2月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年2月号の主な内容 (Vol.559)

[今月号の特集]

コロナ禍にあって各宗派は広報費にどれだけ力を入れているのか
コロナの感染を防ぐため人との接触を避けるべきなのは致し方ないが、お寺にとっては布教の機会の減少に直結する。だからこそ、宗派による広報活動で広く社会に仏教を発信することが欠かせない。SNSや動画配信など媒体も多様化しているが、その現況を見よう。今回は浄土宗、真宗大谷派、曹洞宗の3宗派からだ。



なぜ住職は強制競売で寺院を消滅させてしまったのか
取材して分かったことに正直、戸惑うばかりだ。あるはずの場所に寺院はなく、その事実も理由も、住職や寺族の行方も宗派は何も知らなかった。大阪府堺市の日蓮宗寺院が跡形もなくなったのだ。疑問の先に何があるのか。




これからの寺門興隆に副住職だからこそできる実践集

若いということは、何よりも可能性を感じさせる。「副」というのも何か縛られないふうだ。そんな副住職が活躍する時代になったと思う。老練な住職とは違った自由な発想力と前向きな行動を繰り広げる5カ寺の実践をリポートしよう。



各宗派の「副住職規程」を総覧して分かる副住職の役割とは何か
多くの寺院では住職を助けるべく副住職が置かれている。だが、副住職であるからといって、必ずしも後継者であるとは限らない。すると、一体、副住職とはどんな身分制度なのか。各宗派は副住職をどのように規定しているのか。



「お寺の掲示板大賞」に伝道の極意を学ぼう
コロナ禍で直接対面する機会が減る中、道行く人とお寺との貴重な接点が門前の掲示板だ。定期的に住職が掲げるありがたい標語が人々の心を動かす。このたびの「輝け! お寺の掲示板大賞2020」応募作から、掲示板伝道のコツを習得しよう。



お寺も感染症防止に自動検温が必要か~参拝者も安心できるシステム選び~
感染防止対策として、マスク着用はもちろん、消毒液を置くお寺や参拝者の検温をチェックする例もある。だが、個別に体温を測るとなると手間もリスクも伴うもの。そこで非接触型の自動検温器があるが、その実際はどうなのか。すでに導入している寺院とメーカーに取材した。



2021年の要注意日――節分は1日前に、祝日が五輪で移動
今年の節分は2月2日で例年より1日早い。お寺によって行事日程の判断は分かれた。春分・秋分の日のように天体の運行によって数年に一度ずれる日もあれば、今年限りで変わる祝日もある。今すぐスケジュールのチェックを。



住職ルポ 人口減少でもお寺も地域の人々も一緒に輝く住職の創意力
人が減り、高齢化が進む中、お寺は何をすればいいのか。日本全国の課題だが、お寺だけでなく地域も活気づけようと奮闘する住職がいる。山梨県南巨摩郡身延町にある曹洞宗寺院の住職だ。一体どんなことをしているのか。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



集中連載 禅僧病院長が提言する僧侶のいる病院から医師のいるお寺への実践(1)
「お寺を檀信徒のための診察所にできる時代が来る」…対本宗訓(大館記念病院理事長・院長、元臨済宗佛通寺派管長)

秋田県に禅僧が理事長で院長の病院がある。禅僧は30代で臨済宗佛通寺派の管長となった後、医道に進んで海外でも最新医療を学び臨床医として実践。のみならず、医療を病院だけでなくお寺の中にも生かす道を模索しているのだ。



集中連載 日本の暦と仏教の深い関係を再認識するために(1)
「仏教者がもたらした『暦』の宇宙観と忘れられた仏教天文学の復活」…岡田正彦(天理大学人間学部教授)

仏教徒なら須弥山は当然ご存じのはず。だが、この世界観は近代の地動説より優れていると主張した人々がいたことは、ほとんど知られていない。仏教天文学の成果なのだが、それは日本の暦にも深く関係している。改めて知っておきたい。



集中連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(14)…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)
「日本の多様性社会における格差分断と生きがいに関して知らねばならぬこと」

現代社会の特徴として多様性(ダイバーシティ)がある。同時に格差や分断という現象も重なる。もちろん日本もかかる状況下にあり、さらにその厳しさは増すのではないかと危惧されている。では、宗教者には何が問われているのか。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(4)
「日本人はなぜ山中に地獄も極楽もあると考えるようになったのか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

僧侶が地獄と極楽の実在を説くことで仏教を大衆に布教するようになったのはいつ頃で、それはなぜなのか。山中にある日本三大霊場などを訪ねると、日本人の死生観、そして仏教観も、時代とともに大きく変化したことが分かるという。



今につづく近世の寺院経営史実(13)…田中洋平(淑徳大学人文学部准教授)
「寺院が無住化した要因には入寺に際する僧侶の持参金があった訳」

近世の寺院は寺請制度によって安定したと思われがちだが、無住化する寺院も少なくなかった。その要因として檀徳や作徳、それに寺格などがあることが分かった。さらに、実は、住職になるにはかなりの持参金が必要だったという。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔21〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「葬儀ができなくなった人への『助葬』は民間から始まった」

葬儀をしたくてもできない人に対して、今日では自治体の福祉葬が制度化されている。しかしその始まりは実は行政ではなく、民間による半ば慈善事業だったことはほとんど知られていない。その事績を知ることによって、何が分かるのか。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔63〕
「科学者を恣意的に使う政治家に完全に呑み込まれているのではないか!?」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
櫻井よしこ (国家基本問題研究所理事長・ジャーナリスト) … 「2021年、四海波高し」
西村賢太 (小説家) … 「自分のための展墓」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔8〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「がんの手術の不安を抱えてお寺にやってきた檀家にどう向き合うか」

既に多くの住職方は、「がん」に悩む檀信徒に様々な対応をされていることだろう。コロナ禍とはいえ、やはりがんを患う方は多く、病苦に対するのは住職必須の役割に違いない。その向き合い方は一様ではないが、住職の言葉は重い。



誌上セミナー やればできる!寺院活性化のためのケーススタディ〔47〕
「エンディング産業展で見た手元供養ブームに注目する訳と問題」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

仏壇に骨壷を長年安置するのはともかく、遺骨をペンダントや指輪などにする「手元供養」に大方の住職は顰蹙していることだろう。だが、この供養の形が、かなりの速度で広がっているという。寺院はこれをいかに受けとめるべきか!?



連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔42〕
「いまこそ仏さまの実在や信心を本気で語り合える場を取り戻そう」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔118〕
「悪い習慣により失うものと善い習慣により得るものとは何か」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 新刊発売! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第4巻-釈迦族の悲劇からも分かる誰もが救われるお釈迦様の教え(定価2,640円)ができました。第4巻は、釈尊と同時代の沙門六人の教えと違い、「老い」や「死」や「愛」に対する釈尊の教誡、在家信者に釈尊が説いた布施や現世利益の教え、仏弟子にとって何が大事かが分かる教え、釈迦族滅亡の謎と愚鈍な周梨槃特の覚りなどを詳述。既刊の第1~3巻も好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <最新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔92〕
「自己の正当化に使われるエビデンス問題」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 人生百年の生老病死』(定価2,530円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔58〕
「障害者の自由を奪う身体拘束が行われている現実の何が問題か」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●寺領山中に汚泥を投棄した事情と寺院の後悔――山梨県・日蓮宗寺院が廃棄物処理法違反で行政指導に
●墓埋法違反で逮捕された住職と社長が容疑を否認した「預骨」の言い分――香川県・元真宗興正派寺院の無許可納骨堂事件で物議の遺骨一時預かり問題




[法律・税金相談]
法律相談… 小菅哲成(弁護士)・伯母治之(弁護士)
質問1 お寺の境内地と思っていたのに国有地になっていた! 返してほしい
質問2 金銭貸借の契約書に捨て印を求められたが捺さないと契約は無効なのか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 住職退任後も無償でお寺に住み続けたら給与課税されてしまいますか
質問2 雇用保険に加入しているが住職を引退したら失業保険はもらえますか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔26〕…松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)
 
「地方にこそ必要大切なお寺になるために」 対論…小山田和正(青森県日蓮宗法永寺住職・認定臨床宗教師)
 松本紹圭のテンプルゼミ(12)「自ら正気を取り戻すために仏教はある」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔16〕
 
「お互いの間にあるギャップを共有することの意義を知る」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔106〕
 
「全国紙の部数を凌ぐ『聖教新聞』の配達がなんと読売新聞販売所に委託された波紋」
  段勲
(ジャーナリスト)


 色即是空の科学事始め〔177〕
 
 「核兵器禁止条約発効の威力――倫理は弱いようでも人々の共通軌範となると強い」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔26〕
 「百歳長寿の秘訣を世界に5つのブルーゾーンに習う」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔73〕
 「住職も注目すべき個人情報保護法改正」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 今からの宗教酔眼千里眼〔87〕
 
「日本人と現代仏教の位相(87)――近代仏教とは何か(7)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔128〕
 「マオリは西洋人との出会いによっていかなる運命に遭遇し変容したか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔65〕
 「いまこそ『川』の再発見を」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔69〕
 「新寺の電気に悩んでいたのにまさにパッと明るくなりました」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「禅師曰く『切に思うことは必ず遂ぐるなり』」


 在俗の説法者〔223〕 「孫娘を救った祖母の愛」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔127〕 「自我満足と真実教」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「『分けへだて』を超えて」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔46〕 「牛頭天王を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔266〕 「3密から散密へ」
  天野こうゆう
(高野山真言宗住職)


 いまどきマンガ説法〔103〕 「節分」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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