は国に使われてしまうのか
質問2 寺院でもクレジットカードで納税しても問題ないか、失敗しない方法は






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔21〕…松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)
 
「ブロガー住職が作る布教者活かすサイト」 対論…三原貴嗣(香川県真宗興正派善照寺住職/Webサイト「布教使.com」開設)
 松本紹圭のテンプルゼミ(7)「オンライン法事の鍵は音声にあるわけ」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔11〕
 
「介護者に都合のよい方法などないのが分かるパッチングケア」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔102〕
 
「公称800万世帯を統べる会長を頂点にした組織が集団指導体制に変わり始めた」
  段勲
(ジャーナリスト)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔206〕
 「檀家に言われコロナになんて負けていられません」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 色即是空の科学事始め〔172〕
 
 「複合災害に備えねばならぬ――何はともあれ、原発は閉じるに限ります」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔21〕
 「腸の健康を保てれば臨終なんてどんどん遠ざかる訳」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔70〕
 「包括宗教法人における包括の意味」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 今からの宗教酔眼千里眼〔82〕
 
「日本人と現代仏教の位相(82)――近代仏教とは何か(2)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔123〕
 「イエスは白人ではなかったとする声まで大きくなったのはなぜか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔90〕
 「山本七平著『日本資本主義の精神』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔60〕
 「お盆を終わらせたくない人々」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(本体価格2200円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔64〕
 「ご本尊様としてお迎えする仏様に初めてお会いして……」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(本体価格1700円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「言葉からでもコロナの逆境に負けないために」


 在俗の説法者〔218〕 「カントリー・ロード」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(本体価格各1,429円)、第4集(本体価格2,000円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔122〕 「仏法不思議に如かず」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(本体価格1,900円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(本体価格1,700円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「もう一つの位階勲等墓考」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔41〕 「雷の話を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(本体価格4,300円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔261〕 「できないことをなげくより できることを精一杯」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔98〕 「知事」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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