7月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年7月号の主な内容 (Vol.564)

[今月号の特集]

宗派の僧籍簿は実際にどうやって管理されているのかを十大宗派の全比較
住職が遷化しても、宗派にその事実が届け出られないケースがあるという。もしも僧籍簿が正確でないとしたら、賦課金等の宗派内の問題にとどまらず、僧侶数の不正確さなどが原因で様々な問題が起きるのではないか。各宗派では、僧籍簿を適正に管理するうえでどんな対策を講じているのだろうか。その実際を検証しよう。



寺院が土地や寺宝を処分する際の宗派の承認要件と罰則の比較
寺院が財産を処分する際には宗教法人法は公告を義務付けている。一方、多くの宗派は末寺に対し、届け出や承認料の納付を求める。ただ一口に処分といっても、どんな行為がそれに当たり、違反したらどうなるか。伝統仏教各宗派に実際を取材した。



初めての特集企画! 住職はどのような車に乗るのがふさわしいのか
ほとんどの寺院では日常的に、葬儀や檀家宅へのお参りに自動車を活用していることだろう。でもいったい、どんな車が「お寺にふさわしい車」といえるのだろうか。価格や色、デザイン、メーカーなど、多くの選択肢があるなか、誰もが納得する寺院住職の車選びを考えた。



法律で寺院にも課せられる障害者や高齢者への配慮義務の実践特集
身近に課題を抱える人に気づけるかどうかで、多様な視点でお寺を捉えることができる。バリアフリーもその一つだ。今国会では改正障害者差別解消法が可決され、いよいよお寺にも配慮の実が求められる。バリアフリー4カ寺と宗派の先進的実践例を紹介しよう。



多死社会によって火葬場で起きている仏教問題
「火葬待ちで初七日が難しいという苦情と火葬場の現況」…武田至(一般社団法人火葬研会長)

首都圏や人口急増地の火葬場では死後すみやかに火葬の予約が取れない事態が増えている。1週間以上も待たされるケースもあるという。このせいで「初七日ができない」という苦情が仏教界から起きている。火葬場の現況を見よう。



曹洞宗過疎地寺院振興対策室の報告(1)約1万4500カ寺の現況から見えること
「過疎化著しい地域の寺院にいま何が起きているのか」…曹洞宗過疎地寺院振興対策室

現在、曹洞宗では、同宗の過疎問題に特化した専門部署、「過疎地寺院振興対策室」が設置されている。そこでは、同宗の附置研究所「曹洞宗総合研究センター」が提示した分析報告を基礎として活動が推進されている。このたび同報告の内容や活動の一端を振興対策室に解説いただいた。



住職にしかできないスゴい出版活動特集
布教活動の一つに「施本」があるのは誰もが知っている。その多くは経典類と思うが、自らが書いて作った本をあげて喜ばれる向きも少なくない。地域貢献から自分史まで、商業出版ではない住職4人の活動を特集した。



僧堂老師が私財投げ打ちガソリンスタンドを守った禅道
人口減少で商店が消え、過疎化がさらに進む。こんな光景を日本全国で見る。栃木県大田原市須佐木では地域唯一のガソリンスタンドが閉業の危機に。立ち上がったのは、地元の名刹である臨済宗妙心寺派寺院だった。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



第16回本誌「住職関心事アンケート」結果(3)
毎年恒例の読者アンケート結果報告の3回目は「お布施に関して問題になったことはありますか?」と「寺族に給与を支給していますか?」の2問。いま、お寺がかかえている複雑な現実が回答から浮き彫りになった。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(9)
「草木供養塔を前にして思うコロナウイルスは成仏できるのかと…」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

仏教が日本列島の隅々にまで浸透するなかで、人は無論のこと、すべては成仏できるという思想が醸成され、信仰された時代があった。それは現代でも生きているのか。だとすれば人を襲う新型コロナウイルスもそうなのではないか。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(18)…川又俊則(鈴鹿大学教授/宗教社会学者)
「福祉大国スウェーデンの共同匿名墓に学ぶ日本のこれからのお墓の在り方」

国や民族や宗教によりお墓への意識も多様なのは当然だろう。しかし他の国の墓地を見ることによって得られるものも少なくないのではないか。一例として今日その在り方が注目されているスウェーデンの共同匿名墓を紹介しよう。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔25〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「お盆に去来する精霊の迎え方送り方の現状と変化」

全国各地で行われるお盆行事。とりわけ年に一度各家に帰ってくるといわれる故人(精霊)への思いとその迎え方、送り方は今どうなっているのか。長い伝統のなかで、変わらないものと変わるものがあるとしたら、それは何か。



新連載 なんたって女性住職の言い分ほんねの記(2)
「コロナで亡くなられた檀家さんや一人息子に死なれた母親が……」…田邉木蓮(日蓮宗宗会議員/妙経寺住職)

3密回避が当たり前になったとはいえ、お寺は、多くの規制があっても葬儀をしなければならない。また檀家からの悩み相談も少なくない。人々の思いに寄り添う住職は……。



僧侶が見る近代における仏教者の実相(3)
「幕末に特徴的な排仏論から分かる為政者や庶民たちの仏教への関わり方」…髙橋秀慧(宗教史研究者)

幕府に利用され保護されてきた仏教は幕末になるにしたがって大きな変化に晒される。その一つが排仏論の高まりだ。その目的は何だったのか。そして仏教はどう対応したのか。



連載[寺院・住職に直言・提言する]
武見敬三 (参議院議員) … 「家族に宿る遺伝子信仰」
村上陽一郎 (科学哲学者) … 「人間の言葉と超越者」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔13〕…谷山洋三(東北大学大学院教授、真宗大谷派僧侶)
「婿さんに不満を募らせてやってきた檀家の奥さんの愚痴の聞き方」

お寺の玄関では毎日、様々な人間模様が繰り広げられているだろう。駆け込み寺であったり、悩みの相談所、さらにはうっぷんを晴らす話し相手にもお寺はなってくれるからだ。今日では「傾聴ケア」という言葉もあるが、現場はどうなのか。



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔51〕
「コロナ禍による社会の激変でお寺の仏像が狙われているわけ」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

緊急事態宣言や自粛要請が長引けば長引くほど人心のストレスはコロナの感染より危険な状況を招くといわれる。経済格差だけでなく生命の格差さえ拡大しかねない。その影響はお寺にも深刻な影を落とすかもしれないというのだ。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔123〕
「最晩年の釈尊が比丘や比丘尼に説いた覚りの境地へ至る道とは」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔97〕
「人と人が会う場がなくなる中での言葉と信頼」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔63〕
「障害者と家族にとって『障害』という言葉の何が問題かを考える」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●困っている方が目の前にいるのが見えたから動くほかなかった……東京都・日蓮宗寺院住職が即断できたワクチン接種予約支援のわけ
●去勢を強制されウサギ全てを連れていかれた――新潟県・真言宗豊山派寺院の多頭飼育騒動の本当の罪




[今月のグラビア]
PCR検査キットが買えるお寺の問題提起!?




[法律・税金相談]
法律相談… 本間久雄(弁護士)・橋口玲(弁護士)
質問1 異教に改宗した者から寺院墓地への埋葬を頼まれたが拒否できるか
質問2 本堂の台風被害で保険金を業者に依頼したら高額なコンサル料を請求された

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 コロナ禍でリモート坐禅会や法要を始めたが会費や供養料は課税されますか
質問2 お寺同士やそれ以外の高額な慶弔費は交際費として経費計上可能でしょうか






 [好評連載]

 連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔46〕
 
「家のお寺から自分のお寺へと変えないとやっていけなくなる訳」
  水月昭道
(浄土真宗本願寺派住職)


 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔31〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「過疎こそ縁を結びやすい寺であるために」 対論…井上英之(鳥取県・曹洞宗清元院住職)
 松本紹圭のテンプルゼミ(17)「布教とは伝えることよりつなぐこと」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔21〕
 
「認知症の方のお世話を始めた頃はなぜか怖かったけれども……」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔111〕
 
「永遠の師匠と崇拝される実質的指導者がもう10年以上姿を現さないのはなぜか」
  段勲
(ジャーナリスト)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔78〕
 
「宗教法人の収益事業の役割を見直す」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔182〕
 
 「汚染水海洋廃棄決定の欺瞞――数々の公害で学んだことなのに過去に学ばぬ国」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔31〕
 「在宅介護で用心すべきは臨終を知らせる危険な兆候」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔92〕
 
「日本人と現代仏教の位相(92)――近代仏教とは何か(12)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔133〕
 「悲惨にもガンジス川流域に漂着する遺体が増え続けているわけ」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔98〕
 「唐木順三稿『無常の形而上学――道元』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔70〕
 「お盆は盆棚作りから始まる」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔74〕
 「御開帳法要によばれて檀家総代さんの今も忘れられない一言」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「コロナ禍のディスタンスを詠めり短歌の底力」


 在俗の説法者〔228〕 「愛する亡き人の引越先」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔132〕 「親心という暴力もある」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「宿業宿縁宿願……宿とは何か」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔51〕 「廬舎那仏を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔271〕 「媚びない 群れない 染まらない」
  峯岸正典
(曹洞宗寺院東堂)


 いまどきマンガ説法〔108〕 「行列地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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