10月号画像
A5判・202頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年10月号の主な内容 (Vol.567)

[今月号の特集]

コロナ禍の今、お寺も住職も必ず知っておきたい法的な対応28 Q&A
新型コロナウイルスの蔓延下においてなお、不特定多数の人々が訪れる寺院には、問題に巻き込まれてしまう可能性が大いにあるだろう。そこで本誌はコロナをめぐる風評被害や損害賠償、労働問題、経済危機への対処法などの寺院の法律問題について、弁護士に回答してもらった。



寺嫁ツイッターに何が書かれているか!? 庫裡からの叫び
「寺嫁(てらよめ)」という言葉を聞いたことがあるだろうか。お寺に嫁いだ人を意味する造語らしいが、主に「ツイッター」で寺嫁を名乗って発信する女性たちが増えている。なぜ、何を、投稿しているのか取材した。



重要裁判 死産児を遺棄したとされたベトナム実習生の有罪を問う
死産された子供を弔う機会が少なくない住職に、ぜひ知って欲しい事件がある。技能実習生としてベトナムから来た仏教徒の女性が裁かれたのだ。不幸にも死産となったわが子をすぐ届け出ずに丸一日、自室に安置しただけだったのに……。死体遺棄罪とは何かが争われた判決に学ぼう。



葬儀簡略化の今、住職だからこそできる寺院での家族葬の方法と勧め方
コロナの感染拡大を防ぐため、近親者だけが参列する「家族葬」を希望する喪主が増えている。そんななか、その式場としてお寺が注目されているのだ。つまり、家族葬もお寺で執り行う時代になるわけだ。でも、新たに始めるとなると人手も施設の見直しも必要なはず。すでに実践している5カ寺に取材した。



注目研究! 葬儀の貧困は遺族の仕事の生産性や健康を低下させる
葬儀に対する満足度が低い遺族は、仕事の生産性が低下するうえ、医療や福祉サービスの利用が増加することが明らかになった――。京都大学のカール・ベッカー特任教授らの研究グループが、そんな実に興味深い調査結果を発表した。お寺にも極めて重要な研究結果だ。



おてらおやつクラブはなぜ1600寺にも広がったか
お寺のお供え物のおさがりを困窮家庭におすそわけする「おてらおやつクラブ」。1人の住職から始まった活動は、発足7年で宗派を超えて全国47都道府県、合計1600カ寺超が参加する大きな組織になっている。それはなぜなのか。急成長の理由を検証する。



お寺の運営状況を診断する仏教界初の宗門調査の是非
個別の寺院が抱える課題を民間シンクタンクが分析しアドバイス――浄土真宗本願寺派がこのほど始めた「寺院診断」が注目を集めている。宗門主導の先進的な取り組みは、お寺の危機を救う光明となるだろうか。



オンラインで世界に門を開く住職の誰にも本気で接する禅機
「ズームで最初に世界中と双方向で坐禅会を始めた」と英字紙に報じられた神奈川県横須賀市の臨済宗建長寺派寺院。その活動は国を超えたオンラインのみならず自死防止にも懸命なのだ。相談者から絶大な信頼を集める住職の取り組みをルポ。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



特別寄稿 寺院の社会貢献活動をめぐる法律問題……長谷川正浩(全日本仏教会顧問弁護士/元文化庁宗教法人審議会委員)
「宗教法人の社会貢献活動を宗教活動とした文化庁と寺院の対応」

宗教法人を所轄する文化庁文化部宗務課が、寺院など宗教法人が目下、推進中の地域活性化活動や社会貢献活動について前向きな見解を公にした。では、これに寺院はいかに対応すべきなのか。各寺院の活動を法的にも税務上も円滑に進める方法を問う。



新連載 若者の宗教観から解る仏教の未来(3)…碧海寿広(武蔵野大学准教授/宗教学者)
「つながりの中に本当の自分を見出す若者に求められる宗教とは」

生まれた時からスマホやSNSが当たり前の若者たちにとって、仏教や寺院はどのような存在なのか。その答えを巡るリポートの最終回。実は、思いのほか若者は仏教に親和的だという。コロナ禍を経て、それはなぜなのか。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(12)
「蟻の行列とさえいわれた熊野詣でに現代が学ぶべき済度とは何か」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

コロナ禍の影響はともかく、犬や猫などペットと暮らす人々が増えているといわれる。なぜなのかと、筆者はその営みにひそむ人間の有り様に注目し、東北の地を訪ねて分かったことがあるという。それは、誰にもある生きづらさだった。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



僧侶が見る近代における仏教者の実相(6)
「開国を迫られて混迷する幕府と朝廷の間で仏教はどんな存在だったのか」…髙橋秀慧(宗教史研究者)




最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(20)…川又俊則(鈴鹿大学教授/宗教社会学者)
「人生の最終段階を意識したときに自らに問うことと他に伝え遺すべきこと」

誰にも人生の終わりは時々刻々と近づいてくるものである。だがしかし、それをいつ、どんな状態でしっかり自覚して生き方に活かすかは一様ではない。できれば瀬戸際にならないよう、宗教指導者の役割がそこにあるといえよう。



新連載 なんたって女性住職の言い分ほんねの記(5)
「ご主人には思いもよらぬ奥様方があの世まで持っていけない話」…田邉木蓮(日蓮宗宗会議員/妙経寺住職)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
ちばてつや (漫画家) … 「初めての『編集者』ヒロシくん」
原研哉 (グラフィックデザイナー) … 「新主語『わたしたち』に寄せて」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔15〕…谷山洋三(東北大学大学院教授、真宗大谷派僧侶)
「自死をされた父親の3回忌について相談に来た息子さんとの対話」

貴寺の檀信徒のなかにもあるいは自ら命を落とされた方がおられるかもしれない。住職には遺族への対応に特段の配慮が求められるだろう。そうしたなかで、これまで連綿となされている儀礼によって救われることも少なくないのではないか。



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔54〕
「大ヒット『鬼滅の刃』が新たに若者と仏教を結び付けている訳」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

世界でも読まれている漫画『鬼滅の刃』のファンはもちろん僧侶にも多い。理由は一言「読めば分かる!」と愛読者はいうはずだが、この欄の筆者は「これだけお墓参りが何度も出てくる漫画も、珍しい」と、その魅力を伝えている。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔126〕
「釈尊はなぜ寿命が尽きても死ぬことはないと教誡できたのか」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔100〕
「国民の命が脅かされている今こそ宗教界は…」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔66〕
「人に頼らねばならない障害者でも本人の意思に基づく支援を」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●1億8000万円で売り出された寺院解散の末路――京都市東山区の元浄土宗寺院が不動産サイトの物件に……
●どのお寺にも襲いくる土砂災害や倒木の恐怖――8月豪雨で被災した4カ寺の深刻な被害と復旧の実際
●祈祷料を自分の懐に入れた総額は1億円超か――神職約10人が地鎮祭で名古屋国税局抜き打ち調査の訳



[今月のグラビア]
臼杵石仏美仏総選挙 諸仏千年の誓願を絶やさぬよう和光同塵の企てなるや




[法律・税金相談]
法律相談… 平賀孝治(弁護士)・小菅哲成(弁護士)
質問1 代表役員住職が中止を伝え参加もしない責任役員会の決議は有効なのか
質問2 境内のお堂の敷地が国有になっているのを先日初めて知って登記変更したい

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 コロナ禍で収益事業が苦しい寺院は「事業再構築補助金」を受給できますか
質問2 自然災害で大損害を受けたが寺院の法人税などに特別措置はありますか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔34〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「お寺であえて傾聴活動をするのはなぜか」 対論…木原祐健(東京都・浄土真宗本願寺派光明寺衆徒)
 松本紹圭のテンプルゼミ(20)「『する』と『される』の外にあるもの」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔24〕
 
「看取った入居者の人生を介護者がともに語り合うことの意味」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔113〕
 
「親から子孫へという宗教2世を創価学会では福子というが今どんな形勢なのか」
  段勲
(ジャーナリスト)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔80〕
 
「コロナ禍による生活困窮者に資産があっても生活保護の支援ができるか」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔185〕
 
 「コロナウイルスとの競合か――ワクチンをかえって素早く開発できたせいで……」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔34〕
 「末期がんの命を4年間も支え続けた驚異の食事療法」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔95〕
 
「日本人と現代仏教の位相(95)――近代仏教とは何か(15)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔136〕
 「電光石火の如く政権を掌握したタリバーンは今後何をする気か」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔101〕
 「丸山眞男稿『超国家主義の論理と心理』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔73〕
 「六根清浄とナンマイダボ」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔77〕
 「晴れて女性住職になれたけれども忍び寄る欲得に寒気もし……」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)

 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「コロナ禍と任期切れ衆院総選挙に勧める1冊」


 在俗の説法者〔231〕 「コロナ禍に聴く叫びよ」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔135〕 「世界の名作が証す仏教」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「『帰農』はあり『帰工』はない訳」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔54〕 「観音菩薩を説法に(3)」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔274〕 「何よりも大事なのは途切れぬ思い」
  峯岸正典
(曹洞宗寺院東堂)


 いまどきマンガ説法〔111〕 「ペット地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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