3月号画像
A5判・208頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年3月号の主な内容 (Vol.560)

[今月号の特集]

檀家の墓じまい・離檀料をめぐり寺院同士が対立した真相と今すべき対策
檀家から「墓じまいをしたい」と言われた時、どう対応されるだろう。金額的なことも含めてお寺で明文化されているだろうか。実に今、これが発端でお寺同士がきしんでいるのだ。早い話、離檀料をめぐる今日的な状況を取材した。



宗派離脱寺院の機械式納骨堂建立計画に地域住民が疑念を抱くのはなぜか
市街地での大規模納骨堂建立に住民が反対することはしばしばあるが、経営主体の寺院が実は天台宗から宗派離脱したばかりで、なおかつ代表役員に建設会社の取締役が就任したとなると様相が違ってくるかもしれない。愛媛県松山市で今まさにそんな事態が起きているのだ。ひょっとして宗教法人を利用したビジネスなのか。




東日本大震災から10年の被災寺院と住職は今どうしているのか

被災者にとってこの3650余日はどんな日々だったのか。とりわけ東日本大震災によって今なお深刻な状況に置かれているのが福島の寺院だ。帰還困難区域や避難指示は解除されたものの町民が戻らない大熊町、浪江町、富岡町、南相馬市の5カ寺を取材した。



福島原発避難者賠償訴訟の原告団長を担う住職の慷慨
「東電の対応の不十分さは誠に痛恨の極みと言わざるを得ない」と仙台高裁の裁判長はそう断じた。福島県楢葉町の浄土宗宝鏡寺の住職は原告避難者220人の先頭に立って裁判を闘っている。原発事故から10年、住職は危険性を訴え続け、ついに勝訴を勝ち取った。



お寺の将来を左右する総代の上手な選び方と辞めさせ方(1)
檀信徒の代表たる総代選びは寺院運営に大きく影響する。共にお寺を盛り立ててくれる人ならよいが、理不尽にも住職に反旗を翻す恐ろしい事例も聞く。総代の上手な選び方と辞めさせ方を2回に分けて特集しよう。



 特別企画 今こそ宗教と法律の問題新講座〔74〕
 「寺院でオンライン会議を行う際に必ず注意すべきこと――これから規則の改定も必要かもしれないわけ」…櫻井圀郎(宗教法および宗教経営研究所長教授)

各寺院は様々な感染症対策を講じているだろうが、特に法人として考慮すべきは様々な会議だ。既に対策として企業、組織はオンライン会議を導入しているが、ではお寺がこれを使う際、どんな問題が生じるのか法的チェックは必須だ。



コロナ禍にあって各宗派は広報費を何に使っているのか
コロナで減益した一般企業では広告宣伝費を削減する動きが見られるが、不安に満ちた社会情勢だからこそ、仏教界にとっては情報発信すべき時といえるのではないか。各宗派の広報費や力を入れている発信手法、そして今後の展望からもその動向が窺える。前回に続き、宗派広報の現況を比較検証しよう。今回は天台宗、高野山真言宗、真言宗智山派、真言宗豊山派の4宗派だ。



外出自粛や感染した方に僧侶は何を説いたらいいのか
コロナ禍の苦しみは人によって違う。外出できず気分が沈む人 、感染症を患う人とその家族、失職した人、自粛せず働かねばならない人、自由に遊べない子供たち……それぞれにどう説法するか、具体例と注意点を6人の僧侶に聞いた。



住職ルポ 市のキーマンに選ばれた住職の女性視点の寺院活用策
サードプレイスとして、お寺が地域を超えて世界を癒す――。このほど官民連携の「地域愛を育む推進協議会」が埼玉県の63市町村から1人ずつ地域活性化に取り組み活躍するキーマンを認定したなかで、こう評価されて見事に三郷市のキーマンに選ばれたのが日蓮宗寺院の住職だ。ママさん住職ならではのお寺を地域に開く営みは、まさしく「キーマン」と呼ぶにふさわしい。その実際を取材した。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



集中連載 禅僧病院長が提言する僧侶のいる病院から医師のいるお寺への実践(2)
「禅僧が医道に進んで分かった誰もが安らかな死を迎えるための医療と仏道」…対本宗訓(大館記念病院理事長・院長、元臨済宗佛通寺派管長)

生まれたら確実に死へと向かわざるを得ないのは誰もが分かっているが、その日のくることの恐怖はなかなか拭えない。だがしかしそこにこそ僧侶がいるのではないかと、臨死患者をよく知る僧医が無畏の誓願のために奮闘している。



集中連載 日本の暦と仏教の深い関係を再認識するために(2)
「明治の廃仏毀釈でも仏暦を出し続けた史実に見える近代日本仏教」…岡田正彦(天理大学人間学部教授)

仏教天文学者の成果として須弥山を冠する仏暦によって社会生活に大きく寄与した江戸期の仏教が明治維新によって大きな変革を迫られる。政府は官暦を神宮に委任したがそれでも仏暦は刊行された。その事実を確認しよう。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(5)
「奉納された絵馬から分かる日本人の浄土への思いが希薄化した訳」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

各地の寺院に奉納された絵馬をよく見ていただきたい。そこには仏様の姿を思わせるものがあるだろうか。また地獄極楽絵を見て、その地獄のあまりにもリアルな情景に恐れをなす人が多いに違いない。そこから何が見えてくるのか。



今につづく近世の寺院経営史実(14)…田中洋平(淑徳大学人文学部准教授)
「寺院の無住化を防ぐために村が寺院資産の監視と関与を行った史実」

江戸後期の寺院の場合、入寺するには持参金が必要だったことを前号ではみたが、それは寺院存続のためでもあった。しかも寺院に僧侶が居着くかどうかは村にとっても重大事であった。今回もそうした事実が史料から明らかになる。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔64〕
「コロナで亡くなった方は『うちは断ります』と葬儀社の職員は答えた…」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
猪瀬直樹 (作家/元東京都知事) … 「インド風の築地本願寺と信州の古刹・蓮華寺に鎮められている魂」
永田和宏 (歌人/細胞生物学者) … 「死と時間」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔9〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「医者にもう手遅れと宣告された檀家の動揺をいかに受けとめるか」

自らの重い病状について、むしろ医者への怒りを生じさせる人がいる。その動揺や混乱などをかかえながら菩提寺に駆け込んできた檀家に、住職はどのように向き合えばよいのか。激しい言葉に、ただ傾聴するだけでよいのだろうか。



連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔43〕
「住職に就いてから思いどおりにならない世界が見えてきました」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔119〕
「生老病死という自然現象を釈尊はなぜに四苦と説かれたのか」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 新刊発売! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第4巻-釈迦族の悲劇からも分かる誰もが救われるお釈迦様の教え(定価2,640円)ができました。第4巻は、釈尊と同時代の沙門六人の教えと違い、「老い」や「死」や「愛」に対する釈尊の教誡、在家信者に釈尊が説いた布施や現世利益の教え、仏弟子にとって何が大事かが分かる教え、釈迦族滅亡の謎と愚鈍な周梨槃特の覚りなどを詳述。既刊の第1~3巻も好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <最新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔93〕
「分断の超克にはまず伝わりやすい言葉を」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 人生百年の生老病死』(定価2,530円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔59〕
「見た目によっていじめや差別を受けている人々に理解の心を」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●沖縄・辺野古米軍基地のための埋め立て土砂に戦没の遺骨が存在する――日本山妙法寺が菅首相に提出した要請書で明らかになった仏教界にとっても大問題
●全て選ばれる時代に寺院はどうすればいいのか――築地本願寺の代表役員が著した寺院経営学の本って何?




[法律・税金相談]
法律相談… 伯母治之(弁護士)・牧野誠司(弁護士)
質問1 鐘楼再建にクラウドファンディングを利用する際に留意すべきこと
質問2 母を老人ホームに入居させる際に安心できる金銭管理方法はあるか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 前住職が亡くなり遺産の相続税に税務署が調査に来るというがどうすべきでしょうか
質問2 お寺の経費で得たGoToトラベルのクーポン券を住職個人が使ったら課税されますか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔27〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「地方にこそ必要大切なお寺になるために」 対論…品田泰峻(青森県・真言宗豊山派普賢院副住職)
 松本紹圭のテンプルゼミ(13)「日常のリズムとしてのポスト宗教を」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔17〕
 
「相手に合わせて身口意の行いをカスタマイズするのはなぜか」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔107〕
 
「創価学会は近未来には世界三大宗教になるという驚くべき一作家の予言と疑惑」
  段勲
(ジャーナリスト)


 色即是空の科学事始め〔178〕
 
 「コロナ第3波に科学者の選択――感染拡大抑止か経済活性化か、二兎を追うか、それとも…」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔211〕
 「いち日に5度もお墓参りに来る人が現れています」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 臨終医しか知らない大事な話〔27〕
 「日本が誇るブルーゾーンで明らかな100歳長寿の秘訣」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔88〕
 
「日本人と現代仏教の位相(88)――近代仏教とは何か(8)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔129〕
 「アメリカを真っ二つにした陰謀論信奉集団は新たな宗教なのか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔94〕
 「堀一郎著『日本のシャーマニズム』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔66〕
 「庚申のサイクルに注目を」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔70〕
 「きょうび、マスクもマイクもわがためならずの教えです」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「つらくともめげぬ若さや現代学生百人一首!」


 在俗の説法者〔224〕 「1000円いただけませんか」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔128〕 「お前はアホかエエ子か」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「絶対の依存と無限の慈しみ」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔47〕 「釈迦如来を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔267〕 「はしごの頂上に登る勇気は貴い。再び登り返す勇気は更に貴い。――日本画家 速水御舟」
  峯岸正典
(曹洞宗寺院東堂)


 いまどきマンガ説法〔104〕 「天上界」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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