9月号画像
A5判・202頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年9月号の主な内容 (Vol.566)

[今月号の特集]

本誌緊急アンケート 5大政党が講じる宗教政策
第49回衆議院議員総選挙が間近に迫っている。感染爆発した新型コロナ、少子高齢化問題、絶え間ない自然災害……。迅速な対応が求められる問題が山積しているが、政治を握る政党は宗教にどのような見解を持っているのか。本誌は主要5政党に全14問の緊急アンケートを実施した。



ネットの葬儀仲介業者が消費者庁より億単位の課徴金納付命令を下された訳
この7月、「小さなお葬式」で知られるネット葬儀仲介業者が、消費者庁より1億円超もの課徴金納付を命令された。実は、同業他社もこぞって同命令が下されているのだ。問題とされたのは「追加料金不要」との広告表示が景品表示法に違反していたことだが、寺院が行う寺院葬も同様に課徴金が課されてしまうのか。



勤行や読経を動画にしてユーチューブで配信したら抗議された
コロナ禍で勤行や法話の動画配信を行うお寺が一気に増えた。だが、ある日突然、「この勤行動画は著作権侵害です」と通知が来ることがあるかもしれない。現に受けたお寺がけっこうあるからだ。なぜなのか。デジタル時代の著作権問題を取材した。



オウム松本元死刑囚の遺骨は誰が引き取るのか最高裁判決
松本智津夫元死刑囚の刑が執行されて3年。この間、ずっと争われ続けた親族同士の裁判がある。故人の遺骨を誰が引き取るかだ。その審判に最高裁判所の決定が言い渡された。実は遺骨の所有権が絡む争いは珍しくなく、お寺も無関係ではない。



伽藍への糞害を金網以外の方法で防ぐにはどうすればいいか
コウモリの糞害で困っていたお寺が、簡単な対策だけで見る見る改善して金網が不要になった。鳩やカラスなどに悩まされるお寺も多いけれど、もしかしたら手軽にできる対策方法があるのではないだろうか。気になる糞害対策の実際を取材した。



寺檀の危機を乗り越えて参詣者大倍増の寺院リポート
伽藍の維持にさえ窮していた埼玉県熊谷市の真言宗豊山派寺院が一躍、大人気に。参詣者のお目当ては限定の「切り絵御朱印」だ。マーケティングを駆使して地方創生を目指す若き代表役員に、20年にわたる寺院改革の足跡を聞いた。



ミクロの世界に仏を見る昆虫写真家ならではの住職誕生の道
日本には実に多彩な住職がいると教えられる。昨年秋、兵庫県多可町の山間にある高野山真言宗寺院の新住職に就いたのは、知る人ぞ知る昆虫写真家だ。目に見えない豊かな世界にこそ仏教布教の光明が差すと説く。その異色仏道のルポ。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



新連載 若者の宗教観から解る仏教の未来(2)…碧海寿広(武蔵野大学准教授/宗教学者)
「現代の若者たちにとって、なぜ宗教がコンテンツの一つになったのか」

Z世代に「聖地」はどこかと問えば、アニメなどの舞台となった地を指すに違いない。彼らの多くには宗教など生活の中にないに等しいが、そうした聖地巡礼がはやるのはなぜなのか。そこに宗教の入り口があるやもしれない。



曹洞宗過疎地寺院振興対策室の報告(3)約1万4500カ寺の現況から見えること
「人口減少でも教団も寺院も持続可能な方策はあるのか」…曹洞宗過疎地寺院振興対策室

曹洞宗の調査によれば、年間法人収入が300万円以下の寺院は同宗全体の4割を超す。だが、そうした中でも持続できる寺院もあれば後継者難などにより不活動法人になるケースもある。それらの実情に対して宗派は何ができるのか。曹洞宗では今後をどのように見据えているのか。ここにその内容を紹介する。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(11)
「犬や猫を祭神とする信仰にみえる人間集団に必要な『神』とは何か」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

コロナ禍の影響はともかく、犬や猫などペットと暮らす人々が増えているといわれる。なぜなのかと、筆者はその営みにひそむ人間の有り様に注目し、東北の地を訪ねて分かったことがあるという。それは、誰にもある生きづらさだった。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



僧侶が見る近代における仏教者の実相(5)
「仏教的宇宙観である須弥山説を否定した排仏論に僧侶は無力だったのか」…髙橋秀慧(宗教史研究者)

護法論の中でも梵暦運動は、排仏への反論的な意味合いのみならず、明治の仏教者の思考様式にも影響を与えた。しかし、明治の改暦など近代化の中で、その姿は消えていった。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔27〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「盆棚の形の変化でお盆の重要な意義も変わりつつある」

各寺の住職方は、檀信徒にお盆のための盆棚の作り方を教えているだろうか。その形自体にお盆の大事な意義が表されている。だが、そうした伝承が途切れ、業者の対応でお盆の意義にも変化が生じているとしたらどうだろうか。



新連載 なんたって女性住職の言い分ほんねの記(4)
「熱海土石流を憂い、わが寺の自然被害を顧みて寺域護持を痛感す」…田邉木蓮(日蓮宗宗会議員/妙経寺住職)




好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔67〕
「警察は100%相手方に非のある人身事故という判断だったけれども」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
軍司貞則 (ノンフィクション作家) … 「自分はどっから来たの?」
千田嘉博 (城郭考古学者) … 「戦国時代の人びとの心」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔14〕…谷山洋三(東北大学大学院教授、真宗大谷派僧侶)
「妻が家出をしたと電話で駆け込んできた見ず知らずの人への対応」

お寺には檀信徒からの各種電話相談は多いはずだが、全く知らない一般の方からも、息急き切ったような電話もかかってくるかもしれない。大抵、お寺の電話番号は電話帳にも載っているのだから。そんな時どんな心得が必要なのか。



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔53〕
「今の学生が希望する就職先に死と向き合う仕事がランクイン」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

学生たちは今どんな企業で働きたいのか、そんなことに関心を向ける住職は決して多くないのではないか。しかし今日、寺院にも僧侶にもかかわる動きが、はっきり見られるのだ。葬儀社などを就職先に選ぶ学生が増えているのだから。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔125〕
「瀕死の病を得た釈尊が示した般涅槃と寿命形成力とは何か」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔99〕
「国のAI任せの新世界に未来はあるのか」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔65〕
「捜査当局に容疑をかけられた知的障害者の裁判で分かること」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●「住職と坊守に対するハラスメントだ」と訴えた理由にある事実と存否――真宗大谷派の大阪教区内の一寺院が青年部会の退会を表明したのはなぜか
●法廷で判明した貫主が地位を失した本当の訳――天台宗善光寺大勧進代表役員地位確認訴訟判決の教示



[今月のグラビア]
「社会に役立つなら何でも」というお寺が増えている




[法律・税金相談]
法律相談… 大島義則(弁護士)・本間久雄(弁護士)
質問1 代表役員住職が中止を伝え参加もしない責任役員会の決議は有効なのか
質問2 自転車通勤の副住職が車道に飛び出た高齢者と接触事故を起こしたが労災から治療費や示談金は給付されるか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 災害用物資の保管のために境内の倉庫を町内会に貸したが課税対象とされますか
質問2 税務署による「抜き打ち調査」は寺院にもなされますか。どんな対策がありますか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔33〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「始めてよかった、みんなのお盆法要のお寺」 対論…大河戸悟道(愛知県・真宗高田派正太寺住職)
 松本紹圭のテンプルゼミ(19)「誰にも開かれた宗祖法要は可能か」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔23〕
 
「認知症の方々とともに介護施設で行った入居者の通夜と葬儀」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔112〕
 
「排他的な折伏を仏法対話と言い換えたり、現世功徳を世界平和という言葉に変えたのはなぜか」
  段勲
(ジャーナリスト)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔79〕
 
「寺院も必須の食品衛生管理新義務化」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔184〕
 
 「プロファイリングと個人情報――ポイントカード+マイナンバーカードの策略か」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔33〕
 「独居老人が入院して起きているお金とワクチン問題」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔94〕
 
「日本人と現代仏教の位相(94)――近代仏教とは何か(14)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔135〕
 「アメリカ同時多発テロとアフガン侵攻から20年、その結末は新たな脅威」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔100〕
 「松原泰道著『人生開眼』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔72〕
 「山伏を起源とする盆踊り」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔76〕
 「新作落語にもした決してザンネンではない『残念さん』って?」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)

 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「置かれた球を穴に入れるだけのことに非ず!?」


 在俗の説法者〔230〕 「役に立ちたいスイッチ」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔134〕 「仏法聴聞60年のいま」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「『ゆく』か、それとも『帰る』か」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔53〕 「観音菩薩を説法に(2)」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔273〕 「老年的超越」
  田中治郎
(文筆家)


 いまどきマンガ説法〔110〕 「コンビニ地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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