12月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年12月号の主な内容 (Vol.569)

[今月号の特集]

お寺が実施する子ども食堂の現状とやり方に問題はないか?
困窮家庭支援を中心に生まれた「子ども食堂」。いわば共助だが、この10年で全国に5000カ所近くが開かれたという。お寺が会場のところも少なくないが、お寺ゆえに困難を感じる向きもあると聞く。現状を実践する6カ寺に取材した。



厚生年金の未加入寺院に厚生労働省はなぜ実態調査を始めたのか
6年前、日本年金機構は寺院に圧力をかけて厚生年金への加入を迫った。全日本仏教会の抗議でそうした行為は一旦停止されたが、厚労省はこのたび寺院にアンケート調査をするというのだ。はたして寺院は強制加入とされるのか。



誰一人取り残さないというSDGsに寺院はどのように取り組むべきか
17の目標と169の達成基準を掲げるSDGsは日本語では「持続可能な開発目標」と訳され「誰一人取り残さない」がテーマだ。環境の悪化や差別を止めて次世代に継承するというのが趣旨だが、では、お寺は何ができるのか。SDGsに取り組む寺院を取材した。



自然災害伝承碑がお寺に数多く建てられる理由と教訓
地震や洪水などの災害が起こるたびに先人は石碑にその記録を刻んでくれていた。この自然災害伝承碑がお寺に多いのは、慰霊の目的と同時に、境内が碑の永続的な保存に適していたからであろう。伝承碑の実例から過去の知恵を未来へ伝える方法を考えよう。



もう一度あいたい僧侶を選ぶ! 法話グランプリ大会8宗派9人の挑戦
会場に行けなかった人にもぜひ聞いてもらいたい。そんな思いで今年10月30日に奈良県の会場で行われた「H1法話グランプリ2021」をお伝えする。若い住職や副住職が顔を紅潮させ懸命に話す姿に聴衆はこれからの仏教を感じたかもしれない。



紙の本を除菌する方法――使い回しのお経本にも図書除菌機は必要か?
消毒の意識が次第に高まってきても、いまだに有効な方法がなく手をこまねいているままなのが紙の本の除菌だ。寺院のお経本や貸し出し用の図書はどこまで対処すべきなのか、専用の図書除菌機の導入も視野に入れて考えてみよう。



葬儀に大きくかかわる新聞の「おくやみ欄」に注目したい!
身内が亡くなったことを知らせる方法といえば、地元の新聞が無償で掲載する「おくやみ欄」が思い浮かぶ。だが、このおくやみ欄の掲載内容は新聞によって実に様々で、葬儀の日時だけでなく故人の趣味や略歴まで載せる新聞もあるのだ。葬儀の実情や世相も映すおくやみ欄の実際を見よう。



住職ルポ 檀家5軒の古刹に晋山した日米ハーフの住職がお寺を地域に開く
10年前、富山県射水市の高野山真言宗寺院に晋山した日米ハーフの住職が、一時は廃寺すら危ぶまれたお寺の再生に奮闘中だ。いじめに悩んだ少年期、実業家として成功を収めた青壮年期を経て、40歳で仏道を志した在家出身の住職は、子供からお年寄りまで着々と仏縁を結んでいる。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



連載企画 廃寺のみ仏がたどった今に至る数奇な仏縁(2)…小倉つき子(奈良佐保短期大学非常勤講師)
「時代や為政者のせいで廃寺にされた仏たちが今もどこかで生きている訳」

日本仏教1500年のなかで息絶えたお寺は数えきれない。わけても廃仏毀釈は惨かった。けれども伽藍は廃れても仏たちは生きている。仏縁に結ばれて、ひっそりと。それがある日、多くの目にとまることも少なくない。それはなぜか。



新連載 世界激変で寺院は何をすればいい(2)…髙瀨顕功(大正大学社会共生学部専任講師)
「コロナ禍により葬儀法事が小規模化簡素化されたというのは本当か」

3密を避け外出自粛の行動変容を強いられたこの1年半の間に寺院にはどんな影響や変化が生じたのか。その内実を知ることで、現代寺院の社会的な機能が明らかになるかもしれない。寺院に何が突き付けられているのか。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(14)
「人が鬼や蛇など異形へと変身する物語が説かれ続けるのはなぜか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

アニメ『鬼滅の刃』の大ヒットで鬼や妖怪の話に興味を抱く子どもが増えているらしい。それではなぜ人間の世界に鬼や妖怪が現れるのか。いや、人が鬼になるのか。仏教寺院に答えがあるかもしれない。たとえば道成寺を訪ねよう。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



僧侶が見る近代における仏教者の実相(8)
「僧侶も処罰された高野山における攘夷祈祷の本当の狙いは何だったのか」…髙橋秀慧(宗教史研究者)




最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(22)…川又俊則(鈴鹿大学教授/宗教社会学者)
「高齢者や体が不自由な方や緩和病棟の患者に宗教者は何ができるかを問う」

他の支援を受けずに生きることは誰もが不可能だ。まさに生老病死の四苦の中で生きているともいえる。そうした中で仏教者は何ができるのか、社会から何を期待されているのか。知見や認識はもとより、実践のほかはない。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔29〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「江戸時代に庶民が用いた仏壇の形から分かること」

なぜ家に仏壇があるのかと問い、それを説法や布教のテーマにされる住職は少なくない。しかし実は、仏壇の起源は一様でなく、研究者の間でも諸説ある。仏壇を重んじない向きが増えつつある今、原初に戻って考えてみた。



最終回 なんたって女性住職の言い分ほんねの記(7)
「これからも心が通い合う音楽の絶えぬお寺でいたいと思います」…田邉木蓮(日蓮宗宗会議員/妙経寺住職)




好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔69〕
「言いたいことは山とあるけれど話してどうなるのかは分からない」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
澤田瞳子 (小説家) … 「新たな発見との出会い」
林英哲 (和太鼓奏者) … 「太鼓――内なる宇宙の旅」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔56〕
「お寺に漫画をちょっと置くだけでも檀信徒との会話が始まる」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

仏教系漫画が次々と生まれていることを前号で知ったが、漫画には秘めたる力があるわけだ。これを活かすお寺も増え始めている。漫画からお寺の可能性が見えるともいう。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔128〕
「入滅した後も釈尊はなぜこの世にとどまりつづけられるのか」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔102〕
「このままで私たちはよき祖先となれるか」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔68〕
「障害のある学生やコロナ禍で苦しむ学生に救いの手はあるか」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●賄賂で警官も葬儀社も逮捕されたひどい事件――警部補が遺族に葬儀社を紹介した見返りは200万円!?
●黙読不読とはされなかった所依経典の蔑称語――真宗大谷派宗議会と参議会の「是旃陀羅」問題の決議文



[今月のグラビア]
人が来てくれなければお寺ではないから ――広島県呉市の浄土真宗本願寺派寺院が建てた世界唯一の鐘楼




[法律・税金相談]
法律相談… 伯母治之(弁護士)・小菅哲成(弁護士)
質問1 護岸工事後に貸した土地の壁が崩れ被害が出たが手抜き工事のせいだった
質問2 寺院規則に事業を行う旨を定めず行っている事業は無効とされるか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 自動車を購入する際に寺院名義と個人名義とで税金はどう違うのか
質問2 住職の個人所有地を樹木葬に供する際の寺院との貸借契約の留意点






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔36〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「災害やコロナ禍で悩む人のためのお寺に」 対論…山田哲岳(山梨県・臨済宗妙心寺派禪林院住職)
 松本紹圭のテンプルゼミ(22)「終活よりつなぐための空き家問題」


 最新刊予告! 
 この連載を元にした単行本『みんなに喜ばれるお寺33実践集―これからの寺院コンセプト』を12月初めに出版いたします!! 



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔26〕
 
「アルコール性認知症の入居者が菜園に通い始め癒された事実」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔82〕
 
「中国政府が進めている宗教および宗教者への厳格な管理法制度」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔187〕
 
 「巧みな陰謀論に用心しよう――私たちは政治的に利用されているかもしれない」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔36〕
 「コロナ禍で若い世代の死が増えつつあるのはなぜか」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔97〕
 
「日本人と現代仏教の位相(97)――近代仏教とは何か(17)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔138〕
 「カトリックのバイデン大統領が教会から聖体拝領を拒まれた訳」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔102〕
 「山住正己著『教育勅語』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔75〕
 「除夜の鐘とつながる盆踊り」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
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 露の団姫のお笑い仏教寄席〔79〕
 「楽しくも有り難い団体バスツアーも住職の仕事のひとつです」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)

 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「人はなぜ死にとうないかと元朝に辞世を詠む」


 在俗の説法者〔233〕 「寅さんは帰ってきた」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔137/最終回〕 「仏教にご縁をいただき」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「『かえる』のトライアングル」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔56〕 「観音菩薩を説法に(5)」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔276〕 「なりふり構わずすがろう」
  天野こうゆう
(高野山真言宗住職)


 いまどきマンガ説法〔113〕 「デパート地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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