1月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年1月号の主な内容 (Vol.558)

[今月号の特集]

大特集 新型コロナウイルス感染症がやまぬ今こそお寺はいかに対処すべきか!?
コロナ禍で社会のあちこちから悲鳴が上がっている。精神的、経済的な苦しみから命を絶つ人も増えている。お寺はいま、何をすべきか。各界で活躍する4人の僧侶からの提言だ。
「新しい関係性を築けないお寺からは人々は離れてしまうのではないか」…戸松義晴(全日本仏教会理事長・浄土宗心光院住職)
「コロナ時代に必要な不安や恐れが生み出す連鎖を断ち切る仏教の破壊力」…釈徹宗(相愛大学副学長・浄土真宗本願寺派如来寺住職)
「病や困難を乗り越えるためには『祈り』こそ最高の神秘力だと自ら信じ切る」…池口惠觀(高野山別格本山清浄心院住職・山口大学医学部客員教授)
「コロナ禍による人々の苦しみは隠された『世間』によることが分かってきた」…袴田俊英(心といのちを考える会会長・曹洞宗月宗寺住職)

宗派を離脱した寺院に宗派が損害賠償請求訴訟を仕掛けたのはなぜか

大阪府の寺院が日蓮宗から離脱した。住職の一族に跡取りがいないことが主な理由だが、寺院の私物化にも見えよう。しかし所轄庁は審査の上、離脱を認めてしまった。日蓮宗は手続きに遺漏があるとして損害賠償を求めて寺院を提訴した。宗教法人法が宗派離脱を認めることの何が問題か。



疲弊した寺院が国のものにされる事実とその波紋
島根県の浄土宗寺院は困窮極まり宗教法人の解散を選んだ。だが、困ったのは残余財産の処分方法だ。不良物件ゆえに引き取り手がないのだ。そこで同寺は宗教法人法第50条第3項《処分されない財産は、国庫に帰属する》によりお寺の国有化を図った。前代未聞だ。



国や自治体が公費でお寺の力に期待するのはなぜなのか?
国が公費でお寺に最大780万円も補助金を交付するというから驚いた。お寺を活用するためにクラウドファンディングで寄付を募る地方自治体もあれば、地域社会のセーフティーネットとしてお寺と協定を結ぶ自治体もある。どうやら行政がお寺の価値に目を向けつつあるようだ。その実際を取材した。



今なぜか「縁切り寺」に駆け込む老若が増えたというのは本当か
異性関係の悩みや、悪運断ちを願って神仏に「縁切り」をたのむ。それが令和の今、なぜかブームというのだ。いったいなぜか。その理由を縁切りを受けるお寺に取材したら、意外なことが分かったのだ。



涅槃会をますます盛大にするために今学ぶべき実践集
お釈迦様をしのぶ涅槃会はどの宗派にも共通する仏教行事だ。花祭りや成道会と同様、多くのお寺で営まれているが、お寺によって中身は様々。そこで、とりわけ活況を呈している涅槃会を取材し、その良さを学びたい。



降雪地帯のお寺に効果的な最新式の融雪設備とは何か
異常気象が普通になった日本列島。雪など降らなかった地域も安心はしていられない。そこで雪国のお寺はどんな対策をしているのか、設備会社への取材とともに紹介しよう。



布教所開設から13年で宗教法人となった住職夫妻の一意専心
何十代と続くお寺を守るのも並大抵ではない。だが、一からお寺を作るのはまた、こんなにも大変なのかと取材を通して知った。令和元年に宗教法人となった神奈川県の浄土真宗寺院住職の道程を辿る。



住職ルポ 限界集落の寺院を新天地で鮮やかに再興した僧侶の布教と実践
山陰の限界集落で住職不在となったお寺を新天地で再興し、わずか10年で門徒はすでに1000軒に達するというから驚く。熊本県上益城郡益城町の真宗佛光寺派寺院だ。目覚ましい開教の成果の秘訣は何なのか。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(本体価格2,000円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(本体価格2,000円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



新連載 人は死んだらどこへ行けばいいのか(3)
「死者はこの世に帰ってくるとする死生観を物語る井戸を巡る奇譚」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

「幽霊でも会いたい」――東日本大震災で未だ行方不明の方々の家族が漏らした声だ。これに日本人の多くが共感したという。故人の実在という言葉もある。亡き人も遠い彼方にではなく、私たちの身近にいる。それはなぜなのか。



集中連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(13)…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)
「超高齢および多死社会にとってこれからの寺院の確実な役割を見定めよう」

高齢者の暮らしやすい社会に福祉の充実は不可欠だ。人々の幸福を志す寺院や僧侶によってそうした要請に応えることはできるのか。各種研究からその可能性を見よう。結果は、実に既に多くの僧侶がその一端を担っているのだ。



今につづく近世の寺院経営史実(12)…田中洋平(淑徳大学人文学部
准教授) 「江戸中期の本末帳で分かる地方寺院を支えた檀徳と作徳と寺格と」

寺院経営といっても内実は信施だけでないのは今も昔も変わらない。江戸時代も檀家数はもとより耕地からの作徳、金融収入、さらに所在する村からの支援も欠かせなかった。しかしそれだけではない寺院特有の寺格もあったという。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔20〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「自治体による公共葬祭事業の利用者数が激減の訳」

地方自治体が住民の葬儀を公共事業として事実を前々月号で見たが、地方だけでなく東京や大阪では葬祭業者自身が実施している。しかし、どの地域においてもそうした情報は知られなくなっている。いったい、なぜなのか。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔62〕
「総理が勧めるマスク会食なるものは却って危険性が増すといわれている」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
竹中平蔵 (慶應義塾大学名誉教授・東洋大学教授) … 「経済学と自然の摂理」
東儀秀樹 (雅楽師・作曲家) … 「『肯定する』でなく『否定しない』生き方」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、本体価格2,300円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔7〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「コロナ禍で看護師を辞めたいという女性檀家から電話を受けて……」

医療崩壊という言葉を何度も聞く。患えば誰もが病院を頼りにするものだが、しかし病院で働く人々の辛苦を慮ることなどほとんどなかったのではないか。それがこのコロナ禍で視野が開けたといえる。ただそれはかなり深刻なのだ。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔46〕
「ペットの飼い方も供養の仕方もコロナ禍で変わるとしたら……」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

この1年で世の中が一変したといっても過言ではないかもしれないほどの変わりようである。そんな激変はペットの世界にも及んでいる。しかしこれを凶とするか吉とするかは環境より自身の都合によるだろう。さてお寺はどうするか。



連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔41〕
「苦労を承知のうえで継いだ地方寺院がさらに困窮の度を増すなかで」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔117〕
「釈尊と舎利弗の問答で明らかになった真の宗教者の見分け方」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 新刊発売! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第4巻-釈迦族の悲劇からも分かる誰もが救われるお釈迦様の教え(本体価格2,400円)ができました。第4巻は、釈尊と同時代の沙門六人の教えと違い、「老い」や「死」や「愛」に対する釈尊の教誡、在家信者に釈尊が説いた布施や現世利益の教え、仏弟子にとって何が大事かが分かる教え、釈迦族滅亡の謎と愚鈍な周梨槃特の覚りなどを詳述。既刊の第1~3巻も好評発売中です(ともに本体価格2,400円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <最新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔91〕
「宗教者にも問われる俯瞰的視点とは何か」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 人生百年の生老病死』(本体価格2,300円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔57〕
「障害者も家族や福祉に守られるだけでなく動き出している!」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●寺院建築に宗教的人格権はないのか――宇治平等院に起きた国宝鳳凰堂ジグソーパズル無断販売訴訟に学ぶこと
●永代供養墓をなぜピラミッド型にしたのか――神奈川県日蓮宗寺院に建立された前代未聞の納骨堂




[法律・税金相談]
法律相談… 橋口玲(弁護士)・本間久雄(弁護士)
質問1 お賽銭やお布施をキャッシュレスにすることに法的な問題はあるか
質問2 市役所に勤めながら寺院住職となって給与を受けることはできるか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 紙の領収書や契約書やデジタル契約に印紙を貼らないと無効になりますか
質問2 寺務員から6年前の立て替え交通費等を請求されたが支払うべきでしょうか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔25〕…松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)
 
「コロナ禍でむしろ固定観念を超えられた」 対論…庄司真人(大阪府法華宗法華寺住職・臨床心理士・スクールカウンセラー)
 松本紹圭のテンプルゼミ(11)「本来の意味での『僧侶派遣』の必要性」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔15〕
 
「なんでもかんでも『認知症だから』の一言で片付けてしまう問題」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔210〕
 「葬儀と一緒に永代供養もと頼まれる時代になった」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 色即是空の科学事始め〔176〕
 
 「学術会議問題に見える危機――国立大学の教員は全て政権の言いなりなのか」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔25〕
 「解明が進めば進むほど危険極まりないコロナ最新情報」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔86〕
 
「日本人と現代仏教の位相(86)――近代仏教とは何か(6)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔127〕
 「初の新女性外相マフタ氏が入れ墨で示した先住民マオリの誇り」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔93〕
 「矢吹慶輝著『法然上人』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔64〕
 「今年の正月は松を楽しもう」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(本体価格2200円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔68〕
 「ついにフェラーリを買いました! 年明けに景気よく!」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(本体価格1700円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「毎日が何かの記念日とする日本の心かな」


 在俗の説法者〔222〕 「同行二人いや三人で」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(本体価格各1,429円)、第4集(本体価格2,000円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔126〕 「核兵器抑止と護身用銃」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(本体価格1,900円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(本体価格1,700円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「『ウチとソト』の人間原理」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔45〕 「仏像の話を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(本体価格4,300円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔265〕 「どん底まで落ちろ!」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔102〕 「ディスタンス」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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