11月号画像
A5判・202頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2020年11月号の主な内容 (Vol.556)

[今月号の特集]

住職の長男の後任登録を法類が認めぬ理由はDV疑惑とは本当なのか?
お寺の息子が教師資格を取得。副住職にしようとしたら、責任役員から待ったがかかった。理由に目下の親族トラブル、しかも奥さんに対するDV疑惑があるという。曹洞宗寺院で起きた事件だが、責任役員の行為は妨害か、いや正当な理由によるものか。


コロナで葬儀代金の上乗せトラブルが急増している訳
直葬なのに50万円も請求されたという話だ。遺族は怒り心頭だが、実際問題、コロナに感染して亡くなられた方の葬儀には、通常の葬儀より経費が掛かることもまた事実である。どんな葬儀トラブルが起き、業界はどう考えているのか。感染対策を施した合理的な範囲の葬儀料はいくらなのか。


保護司僧侶がネットの書き込みで訴えられ侮辱罪で処罰された事件の何が問題か
本誌編集部宛に真言宗豊山派僧侶の信じがたい非行を指弾する投書が届いたのだが、取材を済ませ、実は掲載について逡巡した。それほどに由々しくも憂慮すべき事件なのである。しかし、ネット社会の僧侶をめぐる事実なのは疑いない。何が問題なのか、避けて通るわけにはいかないではないか。



大教団を騙した詐欺で実刑判決の住職が本誌に告白!?
「私は無実です」と愛媛県松山市の黄檗宗寺院住職は話す。PL教団の次期教祖だといって借り入れを行ったとする事件で住職には懲役6年の実刑判決が下ったのだが、住職は再審請求するというのだ。



国が国民に求めているACP人生会議はお寺とどんな関係があるのか
「人生をどうしようと人が口を挟むことではない。まして、お上がレールを引くなんて真っ平」。そんな声は、もう古いのかもしれない。超長寿化で老々介護や独居老人が増えて医療現場に支障を来すというのが政府の冷厳な見方。かくして、官製の人生会議だという。これに寺院は無関心ではいられない。



今こそお寺に必要な手水舎のすすめとその実際
コロナの影響で、手洗いの意識がますます高まっている。そこで注目されるのがお寺の参道などに設置される手水舎だ。昨今は、センサー付きも登場しているというが、これからのお寺にどんな手水舎が最適か。新築や改築したお寺に取材した。



お寺にあえて「カフェ」を開いて成功しているのはなぜか
GoToイートが活況だ。だがコロナ以後、町から消えた飲食店も少なくない。そんな苦境にさえ柔軟に応じられるのが、お寺カフェの強みでもある。千葉、東京、埼玉、そして宮城にある評判の4カ寺のカフェを取材すると、独自の取り組みの中に成功の共通点が見えた。



集中連載 寺院後継者の何が問題なのか(1)
「半世紀にわたった調査分析で分かる得度年齢と後継者減少傾向の関係」…澤城邦生(曹洞宗総合研究センター研究員)

1宗派の調査とはいえ、伝統仏教寺院の2割に及ぶ曹洞宗の50年にわたる寺院動態は全宗派にとって今後の傾向を見る上で示唆に富むものだ。とりわけ寺院の将来に深くかかわる後継者の詳細な推移は貴重だ。問題の所在を分析した。



新連載 人は死んだらどこへ行けばいいのか(1)
「日本人の死生観はどこから来てこれからどこへ向かっていくのか?」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

新型コロナ感染の蔓延で日本人の死生観の動揺が一層目に見えるようになった。だがその多くが信じてきた死生観は何を根拠にしてもたらされたのか。動揺の先にあるものを知る上でも明らかにしなければならない。そのための連載再開である。



住職ルポ 自らの脱会経験を元に脱カルトの支援に尽力する住職の一徹
たとえカルト宗教でも本人が満足しているのなら、脱会させることだけが正解ではないかもしれない。そう話すのは脱カルト支援のカウンセリングを行う滋賀県の真宗大谷派寺院住職である。実は、自らもかつてマインドコントロールに陥ったという。住職が問う信仰とは何か。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(本体価格2,000円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(本体価格2,000円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



パワーリフティング日本一力持ち住職の仏道魂
全身筋力を総動員し力を競うバーベルスポーツ「パワーリフティング」。その日本一に輝き、世界でも指折りの力持ちがなんと住職なのだ。岐阜県関市にある曹洞宗住職がその人で、幼稚園の園長でもある。仏道のみならずアスリートとしても大車輪の活躍をルポ。



集中連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(11)…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)
「超高齢化デジタル化社会に欠かせぬ住職世代交代と地域活動の多世代対応」

寺院を守り抜くには住職・住職夫人の的確な世代交代は欠かせないし、檀信徒の多世代対応も必須。それだけにネット使用が当然になった今、それを生かした「つながる」とは何かを模索しなければならないという声も高まっている。



今につづく近世の寺院経営史実(10)…田中洋平(淑徳大学人文学部准教授)
「檀家を失い苦労して得た土地も手放して祈祷寺院が無住化した訳」

江戸中期から後期はとりわけ関東では人口がかなり減少したことが知られている。そうした中で寺院もその影響を大きく受けた事実が史料から分かるという。経営のために耕地を懸命に獲得した祈祷寺院にとっても厳しい時代だった。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔19〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「地方自治体が葬儀の全てを直営しえた事実と急展開」

市民の葬儀や火葬などは全面的に行政がサポートすべきだという考え方がある。現に霊柩車を所有して祭壇や葬具なども提供する地方自治体がある。しかしここにきてその事業が廃止に追い込まれたのである。なぜなのか?



連載[寺院・住職に直言・提言する]
門井慶喜 (小説家) … 「『寿命』を世界語に」
野村進 (ノンフィクション作家) … 「アジアで知った宗教心」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、本体価格2,300円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔5〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「コロナ禍で通常の葬儀や納骨ができなかった悲嘆をどうするか?」

このコロナ禍の中で愛する妻に先立たれた夫。葬儀も不本意ながら家族葬で行い、納骨もできず、不安な日々を過ごしている。そんな人がお寺に来ることは珍しくないだろう。住職にとってグリーフケアの実践は日々まったなしである。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔44〕
「東京から地方へ人々が移る時代の到来に寺院は何ができるか」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

オンラインやリモートやテレワーク、これらに共通するのは居場所が限定されないことだろう。とすれば、東京一極集中を当然とする考えにも疑問符が付くだろう。現に東京圏からの人口転出超過が起きている。寺院への影響もある。



初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔115〕
「出家はなぜ托鉢したり修行するのかが明確になる最後の教誡」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 大増刷! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』 第1巻―お釈迦さまはなぜ出家し、いかに覚ったか(本体価格2,400円)を大増刷しました。第1巻は、王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。大増刷ロングセラーです。また既刊の第2巻第3巻(ともに本体価格2,400円)も大好評。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。第3巻は提婆達多の破僧説話の結末、コーサラ国の波斯匿王への釈尊の教誡を通して、布施の果報、四摂事の真実、ヴェーダの宗教と仏教の違い、六師外道の沙門の教えなど重要教説ばかり。第4巻近日発売予定。



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔89〕
「つながりで生かされている人間のいのち」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 人生百年の生老病死』(本体価格2,300円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔55〕
「障害者の雇用が地域社会に新たな役割をもたらしつつある訳」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●霊山を県も業者もなぜ風力発電用地としたか――山形・出羽三山修験を襲った巨大電力風車40基計画の大誤算
●またも宗派無断の寺有地売却疑惑が起きた訳――愛知・高野山真言宗寺院で新たな紛争の始まりか!?




[法律・税金相談]
法律相談… 伯母浩之(弁護士)・本間久雄(弁護士)
質問1 檀信徒に鐘楼再建や墓地造成のために寺債を発行したいが問題はないか
質問2 墓地管理料を値上げしたいが反対者や滞納者がある際はどうするべきか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 GoToトラベルは葬儀や本山への出仕の旅費や団体参拝にも使えますか
質問2 コロナで寺院の収入が激減したが市民税の納付を待ってもらえませんか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔23〕…松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)
 
「社会に貢献するという住職の喫緊の問題」 対論…竹本了梧(奈良県浄土真宗本願寺派西照寺住職/京都自死・自殺相談センター代表/TERA Energy株式会社代表取締役)
 松本紹圭のテンプルゼミ(9)「現代仏教としての可能性を期待にする」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔13〕
 
「認知症患者と介助者役の即興劇で分かった介助者の思い込み」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔104〕
 
「世界平和を掲げる創価学会は核兵器禁止条約に反対する公明党になぜ沈黙なのか」
  段勲
(ジャーナリスト)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔208〕
 「彼岸中に弔いが多数起きてお寺の危機を察した訳」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 色即是空の科学事始め〔174〕
 
 「気象異常とバタフライ効果――地球の大気は絶えずゆらいでおり小さな『ゆらぎ』であっても……」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔23〕
 「人の死は遺された者にもさまざまな病を招きます」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔71〕
 「現代中国における宗教法の実際」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 今からの宗教酔眼千里眼〔84〕
 
「日本人と現代仏教の位相(84)――近代仏教とは何か(4)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔125〕
 「米国大統領選挙を見るには今や宗教を外すことができない理由」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔91〕
 「菅原信海著『日本人の神と仏』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔62〕
 「未知なる地元を楽しもう」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(本体価格2200円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔66〕
 「息子が怖がり眠れなくなったチラシの怪奇現象って!?」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(本体価格1700円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「日本人の名前は世界でも屈指の多さの訳」


 在俗の説法者〔220〕 「世界一の子ども食堂」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(本体価格各1,429円)、第4集(本体価格2,000円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔124〕 「1個のパンを争う」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(本体価格1,900円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(本体価格1,700円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「ハイマートロース(故郷喪失)」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
<詳細を見る>



 すぐ使える法話セミナー〔43〕 「空気の話を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(本体価格4,300円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔263〕 「落ち込んでたら損するぞ」
  峯岸正典
(曹洞宗寺院東堂)


 いまどきマンガ説法〔100〕 「マイバッグ」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






Copyright (C) 2006-2020 kohzansha. All Rights Reserved.